Microsoft Copilotの解説連載9日目となります。残り2日になりました。次で完結になります!
本投稿の概要
本投稿では以下の内容を理解いただくことを目的としております。
- Microsoft Copilotの現状と将来を理解する
ハイプ・サイクルについて
Microsoft Copilotを理解する上で一つ重要な概念があります。それがハイプ・サイクルです。
そちらの概念をもとに、直近で発生するであろう話と将来に向けた話をしたいと思います。
ハイプ・サイクルとは
まずハイプ・サイクルとは何かですが、IT分野の調査やコンサルティングを実施しているガートナーが提唱した概念となります。
特定の技術の成熟度、採用度、社会への適用度を示しており、新技術の熱狂と失望を説明した図となります。
ハイプ・サイクルにおける5つのフェーズ
- 黎明期
- ピーク期
- 幻滅期
- 回復期
- 安定期
新技術が生まれ(黎明期)、世間の注目が集まり期待され(ピーク期)、過度な期待と現実の差に幻滅し(幻滅期)、やがて啓蒙や正しい使い方の理解などにより普及(回復期)、あらゆる方に受け入れられる(安定期)という新技術のフェーズを説明しています。
ハイプ・サイクルにおける生成AIの立ち位置
こちらは2023年10月に発表されているハイプ・サイクルとなり、生成AIは”「過度な期待」のピーク期”というフェーズにいます。
一方、少し前に流行していたメタバースなどは幻滅期にいます。
生成AIはみんなが期待しており、どれだけすごいことをしてくれるのだろうという段階にいるのですが、やがて幻滅期にいくことになるでしょう。
クラウドも幻滅期を経ている
幻滅期を迎えることが悪いことなのかというと、Noとなります。
今は当たり前となっているクラウドに関しても同じ流れを経ており、もちろん幻滅期も迎えています。
実際に、2011年のハイプ・サイクルにおいて、クラウドは幻滅期を迎えていました。しかし、2023年現在クラウドに対する理解は進み、安定期におります。
2008年頃に登場し、2~3年で幻滅期、10~15年で安定期を迎えています。
参考:ガートナー、2011年先進テクノロジのハイプサイクルを発表 | TECH+(テックプラス) (mynavi.jp)
つまり、生成AIも同じような流れになる可能性があることを理解する必要があります。
Microsoft Copilotの期待値と現実について
Microsoft Copilotへの期待
Microsoft CopilotについてはPCやインターネット、クラウドの登場などと同等に大きく世の中の流れを変えると期待されています。
その期待に応えられる製品であると信じておりますし、Copilotで世の中が変わっていくとどのような世の中になるのかワクワクせざるを得ないです。
Microsoft Copilotの現状
しかし、世の中そう簡単にはいかないです。
今は機能が未熟であることや、正しく期待値を設定できていないことによる期待値と現実のギャップがあるのが事実だと考えています。
たとえば、Copilot=副操縦士=AIはサポート役であるということをお伝えさせていただきましたが、Copilotが何でもやってくれると考えている方はいらっしゃると思います。
このようなすれ違いにより、思った動作にならない。として幻滅期を迎えることになると考えています。
ではどうすれば?
もちろんMicrosoftもメーカーとして機能改善は進めています。日々更新がかかるようなスピードで改善が進められているので、まずは機能改善は期待しましょう。
一方、私たちユーザー側もできることがあると思います。
- 使ってみる
- よい方法を探してみる
- 使い方を広げてみる(機能拡張)
簡単に言うと、幻滅期を迎えるからと触らないのではなく、うまく使える方法を探っていき、今後の回復期、安定期に向けた活動をしていこう、という内容です。
生成AIに関しては一度駄目だからと諦めるのではなく、何度も調整していくことが大事です。Microsoft Copilotも同様ですので、皆でより良い世界になるように目指していきましょう!
次回予告
次回でついに最後となります!次回は”【紹介】Microsoft 365 Copilotに関するJBSのサービス”となります。投稿日は11/16になりますのでお待ちください。
ここまでの内容を踏まえて、JBSが現状提供させていただく予定となるサービスについてご紹介させてください。
堤 裕一
Microsoft 365をメインに活動。FY23 Microsoft Top Partner Engineer Award - Modern Work受賞。今はCopilotにわくわく。
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