この記事では、Nutanix Community Eddition(以下、Nutanix CEと記載)の基本概要から設定方法、実際に利用する際のメリットと注意点について記載します。
自宅に小規模なラボ環境を構築したい方や、HCI技術に興味のある方にお勧めの記事となっています。
Nutanix Community Editionについて
Nutanix CEは、Nutanixを無償で利用出来るエディションです。
利用要件さえ満たせば、汎用的なPCにインストールしてNutanixを稼働させることができます。*1
Nutanixのアカウントを登録さえすれば誰でも入手することができるため、Nutanixの仕様について理解したり、Nutanix CEを使ってスキルを磨き、本番環境でのデプロイ前にテストする、といった利用が可能です。
Nutanix CEの主な利用要件です。
- CPU
- 最小4コア
- メモリ
- 最小32GB
- NIC
- Intel製
- Realtek製
- 公式サイトに記載はないがBroadcomで動作可能
- ストレージデバイス
- Cold Tier
- HDDまたはSDD
- 最小500GB
- Hot Tier Flash
- SDD
- 最低200GB
- Cold Tier
- ブートデバイス
- 1ノードあたり 32 GB 容量のデバイスが 1 つ必要
- 外部デバイス (USB フラッシュ ドライブなど)
- 内部デバイス (SATA DOM、M.2 SSD、SATA SSD/HDD など)
- 1ノードあたり 32 GB 容量のデバイスが 1 つ必要
その他、詳細な利用要件は公式サイトの情報をご確認ください。
Nutanix CE 環境構築の流れ
下図の6ステップの構成で、Nutanix CEの入手から動作確認までを検証していきます。
- Nutanix CE インストーラー入手
- Nutanix CEのインストーラーを公式サイトからダウンロードする方法を説明します
- Nutanix CE デプロイ&クラスター作成
- ダウンロードしたインストーラーを使用して、Nutanix CEをデプロイし、クラスターを作成する手順を説明します
- Prism 基本設定
- Nutanixの管理インターフェースであるPrismの初期設定方法について説明します
- Acync DR 利用方法
- Nutanix CEで利用可能な非同期災害復旧機能の設定方法と利用方法について説明します
- Nutanix Move 移行方法
- Nutanix Moveを使用して他の環境からNutanixプラットフォームへのワークロードの移行方法について説明します
- Flow 利用方法
- Nutanixのネットワークセキュリティとマイクロセグメンテーション機能であるFlowの設定と利用方法を説明します。
STEP1:Nutanix CE インストーラーの入手
本章での検証範囲
本記事では、先ほど紹介した6ステップのうち、ステップ1の「Nutanix CE インストーラーの入手方法」について記載します。
- Nutanix CE インストーラー入手
- Nutanix CE デプロイ&クラスター作成
- Prism 基本設定
- Async DR 利用方法
- Nutanix Move 移行方法
- Flow 利用方法
前提条件
Nutanix CE インストーラーの入手のためには、My Nutanix アカウントとNutanix Community アカウントが必要です。必要に応じてご用意ください。
また、インストーラーの容量が6GB程ありますので、ダウンロードを行う端末の容量を時点に確保しておく必要があります。
Nutanix CE インストーラーの入手手順
はじめに下記のリンクからMy Nutanixにアクセスします。
Community Editionの[Launch]をクリックします。
Nutanix Community のディスカッション スレッド(Nutanix CE ダウンロードページ)に遷移しますので、Installer ISOに記載のあるリンクをクリックし、Nutanix CE インストーラファイルをダウンロードします。
最後に
インストーラー入手の手順は以上となります。
次回は入手したインストーラーを使用し、Nutanix CEのデプロイとクラスター作成を行います。
*1:シングルノードでの動作も可能です
濱本 夢人(日本ビジネスシステムズ株式会社)
クラウドソリューション本部所属。主にHCI製品(Azure Stack HCI、Nutanix、vSAN etc)、仮想基盤、Switchの構築を担当しています。趣味はラーメン、つけ麺巡りです。
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