Teams会議の設定項目の一つに、「登録できるユーザー」という項目があります。
本記事では、「登録できるユーザー」について、上記ドキュメントも踏まえ整理した内容をご紹介します。
※ 「登録できるユーザー」についてのMicrosoftのドキュメントはこちらです。
「登録できるユーザー」の設定場所
まず、「登録できるユーザー」の設定個所を確認します。
Teams管理センターを開き、[会議]メニューから[会議ポリシー]を開きます。

[会議のスケジュール設定]の中に「登録できるユーザー」があります。

設定項目の補足情報欄には以下のように記載があります。
「全員」を選択すると、匿名ユーザーを含むすべてのユーザーが登録して参加できます。 「組織内の全員」は、組織内のユーザーのみが登録を許可します。
また「登録できるユーザー」で選択できる値は「全員」または「組織内のユーザー」の2つになります。既定値は「全員」です。

「登録できるユーザー」の設定値が影響する項目
次に、この設定値が影響する動作について説明します。
会議ポリシーの中に存在する項目ですので、Teams会議に関する設定項目のように見えましたが、実際の挙動としてはウェビナーにも関連する設定項目でした。
「登録できるユーザー」は、Teamsのカレンダーから新しい会議を作成する際、画面右上に表示される設定項目「登録を必須にする」にて選択できる値を制御するものです。
Teams管理センターにて「登録できるユーザー」を「全員」としていた場合、会議作成の画面で選べる選択肢は以下の3つになります。
- なし(既定値)
- 組織内のユーザー
- すべてのユーザー

ここからがこの設定項目の注意すべき点となりますが、「登録を必須にする」にて「組織内のユーザー」または「すべてのユーザー」を選択すると、以下のようなポップアップが表示されます。

「ウェビナーの作成」をクリックすると、Teams会議の作成画面からウェビナーの作成画面に遷移します。

やや裏技のような手順ですが、ウェビナーを作成するには、スケジュール画面のウェビナー作成ボタンから作成する方法の他、上記のように一度Teams会議として作成開始したものをウェビナーにする方法があるようです。
「登録できるユーザー」の設定値による動作の違い
ここからは、Teams管理センター上にて「登録できるユーザー」で選択できる「全員」または「組織内のユーザー」の2つの値について、それぞれを選択した際の動作の違いを説明します。
まず、Teams管理センターにて「登録できるユーザー」を「全員」とした場合です。

前述の通り、Teams会議作成画面で「登録を必須にする」にて選べる選択肢は以下の3つになります。
- なし(既定値)
- 組織内のユーザー
- すべてのユーザー

次に「登録できるユーザー」にて「組織内のユーザー」とした場合です。

「登録を必須にする」で選択できる値は以下の2つになりました。(3つ目の「すべてのユーザー」はグレーアウトして選択できないようになっています。)
- なし
- 組織内のユーザー

さらに、「登録を必須にする」で選択した値からウェビナーを作成した場合、選択した値によって、以下のような違いがありました。
「登録を必須にする」にて「すべてのユーザー」を選択しウェビナーを作成した場合
「すべてのユーザー」を選択しウェビナーを作成した場合、「イベントアクセス」の既定値が”公開"となりました。

ただし、”公開"はあくまで既定値であり、"あなたの組織"に変更することも可能でした。
「登録を必須にする」にて「組織内のユーザー」を選択しウェビナーを作成した場合
「組織内のユーザー」を選択しウェビナーを作成した場合、「イベントアクセス」の既定値が”あなたの組織"となりました。

こちらも、”あなたの組織"はあくまで既定値であり、"公開"に変更することも可能でした。
「登録できるユーザー」まとめ
Teams会議ポリシーの設定項目「登録できるユーザー」へ設定できる値、設定した値によって変わる項目についてまとめます。
- Teams管理センターで「登録できるユーザー」を「全員」とした場合
- Teams会議作成時の「登録を必須にする」の選択肢
- なし
- 組織内のユーザー
- すべてのユーザー
- 「登録を必須にする」からウェビナーを作成した時の「イベントアクセス」の選択肢
- あなたの組織
- 公開(既定値)
- Teams会議作成時の「登録を必須にする」の選択肢
- Teams管理センターで「登録できるユーザー」を「組織内のユーザー」とした場合
- Teams会議作成時の「登録を必須にする」の選択肢
- なし
- 組織内のユーザー
- 「登録を必須にする」からウェビナーを作成した時の「イベントアクセス」の選択肢
- あなたの組織(既定値)
- 公開
- Teams会議作成時の「登録を必須にする」の選択肢
なお、この「登録できるユーザー」の設定値に関わらず、「イベントアクセス」の設定値は”あなたの組織"または"公開"のどちらでも選択可能です。あくまで既定値をどちらにするかの設定となります。
終わりに
この「登録できるユーザー」ですが、項目名や補足内容からはなかなか読み取れない部分の多い設定項目でした。
本記事の内容からは少々それますが、Teams会議関連の用語や機能では、例えばいままで「ライブイベント」という名称で慣れ親しんだ機能が「タウンホール」という名前で機能も進化し生まれ変わるなど、大きな変更が発生しています。
Teamsに関連するさまざまな機能や設定は常に発達途上であり、管理していく側も早いアップデートについていけるようにしていきたいと感じました。
Hiroko, Kimura(日本ビジネスシステムズ株式会社)
Microsoft 365製品の提案~運用が担当領域、特にTeams/Teams Phone多めです。趣味は音楽とテレビと映画。趣味にしたいのは筋トレ(エンジニアには筋肉が必要)。
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