Azure VMでデプロイしたRed Hat Enterprise Linux の「システムロケール」と「タイムゾーン」を日本へ変更する

今回はAzure上に作成したRed Hat Virtual Machinesのシステムロケールとタイムゾーンの変更を行ったので、手順を解説します。

Azure VMからRed Hat Virtual Machinesをデプロイした場合、デフォルトでは日本語パッケージがインストールされていません。そのため、日本語パッケージのインストール手順も含めて解説しています。

システムロケールとタイムゾーン

はじめに、システムロケールとタイムゾーンについて解説します。

システムロケール

OSで準備している言語や国・地域ごとの日付、通貨などの表記規則です。

OSなどのソフトウェアは、使用する言語とともに「システムロケール」を設定し、表記規則に基づいてデータの表記や処理を行います。

タイムゾーン

地球上のすべての場所は、UTC(協定世界時)からの時差区分によるいずれかの地域に属しています。 この地域のことを「標準時間帯」や「タイムゾーン」と言います。

ワールドタイム機能を持つ時計では、UTCからの時差を設定することで、世界中の地域の時刻を表示することができます。

なお、日本はUTC+09:00(9時間)です。

今回の環境

今回利用した環境は以下の通りです。

  • リソースの種類
    • Azure Virtual Machines
  • OS
    • Red Hat Enterprise Linux release 8.6

システムロケールの変更

最初にシステムロケールの設定変更手順を解説します。

システムロケール設定の確認

現在のシステムロケール設定を表示します。

# localectl status

システムロケールの変更

利用可能なシステムロケールを確認します。

# localectl list-locales

※デフォルトでは「ja_JP.utf8(日本)」はないので、このままでは利用できません。

利用可能なシステムロケール(デフォルト)

日本語パッケージのインストール

「ja_JP.UTF-8(日本)」をインストールします。

# yum install glibc-langpack-ja

※インストールの確認メッセージが表示されるので「y」を入力します。

日本語パッケージのインストール1

日本語パッケージのインストール2

「Complete!」と表示されればインストール完了です。

利用可能なシステムロケールの確認します。

# localectl list-locales | grep ja_JP.utf8

 「ja_JP.utf8」が表示されることを確認します。

利用可能なシステムロケールの確認

システムロケールの変更

システムロケールを変更します。

# localectl set-locale LANG=ja_JP.utf8

システムロケールの変更

#キーマップも変更します。

localectl set-keymap jp106

キーマップの変更

設定が変更されていること確認します。

# localectl status

無事、「ja_JP.utf8」が設定されていることが確認できました。

システムロケールの設定確認(変更後)

タイムゾーンの変更

次にタイムゾーンの変更手順を解説します。

タイムゾーンの設定の確認

現在のタイムゾーンを確認します。

# date
# timedatectl status

デフォルトはUTCが設定されています。

タイムゾーンの設定確認(デフォルト)

タイムゾーンの設定の変更

タイムゾーンをアジア/東京へ変更します。

# timedatectl set-timezone Asia/Tokyo

タイムゾーンの変更

タイムゾーンが変更されたことを確認します。

# date
# timedatectl status

タイムゾーンが「Asia/Tokyo」変更されました。

タイムゾーンの変更確認

おわりに

Azure上に作成したRed Hat Virtual Machinesをデプロイした際に日本語に設定しようと思い、設定を行いましたが上手くいかず・・・苦い思いをしたので今回は備忘録として手順を記載しました。

執筆担当者プロフィール
持田 明日翔

持田 明日翔(日本ビジネスシステムズ株式会社)

モダンワークプレイス部所属。仮想基盤構築やミドルウェア導入などを経験し、現在はAzure認証周り業務に携わっております。このブログではAzure関連に関する記事を中心に執筆していければと思っています。趣味は登山です。

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