【Teams Phone】シリアルルーティングによる「順次鳴動」の設定方法

Teams Phoneの導入において、通話キューを設定する際、「同時に全員を鳴らすのではなく、順番に電話を鳴らしたい」という要件は非常によくあります。

そのようなケースで利用されるのが シリアルルーティング(Serial Routing) です。

Microsoftの公式ドキュメントにも概要の記載はありますが、実際の画面に即した具体的な設定方法や各設定項目の考え方までは明記されていない部分もあります。

Microsoft Teamsで通話キューを作成する - Microsoft Teams | Microsoft Learn

そこで本記事では、Teams Phoneの通話キューにおけるシリアルルーティングの概要とTeams管理センターでの具体的な設定手順を分けてわかりやすく解説します。

※本記事は、Teams Phone の通話キューを管理する管理者・SEの方を対象としています。

シリアルルーティングとは

シリアルルーティングとは、着信があった際に、あらかじめ指定した順番に従って、1人ずつ順番に呼び出す仕組みのことです。

シリアルルーティングとは、Teams Phone の通話機能におけるルーティング形式の1つです。着信があった際に、あらかじめ指定した順番に従って、1人ずつ順番に呼び出す仕組みとなります。

実際の動作は、以下の流れになります。

  1. 発信者が通話キューの番号に発信する。
  2. 通話キューに設定された1番目のユーザーが鳴動する。
  3. 1番目のユーザーが一定時間応答しなかった場合、次のユーザーへ通話が転送される。
    ※鳴動する時間は「通話エージェント警告時間(秒)」で指定できます。
  4. 設定したユーザー全員が応答しなかった場合、再び1番目のユーザーから順に鳴動が行われる。
  5. 上記の流れを、設定した「最大待機時間」に達するまで繰り返す。
  6. 最大待機時間を超えた場合は、「通話タイムアウト」で設定した動作が実行される。

※いずれかのユーザーが応答した時点で、ルーティングは終了します。

シリアルルーティングの設定方法

シリアルルーティングの設定は、Teams管理センターの通話キュー設定内で行います。

本記事では、新規に作成した通話キューでのシリアルルーティング設定方法を解説します。

通話キューの作成

まず、通話キューを新たに作成します。

Teams管理センターの「音声」 > 「通話キュー」にアクセスし、「追加」をクリックします。

表示されたポップアップから「クラシックセットアップ」をクリックします。

※2026年2月時点ではクラシックセットアップに切り替えないとシリアルルーティングの設定ができないため、「クラシックセットアップ」を利用する必要があります。

「一般情報」にて、表示名を入力し、言語を選択します。

「案内応答と音楽」にて、通話キューの応答形式を選択します。

「通話応答」にて、着信させたいユーザーを追加します。

※シリアルルーティングでは、Teamsのチーム/グループ単位での鳴動順の指定ができません。そのため、鳴動順を指定したい場合は、「ユーザーとグループを選択」>「ユーザーを追加」からユーザーを追加する必要があります。

※シリアルルーティングに関する項目以外の詳細な説明は省略します。必要であれば、以下をご参照ください。

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シリアルルーティングの設定

次に、シリアルルーティングを設定します。

「エージェントの選択」タブにある、「ルーティング方法」より「シリアルルーティング」を選択します。

次に、「通話エージェント警告時間(秒)」より任意の秒数を指定します。(既定値は30秒)

次に、「例外処理」へ移動し、「通話タイムアウト」タブを開きます。

「通話タイムアウト」の「最大待機時間」から任意の待機時間を設定します。

「通話タイムアウト」の「通話がタイムアウトした場合」から以下2つの項目のどちらかを選択します。

  • 切断
  • この通話のリダイレクト

「切断」を選択した場合、以下の項目から任意の項目を選択します。

  • なし:そのまま切断されます。
  • 音声ファイルを再生する:録音した音声ファイルを再生できます。
  • 応答メッセージを追加:任意の応答メッセージを追加できます。

「この通話のリダイレクト先」を選択した場合、以下のいずれかを指定し、該当するリダイレクト先を指定します。

  • 組織内のユーザー
  • 音声アプリ
  • リソースアカウント
  • 外部の電話番号
  • ボイスメール

最後に「送信」をクリックして設定完了となります。

鳴動順の指定

追加したユーザーは、一覧の上から順に鳴動します。(下記画像の例では「テストユーザー2」から鳴動)

以下、鳴動順の変更方法を記載します。

対象ユーザーを「上に移動」または「下に移動」で並び替えて鳴動順を指定します。

  • 上に移動する場合
  • 下に移動する場合

終わりに

本記事では、Microsoft Teams の通話キューにおけるシリアルルーティング(順次鳴動)の概要と、実際の管理画面を用いた設定方法について解説しました。

シリアルルーティングを利用することで、担当者の優先順位に応じた着信制御が可能となり、同時鳴動を避けた運用や、役割に応じた対応体制を構築できます。

一方で、通話エージェント数や各設定値によっては、応答までの待ち時間が長くなる可能性もあるため、実際の運用を想定した上で設定を行うことが重要です。

本記事のポイントをまとめると、以下の通りです。

  • シリアルルーティングは、担当者の優先順位を明確にした着信制御が可能
  • 鳴動順はユーザー単位のみで制御でき、グループ単位では指定できない
  • 各タイマー設定は通話体験に直結するため、慎重な調整が必要

本記事が、Teams Phone を利用した通話キュー設計や、シリアルルーティング導入時の参考になれば幸いです。

執筆担当者プロフィール
城下 和也

城下 和也(日本ビジネスシステムズ株式会社)

クラウドテクノロジーサービス事業本部所属 モダンワークプレイス1部に所属。 Microsoft 365 製品を中心に扱ってます。主にTeams Phoneです。趣味は山登りです。好きな山は富士山です。

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