Teams Phone 通話キュー・自動応答の一部設定権限を一般ユーザーに付与する

Teams Phoneの代表的な機能である自動応答と通話キューについて、管理者権限を持たない一般ユーザーにも一部機能の管理権限を与えることができます。

現時点(2024年1月時点)では、着信時の応答メッセージ・音声に関しての設定権限を任意の一般ユーザーへ付与できます。

設定方法

設定を許可する項目のON/OFFを指定したポリシーを作成し、そのポリシーを割り当てたユーザーを自動応答・通話キューへ紐づける流れとなります。

一般ユーザーに設定を許可する項目のON/OFFを指定する

音声アプリケーションポリシーにて、管理させてよい項目と権限付与するユーザーを設定します。

[音声アプリケーションポリシー]を設定する方法です。

Teams管理センターの[通話]-[音声アプリケーションポリシー]にアクセスします。

ポリシー内の[自動応答]または[通話キュー]セクションにて、一般ユーザーに権限を付与したい設定項目をオンにします。

音声アプリケーションポリシー

設定できる項目とその内容は以下の通りです。

自動応答
項目名 設定できること
勤務時間の案内応答 営業時間中に自動応答へ着信した際に流すメッセージや音楽
勤務時間外の案内応答 営業時間外に自動応答へ着信した際に流すメッセージや音楽
時候の挨拶 休日に自動応答へ着信した際に流すメッセージや音楽
通話キュー
項目名 設定できること
案内応答 通話キューに着信した際に流すメッセージや音楽
保留音 保留中に流す音楽(既定or音声ファイルを指定)
通話の共有ボイスメール応答メッセージがオーバーフローしました 通話キューへの最大着信数を超えた際に流すメッセージや音楽
通話の共有ボイスメール応答メッセージがタイムアウトしました 通話キューの最大呼び出し時間を超えて誰も応答しなかった際に流すメッセージや音楽
Shared voicemail greeting for no agents 通話キューに設定されたエージェントが全員応答不可の場合に流すメッセージや音楽

次にポリシー一覧へ戻り、[ユーザーの割り当て]より権限付与したい一般ユーザーへポリシー割り当てを行います。

なお、グローバルポリシーの場合は全ユーザーに既定で割り当てられているため、明示的にポリシーを割り当てる必要はありません。カスタムポリシーを作成した場合は割り当てを行ってください。

※自動応答・通話キューによって設定を許可する項目を変えたい場合は、それぞれカスタムポリシーを作成します。
すべての自動応答・通話キューにて設定を許可する項目が同じで良いのであれば、グローバルポリシーのままで問題ありません。

音声アプリケーションポリシーの割り当て

自動応答・通話キューに管理権限を付与するユーザーを設定する

一般ユーザーに設定を許可する自動応答・通話キューへ、権限を与えるユーザーを設定します。

自動応答・通話キューの[許可されたユーザー]を設定する方法です。

該当の自動応答または通話キューの設定画面を開き、[許可されているユーザー]へ権限を付与するユーザーを指定します。

※1.の手順でポリシーを割り当てているユーザーをここで指定してください。

許可されているユーザーの設定

これで設定は完了です。

権限を付与された一般ユーザーでの設定方法

権限を付与されたユーザーは、自身のTeamsの設定画面より設定更新を行うことができます。Teams管理センターへアクセスする必要はありません。

自動応答

自動応答の設定権限を付与されたユーザーは、自身のTeamsの[設定]-[通話]画面に、自動応答の設定項目がタブ表示されます。

ここからユーザー自身で自動応答の設定を更新することができます。

Teamsの[設定]-[通話]画面※自動応答

通話キュー

通話キューの設定権限を付与されたユーザーについても、自身のTeamsの[設定]-[通話]画面に、通話キューの設定項目がタブ表示されます。

ここからユーザー自身で通話キューの設定を更新することができます。

Teamsの[設定]-[通話]画面※通話キュー

終わりに

自動応答や通話キューは会社や部署の代表電話番号として使われることが多いですが、今回扱った一般ユーザーへ権限付与できる着信時の応答メッセージ・音声については、営業時間の変更アナウンスや季節の挨拶など不定期で更新されることも想定されるものです。

これらの設定項目は自動応答・通話キューの各種機能においてはあまり中枢となるものではありませんが、会社などの代表番号として利用している場合においては、着信時にまず再生されるこれらは会社の入り口となるものであり、会社のイメージ作りに大切な設定項目だと思っています。

これらを一般ユーザーが自身のTeamsより更新できるようにすることによって、電話をかけてきた人すべてへまず伝えたいことを柔軟にかつ素早く更新できるようになります。

執筆担当者プロフィール
Hiroko, Kimura

Hiroko, Kimura(日本ビジネスシステムズ株式会社)

Microsoft 365製品の提案~運用が担当領域、特にTeams/Teams Phone多めです。趣味は音楽とテレビと映画。趣味にしたいのは筋トレ(エンジニアには筋肉が必要)。

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