【Microsoft×生成AI連載】【Teams】TeamsでのCopilot活用術:インタープリター機能のご紹介

【Microsoft×生成AI連載】シリーズの記事です。 本記事では「Microsoft Teams」(以下Teams)で利用できるCopilotの機能について紹介します。

これまでの連載

これまでの連載記事一覧はこちらの記事にまとめておりますので、過去の連載を確認されたい方はこちらの記載をご参照ください。

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TeamsのCopilot紹介

Microsoft TeamsのCopilotを活用することで、会議中の発言内容をリアルタイムで要約し、重要なポイントを分かりやすく整理することが出来ます。

これにより、議事録作成や意思決定のスピードを大幅に向上させることが出来ます。

過去の会議記録や関連資料も自動で参照できるため、事前準備や振り返りも効率的に行うことができ、参加者全員が共通の情報を基に議論を深めることができます。

音声認識による自動記録機能が聞き逃しや情報の抜け漏れを防ぎ、会議全体の生産性をさらに高めます。

インタープリター機能とは

インタープリター機能とは、Copilot in Teamsに新しく追加された機能です。会議中の発言をリアルタイムで翻訳し、異なる言語を話す参加者同士のスムーズなコミュニケーションを支援することが出来ます。

発言者の言葉が即座に自身が指定した言語に変換されます。聞き手は、自分の理解できる言語で内容を把握できるため、海外拠点や多国籍チームとの会議でも意思疎通の齟齬を最小限に抑えることができます。

インタープリター機能の設定方法

インタープリター機能を有効にするための流れを、会議開催者と会議参加者の視点に立ってそれぞれ解説していきます。

会議開催者

まず、会議開催者がインタープリターを有効にするための設定方法について説明します。

  1. Teams会議を設定するには、画面右上の[新しいイベント]をクリックして会議を作成します。
  2. [Teams会議]を有効にし、[会議のオプション]をクリックします。
  3. [会議のオプション]>[レコーディングと文字起こし]>[多言語音声認識を有効にする]を「オン」にし、画面右下の[適用]をクリックします。

上記設定を実施することで、全ユーザーに対してインタープリター機能が有効になります。

ただし、会議開始前に設定をしていなくても、会議参加者が個別にインタープリター機能を有効化する事も可能です。

会議参加者

続いて、会議参加者がインタープリターを有効にするための設定方法について説明します。

  1. インタープリター機能を有効にする際は、会議参加後、[その他]>[言語と音声]>[自分用にインタープリターをオン]をクリックします。

  2. インタープリターが開始されると、画面左上にマークが確認できます。

  3. インタープリターの翻訳言語の変更や音量の調整を行う際は[その他]>[言語と音声]>[インタープリター]>[インタープリターの設定]をクリックします。

  4. インタープリターの設定では自分に合った音量や言語を選択することが可能です。
    • 会議の聞く言語:
      • 自分の聞きたい言語に変更が可能です。
    • バランスボリューム:
      • オリジナル音声と翻訳の音声の割合を変更できます。
    • 通訳時の音声を選択する:
      • 音声をシミュレートした場合、自分の声に似た音声で翻訳が行われます。
      • 自動音声ではあらかじめ指定された音声が利用されます。

翻訳中

翻訳が進行している間は、参加者の枠が特定の色に変化し、左上に「翻訳中」であることを示すメッセージが表示されます。

利用シーンとメリット、注意点

利用シーン

  • 海外拠点との定例会議
    • 日本語と英語など異なる言語での発言をリアルタイム翻訳し、意思疎通をスムーズにする
  • 国際的なセミナーや研修
    • 講演やプレゼンの内容を英語で話されてもリアルタイムで翻訳して参加者に届ける

メリット

  • コミュニケーションのハードル低減
    • 言語の違いによる発言の躊躇が減り、活発な意見交換が可能になる
  • 会議進行の効率化
    • 通訳者を手配せずにスムーズに会議を進められる
  • 参加者の理解度向上
    • 母国語で内容を把握できるため、誤解や情報の抜け漏れを防ぎやすい

注意点

  • 翻訳精度の限界
    • 専門用語や固有名詞は誤訳の可能性があるため重要事項は確認が必要
  • 対応言語・会議種別の制約
    • 多言語音声認識の有効化や、一部のウェビナーやTeams Roomsなどの対応していない会議形式では利用不可(2025年8月時点)
  • 会話スピードや発音の影響
    • 早口や不明瞭な発音は認識精度を下げるため話し方に配慮が必要
    • 周りの雑音が入らないよう静かな環境で利用する

まとめ

Microsoft TeamsのCopilotは、会議の準備から議事録作成までを効率化し生産性を高める強力なサポート機能をそろえています。

中でもインタープリター機能は、言語の壁を越えてスムーズなコミュニケーションを実現し、海外拠点や多国籍チームとの会議において大きな効果を発揮します。

ただし、翻訳精度の限界や会議形式の制約といった注意点もあるため、利用シーンや目的に応じた適切な設定と運用が欠かせません。

Copilotの各機能を理解し、状況に応じて使い分けることで会議の価値を最大限に高めることができます。

おまけ(Copilot Chatによる要約)

Microsoft TeamsのCopilotは、会議中の発言をリアルタイムで要約・整理し、議事録作成や意思決定を効率化する機能を備えています。過去の会議記録や関連資料も自動で参照できるため、準備や振り返りもスムーズに行えます。音声認識による自動記録で聞き逃しを防ぎ、会議の生産性を向上させます。

新たに追加された「インタープリター機能」は、会議中の発言をリアルタイムで翻訳し、異なる言語を話す参加者同士の円滑なコミュニケーションを支援します。会議設定者は事前に多言語音声認識を有効にすることで全体に適用でき、参加者は会議中に個別で設定することも可能です。翻訳言語や音量の調整も柔軟に行え、参加者は自分に合った設定で会議に臨めます。

この機能は、海外拠点との会議や国際的なセミナーなどで特に有効で、言語の壁を越えた活発な意見交換を促進します。ただし、翻訳精度や対応言語、会議形式には制限があるため、利用時には注意が必要です。Copilotの機能を理解し、適切に活用することで、会議の価値を最大化できます。

執筆担当者プロフィール
馬場 遼太郎

馬場 遼太郎(日本ビジネスシステムズ株式会社)

Data&AI事業本部に所属しています。Azureを使った生成AIサービスの構築業務に携わっており、最近はCopilotの勉強をしています。

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