はじめに
Azure Policyを使って、リソースグループに設定しているタグ情報をリソースグループ内のリソースに反映する、ということについてこれまで書いてきました。
- リソースグループに設定しているタグ情報をリソースグループ内のリソースに反映する:Azure Policy編-1- - JBS Tech Blog
- リソースグループに設定しているタグ情報をリソースグループ内のリソースに反映する:Azure Policy編-2- - JBS Tech Blog
単一のタグを設定することは前回成功しました。
今回は、これを拡張して、複数のタグを設定できるようにしたいと思います。
一つの定義と一つの割り当てで複数のタグを設定する
複数のタグを設定したい場合に、一つのポリシー割り当てで複数定義ができるのか、割り当てや定義自体を増やさなければいけないのか情報が見つかりませんでした。
まずここでは、割り当て内のパラメーターを変更して、複数のタグを割り当てできないか試してみます。
割り当ての編集
まず、今回のポリシーの割り当てを開きます。
割り当ての編集を行います
パラメーターで、タグ名を変更します。
タグを複数書く場合の書き方が分からなかったのですが、今回はカンマで区切ってみました。
再評価の実施
まずは再評価で既存のリソースにtagAが追加されるか試してみます。
修復タスクをクリックし
修復前に再評価にチェックを入れたうえで、修復を実行します。
が、今回期待した結果にはなりませんでした。
新規リソースの作成
また、併せて新しいリソースの作成も試みます。
が、こちらも範囲されませんでした。
一つの定義と二つの割り当てで複数のタグを設定する
一つのタグで複数の定義が出来なかったので、今度は、一つの定義で割り当てを二つに増やせないか試してみます。
事前作業として、「一つの定義と一つの割り当てで複数のタグを設定する」の設定は元に戻しました。
割り当ての新規作成
作成済みの定義を使って、新たにTagAPol1-Aとして割り当てを作成します。
ここで、パラメーターをtagAとして作成します。
これで、タグに関する割り当てが二つできた状態になりました。
再評価の実施
先ほど同様、再評価で既存のリソースにtagAが追加されました。tag1の値もちゃんと保持されたままです。
新規リソースの作成
また、新規リソースを作成した場合でも、すぐにタグが2種類付与されました。
おわりに
ということで、複数のタグを反映させる方法についてテストしてみましたが、一つの定義で複数の割り当てを行うことで実現が出来ました。
今回はリソースグループ単位の割り当てを行いましたが、コストのような全体で共有できそうなタグはサブスクリプション全体でこのようなルールを設定して運用した方が、設定漏れが無くていいかもしれませんね。
舟越 匠(日本ビジネスシステムズ株式会社)
人材開発部に所属。社内向けの技術研修をしつつ、JBS Tech Blog編集長を兼任。2024年8月からキーマンズネットでPower Automateの連載を開始。好きなサービスはPower AutomateやLogic Apps。好きなアーティストはZABADAKとSound Horizon。
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