本記事では、Nutanixから提供されているNutanix Moveについてご紹介いたします。
Nutanix Moveとは
Nutanixから提供されている移行ツールであり、Nutanix環境上にNutanix Moveアプライアンスをデプロイすることで仮想マシンの移行を実現します。
対応するソースとしては、VMware ESXiやHyper-Vといったものが挙げられます。また、AzureやAWSといったハイブリッドクラウドサービス上で稼働する仮想マシンも移行可能です。
移行の流れ
主な移行の流れとしては、以下の3点となります。なお本章では、移行元がvCenterの環境での流れを紹介します。
- ソースとターゲットの指定
- マイグレーションプランの作成
- カットオーバーの実行
ソースとターゲットの指定
Nutanix環境上にあるMoveにログインし、移行元のvCenterと移行先のNutanixを指定します。指定する際は、それぞれの管理者アカウントおよびそのパスワードによる認証が必要となります。
その際、Moveから移行元となるvCenterおよび移行先となるNutanixへの疎通が必要となります。Move上でのネットワーク設定を適宜行うようにしてください。

マイグレーションプランの作成
Moveによる仮想マシンの移行は、マイグレーションプラン単位で実行されます。
移行先となるNutanix環境のストレージコンテナと移行対象となる仮想マシンを指定します。1つのマイグレーションプランで複数の仮想マシンをまとめて選択できます。
マイグレーションプランが作成されると、データ転送タスクが動き始めます。

カットオーバーの実行
マイグレーションプラン作成後のデータ転送が完了すると、Move上での仮想マシンステータスが「カットオーバー待ち」となります。
カットオーバーを実行することで、移行元の仮想マシンを停止し、移行元とのデータ同期をした後に移行先で仮想マシンを起動させます。
カットオーバーが完了すると、移行先のNutanix環境上で仮想マシンにログインすることができます。

前提条件
Moveを用いた移行には以下の前提条件があります。確認した上で移行するようにしてください。
※ 本記事は移行元がvCenterである環境を前提としていますので、Hyper-VにつきましてはNutanixサポートポータルに記載の前提条件をご確認ください。
- MoveをGUIでサポートするWebブラウザはGoogle Chrome
- 移行元はvCenterを利用した環境であること
- ゲストOSがNutanix AHV*1でサポートされていること
- 仮想マシンにVMware Toolsがインストールされていること
最後に
今回は、Nutanix Moveについてご紹介いたしました。
具体的な移行手順につきましては、別記事にて取り上げさせていただきます。