Azure Communication Servicesは、リアルタイムの通信機能を提供するクラウドベースのサービスです。
今回は、Azure Communication Servicesを使ってメール送信を行うプロセスについて、ご紹介します。
- Azure Communication Servicesとは
- Azure Communication Services導入のメリット
- Azure Communication Servicesによるメールの送信
- おわりに
Azure Communication Servicesとは
Azure Communication Servicesは、ビデオ、音声、チャット、SMS、そしてメールといったリアルタイム通信機能を、一つにまとめたクラウドベースのサービスです。
多様な通信機能を提供するため用途も幅広く、Azure Communication Servicesの利用シーンは多岐にわたります。
Azure Communication Services導入のメリット
Azure Communication Servicesは、一つのプラットフォームで多様なコミュニケーションを実現し、手間を省きながら安全かつ効率的に通信を行うことが可能です。
その他のAzure Communication Services導入のメリットは下記の通りです。
- 多機能性
- ビデオ、音声、チャット、SMS、メールなど、さまざまな通信機能を一つのプラットフォームで提供します
- 複数の通信ツールを個別に管理する手間を省くことができます
- 統合性
- 上記の機能がすべて一つのプラットフォーム上に統合されています
- 開発者は複数のデバイスやプラットフォーム間で一貫した通信体験を作り出すことができます
- スケーラビリティ
- ビジネスの成長や需要の変化に合わせて簡単にスケールアップまたはスケールダウンすることができます
- セキュリティ
- Microsoft Azureの強固なセキュリティを利用できます
- 全ての通信は暗号化され、安全に行われます
- コスト効率
- 必要な機能だけを選択し、利用した分だけを支払うことができます
- コストを抑えつつ必要な通信機能を利用することができます
Azure Communication Servicesによるメールの送信
Azure Communication Servicesを使用して、必要なリソースの作成からテストメールを送信するまでのプロセスをご紹介します。
Communication Servicesの作成
Communication Servicesを作成し、通信機能を利用可能にする必要があります。以下の手順に従って、リソースを作成します。
1. Azure ポータルで[Communication Services] と検索し、[Communication Services] をクリックします。
2. [リソースの作成]画面が表示されます。サブスクリプションやリソースグループ、リソース名を入力したら[レビューと作成]をクリックします。
3. [作成]をクリックし、デプロイの完了を待ちます。
Email Communication Servicesの作成
Communication Servicesを作成したら、Email Communication Servicesを作成します。Email Communication Servicesを利用することでメールの送信を実現します。
以下の手順に従って、リソースを作成します。
1. Azure ポータルで[Email Communication Services] と検索し、 [Email Communication Services] をクリックします。
2. [Create resource]画面が表示されます。サブスクリプションやリソースグループ、名前を入力したら[確認と作成]をクリックします。
3. [作成]をクリックし、デプロイの完了を待ちます。
4. こちらが作成したEmail Communication Servicesです。
Azure マネージド ドメインの追加
メールの送信にはメールアドレスが必要となります。
その際、Azure マネージドドメインを使用するか、独自のドメインを利用するカスタムドメインを設定することが出来ます。今回は、Azure マネージドドメインを使用します。
以下の手順に従ってメール送信ドメインを設定します。
1. 作成したEmail Communication Servicesの[概要]の画面から[無料の Azure サブドメインを追加する]の[1クリックで追加]をクリックします。
2. ドメインが作成されると、リストビューに表示されます。
Communication Servicesへのドメインの紐づけ
作成したCommunication ServicesとEmail Communication Serviceを紐づける必要があります。
先ほど作成したCommunication Servicesを開き、以下の手順に従ってドメインを設定します。
1. Communication Servicesの作成の手順内で作成したCommunication Servicesのリソースを表示します。
2. メニュー画面から[ドメイン]をクリックします。
3, [ドメイン]画面が表示されたら[ドメインを接続]をクリックします。
4. サブスクリプション/リソース グループ/メール サービス/確認済みドメインを選択し[作成]をクリックします。
5. 接続済みであることを確認します。
Communication Servicesによるメールの送信
Communication ServicesとEmail Communication Serviceを紐づけが完了したら、以下の手順に従ってメール送信を行います。
1. Communication Servicesの作成の手順内で作成したCommunication Servicesのリソースを表示します。
2. メニュー画面から[メールを試す]をクリックします。
3. [メールを試す]の画面が表示されたら、メッセージの送信元や受信者のメールアドレス]、件名を入力し、[Send]をクリックします。
※メールの送信元はEmail Communication Servicesで作成したドメインが表示されます。
送信メールの確認
送信先のメールボックスを確認すると、メールが届いていることが確認できました。
おわりに
今回は、Azure Communication Servicesを使ってメール送信を行うプロセスについて、ご紹介しました。
とても簡単にメールの送信を行うことが出来ますので、Azureでメールの送信を行う際には、選択肢の一つになるかと思います。
石黒 允規(日本ビジネスシステムズ株式会社)
ネットワークインテグレーション部に所属しており、主にAzureに関する業務を行っています。 JBS野球部にも所属しており、週末を楽しく過ごしております
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