Power Automateのフローにて、「アダプティブ カードを投稿して応答を待機する」アクションの回答結果を、後続のアクションで利用したいということがあると思います。
しかし、後続のアクションで利用しようとしたところ、「アダプティブ カードを投稿して応答を待機する」アクションが、動的なコンテンツに表示されないということがありました。
今回は、動的なコンテンツに表示されない場合の回避策をご紹介します。
アダプティブカードとは
まずは、アダプティブカードについてご紹介します。
アダプティブカードはTeamsでメッセージを送信する際に、通常のメッセージと異なり、ボタンやチェックボックスを入れることが出来るものです。
メッセージを目立たせたり、アンケートを作成したりすることも可能です。
また、アダプティブカードを作成する際は、JSON形式で記載する必要があるという特徴があります。
JSON形式でコードが書けないという方でも、Microsoftが無償で用意しているアダプティブ カードデザイナーを用いることで、ノーコードで作成することが出来ます。
アダプティブ カードの詳細はMicrosoft Learnもご確認ください。
また、アダプティブカードデザイナーはこちらです。
「アダプティブ カードを投稿して応答を待機する」アクションが動的なコンテンツで表示されない
ここから本題に入ります。
フローを作成する中で、「アダプティブ カードを投稿して応答を待機する」アクションの回答結果を後続のアクションで利用したい、という要件があるかと思います。
その際に、「アダプティブ カードを投稿して応答を待機する」アクションが動的なコンテンツに表示されない場合があります。
私自身の検証結果ですが、「アダプティブ カードを投稿して応答を待機する」アクションの中で他アクションの動的なコンテンツが利用されている際に、このような事象が起きているように見受けられました。
「アダプティブ カードを投稿して応答を待機する」アクションの中で他アクションの動的なコンテンツが利用されている場合
「アダプティブ カードを投稿して応答を待機する」アクションの中で他アクションの動的なコンテンツが利用されていない場合
回避策
このような場合の回避策を2つご紹介します。
回答結果を取得したいアダプティブカードから動的なコンテンツを一時的に削除する
「アダプティブ カードを投稿して応答を待機する」アクション内で動的なコンテンツが利用されている場合、利用されている動的コンテンツを全て削除します。
削除すると、他アクションで「アダプティブ カードを投稿して応答を待機する」アクションの動的なコンテンツが表示されるようになります。
他アクションでの設定が終わってから、再び「アダプティブ カードを投稿して応答を待機する」アクション内で、動的なコンテンツを設定してください。
式で挿入する
「アダプティブ カードを投稿して応答を待機する」での回答結果を利用したいアクション内で式を記載します。式には以下のように記載します。
outputs('アダプティブ_カードを投稿して応答を待機する')?['body/data/「回答結果のID」']
「回答結果のID」にはアダプティブカードで作成した回答結果のIDを記載してください。
既に引用した画像でいうと回答結果のIDは「choice」なので、記載する式は以下です。
outputs('アダプティブ_カードを投稿して応答を待機する')?['body/data/choice']
既に記載した画像から回答結果のIDを抜粋した画像
式の設定箇所の画像
動的なコンテンツ一覧には表示されませんが、式で入力することによって他アクションに挿入することが出来ます。
おわりに
「アダプティブ カードを投稿して応答を待機する」アクションが動的なコンテンツに表示されない場合の回避策をご紹介しました。
「アダプティブ カードを投稿して応答を待機する」アクションの回答結果を利用したいこともあると思いますので、参考になれば幸いです。