Azure VMのディスクバックアップをする場合、既定のポリシーでは、トラステッド起動の VM、Ultra SSD、Premium SSD v2、共有ディスク、Confidential Azure VM など、新しい Azure サービスの保護はサポートされませんが、拡張ポリシーを使用することでこれらもサポートされるようになりました。
また、既存のリソースであっても、拡張ポリシーを使用することで新たなメリットを得ることが出来ます。
今回は、Azure VMに既に標準ポリシーを割り当てている場合に、標準ポリシーから拡張ポリシーへ割り当てを変更する方法について記載します。
標準ポリシーから拡張ポリシーへの移行することによる利点
拡張ポリシーでは、冒頭に記載した新しい Azure サービスの保護に加えて、以下のメリットがあります。
標準ポリシーから拡張ポリシーへの割り当て変更方法
Recovery Serviceコンテナーから論理的削除を無効化する
この手順は、バックアップポリシーの即時削除のために実施します。
対象のRecovery Serviceコンテナーを開き、プロパティ > Soft Delete and security settingsを開き、以下の設定を行います。
- クラウドワークロードの論理的な削除を有効にする
- チェックを外す
- ハイブリッドワークロードの論理的な削除とセキュリティ設定を有効にする
- チェックを外す
設定後、「更新」をクリックします。
対象Recovery Serviceコンテナーでバックアップを停止する
対象Recovery Serviceコンテナーを開き、バックアップアイテム > Azure Virtual Machineをから、該当VM […]の [バックアップの停止]をクリックします。
バックアップの停止レベルを「バックアップデータの保持」に変更し、「バックアップの停止」をクリックします。
なお、今回はバックアップデータを保持しましたが、バックアップを削除した上で進めることも出来ます。
拡張ポリシーを対象VMに割り当てる
以下のいずれかの方法で、拡張ポリシーを割り当てます
- Recovery Serviceコンテナーで、バックアップ>対象仮想マシンに拡張ポリシーを割り当て
- 対象VMを選択し、バックアップ>拡張ポリシーを割り当て
※Shared Diskは別途バックアップを構成するため除外する
Recovery Serviceコンテナーのプロパティから論理的削除を有効化する
対象Recovery Serviceコンテナーをひらき、プロパティ > Soft Delete and security settingsから以下の設定を行います。
- クラウドワークロードの論理的な削除を有効にする
- チェックを入れる
- ハイブリッドワークロードの論理的な削除とセキュリティ設定を有効にする
- チェックを入れる
終わりに
設定の際に、論理的削除の設定を変更する必要があることを知ったので記事にしてみました。
次回は、共有ディスクに対する拡張ポリシーの割り当て方法を記載しようと思います。