Windows Serverは、OSインストール後に言語設定を変更することが可能です。
では、OSインストール後のWindows Serverで、インストール言語、つまりインストール時に使用されたインストールメディア(ISO)の言語を確認することは可能でしょうか。
たとえば、AzureやAWS等のクラウド環境や、OSインストール済みの仮想マシンテンプレートが用意された環境では、インストールされたISOを確認することはできません。
前述のとおり、Windows Serverの言語設定はOSインストール後に変更することが可能です。そのため、GUIの設定画面に表示される言語や地域の設定からインストール言語を確認することはできません。
本記事では、インストール言語を確認する方法と、それが役立つ場面を紹介します。
確認方法
本確認手順は、Windows Server 2022, 2019, 2016で検証済みです。
1. 対象の Windows Server にログインし、管理者権限でコマンドプロンプトを起動します。
2. 以下のコマンドを実行します。
dism /online /get-intl
3. 出力結果の"Default system UI language"に表示されるのが、インストール言語です。
以下の画像より、インストール言語が"日本語"であることがわかります。
一方、設定画面を確認すると、このWindows ServerのOS言語は"英語"になっています。今回の環境は日本語のISOでセットアップし、後から言語を英語に変えたことが分かりました。
役立つ場面
以下は、インストール言語を知ることが役立つ場面の例です。
同じサーバーを構築したい場合
トラブルシューティングや、サーバーのリプレイスなど、対象のWindows Serverと同様のサーバーを新たに構築したい場合を考えます。インストール言語を知ることは、再現性を高めるうえで重要な情報となります。
インストール言語が指定される場合
アプリケーションやミドルウェアの要件で、インストール言語が指定される場合を考えます。
たとえば、Azure Migrateで使用する「レプリケーションアプライアンス」というアプリケーションがあります。このアプリケーションの要件のひとつは、"OSインストール時のISO言語が英語 (en-us)である"ことです。
このとき、インストール言語が英語以外のWindows Serverでは、OS言語が英語であってもアプリケーションをインストールすることができません*1。
インストール言語を知ることは、アプリケーションのインストール失敗を防ぐことにつながります。
Azure Migrate レプリケーション アプライアンス - Azure Migrate | Microsoft Learn
おわりに
本記事では、Windows Serverのインストール言語をコマンドから確認する方法と、それが役立つ場面を2つ紹介しました。
現在Windows Serverを利用している方は、ぜひ一度試してみてください。意外な発見があるかもしれません。
*1:2022/05時点の情報
山﨑 優美(日本ビジネスシステムズ株式会社)
ハイブリッドクラウド本部に所属。Windows Server・Linux、どちらのOSでもさわれるインフラエンジニアです。3児のママも兼務しています。
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