【Microsoft×生成AI連載】シリーズの記事です。
本記事では「Microsoft Word」(以下、Word)で利用できるCopilotの機能について紹介します。
- これまでの連載
- WordのCopilot紹介
- Copilotを使ったドキュメントの要約・理解とは
- Copilotでドキュメントを要約・理解してみる
- 利用シーンとメリット、注意点
- まとめ
- おまけ(Copilot Chatによる要約)
これまでの連載
これまでの連載記事一覧はこちらの記事にまとめておりますので、過去の連載を確認されたい方はこちらの記載をご参照ください。
WordのCopilot紹介
Microsoft WordのCopilot機能は、文書の要約作業を効率的かつ高精度に行える点にあります。
長文のレポートや議事録、報告書などを読み込ませることで、重要なポイントを抽出し、簡潔にまとめた要約を自動で生成してくれます。
情報の全体像を素早く把握できるだけでなく、他者への共有や報告の際にも時間と労力を大幅に削減でき、要約のスタイルや長さを調整できるため用途に応じた柔軟な対応が可能です。
Copilotを使ったドキュメントの要約・理解とは
Copilotを使うことで、長いドキュメントの要約を自動的に生成し、ドキュメントの重要なポイントを簡単に把握することが可能です。
ユーザーは、概要の詳細レベルをカスタマイズしたり、フォローアップの質問をすることでドキュメントの理解を深めることができます。また、Copilotはドキュメント内のキー番号や詳細を簡単に検索する機能も提供しています。
これにより、時間を節約し、効率的にドキュメントを管理することができます。
Copilotでドキュメントを要約・理解してみる
要約・インサイトの共通項目
OneDriveとSharePointのいずれかに格納されたドキュメントは、開いた時点で自動的に要約が実行され、また理解に役立つインサイトが生成されます。
要約
- 「要約」を押下することでドキュメントの要約された内容を確認することが出来ます。
- 左下の「標準」を押下することで、要約の粒度を変更することができます。
※粒度は「簡潔」、「標準」、「詳細」から選択が可能です
理解(インサイト)
- 「インサイト」を押下することで「キー番号」と「おすすめのQ&A」を確認することができます。
- 「キー番号」セクションでは、ドキュメント内の重要な数値やデータ情報に即座にアクセスが可能です。
- 「おすすめのQ&A」セクションではドキュメントの内容から想定される質問内容と対する回答が自動で生成されます。
利用シーンとメリット、注意点
利用シーン
- 会議の議事録:会議の内容を自動で要約し、重要な決定事項やアクションアイテムを迅速に把握できます。
- 業務報告書: 定期的な業務報告書を要約し、上司やチームメンバーと効率的に情報を共有できます
- 企画書・提案書:企画書や提案書の要点を抽出し、プレゼンテーションの準備をスムーズに進められます。
メリット
- 時間の節約: ドキュメントの要約やキーワード検索により、必要な情報を素早く取得できます。
- 効率的な管理: 重要なポイントをすぐに把握できるため、ドキュメントの管理が容易になります。
- カスタマイズ可能:要約の詳細レベルを調整できるため、目的に応じた情報の粒度で活用できます。
注意点
- 自動要約:ドキュメントは OneDrive または SharePoint に保存されている必要があります。他の場所に保存されている場合、要約機能は利用できません。
- 最低語数:要約を生成するには、対象のドキュメントに 少なくとも20語 が含まれている必要があります。
- 最大制限:詳細な要約を生成する場合、対象ドキュメントは 最大約150万語または300ページ に制限されています。
参考資料
Word の Copilot を使用してドキュメントの要約を作成する - Microsoft サポート
まとめ
今回ご紹介した機能は、業務効率を向上させるためのツールです。会議資料や報告書の要約を自動生成し、プロジェクト管理や顧客対応をより迅速にサポートします。
要約の詳細レベルも調整が可能で、高度な検索機能も備えています。
利用にはMicrosoft 365 Copilot(仕事用)ライセンスが必要となりますが。これらの機能を活用して、業務効率を大幅に向上させましょう。
おまけ(Copilot Chatによる要約)
Microsoft WordのCopilot機能は、長文のドキュメントを効率的に要約・理解するための強力なツールです。OneDriveやSharePointに保存された文書を対象に、重要なポイントを自動で抽出し、簡潔な要約を生成してくれます。ユーザーは要約の詳細レベルを「簡潔」「標準」「詳細」から選ぶことができ、用途に応じた柔軟な対応が可能です。
また、Copilotは単なる要約にとどまらず、ドキュメントの中から重要な数値やデータを「キー番号」として抽出したり、内容に基づいた「おすすめのQ&A」を提示したりすることで、文書の理解をさらに深めるサポートをしてくれます。これにより、会議の議事録や業務報告書、企画書などの内容を素早く把握し、共有やプレゼン準備の時間を大幅に短縮できます。
ただし、この機能を利用するには、対象のドキュメントがOneDriveまたはSharePointに保存されている必要があり、最低でも20語以上の内容が含まれていなければなりません。また、詳細な要約を行う場合は、最大150万語または300ページまでという制限もあります。
このように、CopilotはMicrosoft 365の仕事用ライセンスを通じて利用でき、日々の業務における情報整理や意思決定をよりスムーズにするための心強いパートナーとなります。
馬場 遼太郎(日本ビジネスシステムズ株式会社)
Data&AI事業本部に所属しています。Azureを使った生成AIサービスの構築業務に携わっており、最近はCopilotの勉強をしています。
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