【Microsoft×生成AI連載】【やってみた】Copilot in Whiteboardでワークショップを効率化できるか

【Microsoft×生成AI連載】を担当する安井です!私からはCopilot in Whiteboardについてご紹介したいと思います。

これまでの連載

これまでの連載記事一覧はこちらの記事にまとめておりますので、過去の連載を確認されたい方はこちらの記事をご参照ください。

blog.jbs.co.jp

はじめに

現在、私が所属する部門内で、会社や部門内が抱えている課題を生成AIを使って効率化させることを目的とした、業務効率化ワークショップを行っております。

先日、無事ワークショップがスタートし、実際に、自分たちが取り組む業務改善案を見つけ出すための最初のステップとして、普段の業務の洗い出しを行いました。

ワークショップ当日は、グループチャットやPowerPointの共同編集機能を使い、各メンバーがこれまで行ってきたプロジェクトの洗い出しやプロジェクトでの具体的なタスクの整理を行いました。

ですが、後日の振り返りにて「Copilot in Whiteboardを利用すればもっと効率的にワークショップを出来たのではないか」と考え、改めてCopilot in Whiteboardを利用して同じワークショップをやってみたところ、色々な気づきがありました。

本記事では、検証した内容のうち、「アイデアの分類」機能にフォーカスしてご紹介します。

Copilot in Whiteboardとは?

まず、Microsoft Whiteboardは、オンラインで共有可能なホワイトボードサービスで、付箋を貼ったり、図形を描いたりすることができます。

「Copilot in Whiteboard」は、このMicrosoft Whiteboardに搭載されたCopilotの機能のことを指します。

Copilotによるアイデアの提案、整理、要約を支援するツールで、ユーザーが入力した内容に基づいてアイデアを提案し、それらをカテゴリごとに分類したり、ボード上のアイデアを文章としてまとめたりすることができます。

Copilot for Microsoft 365ライセンスを保有するユーザーであれば利用が可能です。

ワークショップでの使い方

さっそく、ワークショップの流れに沿って、各ポイントでCopilot in Whiteboardを使ってみたいと思います。

これまで行ってきたプロジェクトを洗い出す

まず、各メンバーがこれまで行ってきたプロジェクトを洗い出しました。

ワークショップ当日は、グループチャットで送信し合いましたが、ここではWhiteboardの付箋機能を利用してみました。

Whiteboardを新規作成し、まずはテキストで「これまで行ってきたプロジェクト」と入力します。

ワークショップで出た意見を、付箋を使って張り出してみました。

付箋の左上に作成者の名前が表示されますので、誰の意見かを一目で確認する事が出来ます。また、付箋の色を変える事も出来ます。

なお、ここまでの操作はWhiteboardの標準機能です。まだCopilot in Whiteboardは利用していません。

プロジェクトの種類を分類する

次に洗い出したプロジェクトの種類を分類します。

当日は、チームで話し合い以下のように分類しましたが、プロジェクトの種類を挙げるのに少し時間を要した印象がありました。

  • 開発
    • Chat GPT構築プロジェクト
    • Azure Backup自動化プロジェクト
    • 運用自動化ツール開発プロジェクト
  • インフラ基盤導入
    • Microsoft Teams導入プロジェクト
    • Active Directory リプレイスプロジェクト
  • 業務改善
    • Chat GPT回答精度向上プロジェクト
  • 移行
    • ファイルサーバー移行プロジェクト

上記の分類を期待値としたうえで、Copilot in Whiteboardの機能を用いた分類を試してみます。

分類

画面中央下部のCopilotボタンから「分類」をクリックします。

「選択したメモを分類しますか?」と聞かれるので「分類」をクリックします。

※この囲まれた範囲が分類の対象範囲となります。

しばらく待つと分類が完了します。分類した結果はこちらです。

付箋に記載されているワードから分類しているように見受けられ、期待する結果にはなりませんでした。

要約

次に、分類機能ではなく「要約」機能を使ってみました。

Copilotボタンから「要約」をクリックします。

要約の中で各付箋を「プロジェクト構築」「コミュニケーション」「品質向上」「システム更新と移行」の4つに分類してくれました。

分類したアイデアを視覚的に捉えることはできないですが、分類機能と比べ、分類の種類は的を得ていると感じました。

単純なデータを使った追加検証

分類の効果的な利用を探るために、別のWhiteboardを作成し、単純な分類を任せてみました。

バナナ、リンゴ、コーヒーとアイデアを出しましたが、分類した結果もそのままとなってしましました。

次はアイデア数を増やしてみます。

こちらはかなり正確に分類してくれました。一定のアイデア数が必要で、単純なワードであれば分類は得意なようです。

結論

今回はCopilot in Whiteboardの「分類」機能を検証しました。検証してみてわかったことをまとめます。

  • アイデア数を多く出すことで正確に分類してくれる
  • 単純なワードのアイデアを分類することは得意だが、複雑なワードは不得意
  • 複雑なワードを分類したい場合は、要約機能を使うとよい

最後まで御覧いただきありがとうございました!

執筆担当者プロフィール
安井 悠人

安井 悠人(日本ビジネスシステムズ株式会社)

クラウドソリューション事業本部に所属。趣味はキャンプです。

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