MigrationWizを使用してGmailからExchange Onlineへメールデータ移行をする際のラベルの変換における仕様および注意点

MigrationWizを使用し、GmailからExchange Onlineへメールデータ移行をする際に、Gmailのラベルを変換する必要があります。今回はそれぞれの変換方法における仕様および注意点についてご紹介します。

MigrationWizのテナント作成方法はこちら(MigrationWizのテナント作成手順 - JBS Tech Blog)を参照ください。

ラベル変換

GmailからExchange Onlineへメールデータ移行をする際に、Exchange Onlineではラベルというものがないので、Gmailのラベルを変換する必要があります。変換方法は以下2パターンあります。

  1. ラベルをカテゴリ(分類)に変換
  2. ラベルをフォルダに変換

上記2つのパターンの仕様および注意点についてご説明します。

1.ラベルをカテゴリ(分類)に変換

Gmailの「ラベル」をOutlookの「カテゴリ(分類)」に変換して移行する方法です。

移行元のメールは、移行先に「All Mail」というフォルダーが新規作成され、そこにまとめて移行されます。

移行元のすべてのラベルはOutlookのカテゴリ(分類)に変換され、移行先の各メールにマークされます。

2. ラベルをフォルダに変換

移行元のラベルが移行先でフォルダに変換されます。メールは移行先の対応する各フォルダに移行されます。

複数のラベルが適用されているメールアイテムは重複して移行されます。

各方法のメリット・デメリット

以下の表にそれぞれのメリットデメリットをまとめました。

フォルダに変換する場合は以下表にも記載している通り、1つのメールに複数のラベルがついている場合は、メールが重複して移行されます。

そのため、移行先で容量がどれほど増えるかがわからず、移行計画を立てるのが困難になる可能性が大きな注意点となります。

移行方法 メリット デメリット
カテゴリに変換 ・移行したメールが重複しないため、実データより容量が増えることがない
・移行するメールが重複しないため、移行時間が短い
・1つのフォルダにすべてのメールが移行される為、Gmailのラベル階層をMicrosoft 365で表示できない
・「迷惑メール」と「ゴミ箱」ラベルのメールが移行できない
フォルダに変換 ・Gmailのラベル階層をMicrosoft 365で表示できる
・「迷惑メール」と「ゴミ箱」ラベルのメールも移行可能
・移行したメールが重複するため、実データより容量が増える
 →移行先のメールボックスの容量がひっ迫する可能性がある
・重複してメールが移行される為、移行時間が長くなる

AI で生成されたコンテンツは誤りを含む可能性があります。

おわりに

ラベルの変換方法の紹介と注意点は以上です。

MigrationWizを使用し、GmailからExchange Onlineへメールデータ移行をする際にはぜひ参考にしてみてください。

執筆担当者プロフィール
岩瀬 美季

岩瀬 美季(日本ビジネスシステムズ株式会社)

ITエンジニア歴8年 主にMicrosoft 365関連に携わっています。

担当記事一覧