Hyper-VにUbuntuデスクトップをインストールしてみた

近年、仮想化技術の普及により、さまざまなOSを手軽に試せるようになりました。

特に、MicrosoftのHyper-Vは、Windows Serverだけではなく、エディションによってはクライアント用のWindows 10/11でも利用する事が出来るため、気軽に試すことが出来ます。

今回は、Hyper-VにUbuntuデスクトップをインストールする紹介します。

Hyper-Vとは

Hyper-Vは、Microsoftが提供するハイパーバイザーです。Windows Serverだけではなく、Windows 10/11 ProおよびEnterpriseエディションでも利用可能です。

ユーザーは複数の仮想マシンを作成し、それぞれ異なるオペレーティングシステムを実行できます。

今回は、Windows 11 EnterpriseエディションでHyper-Vを使用します。

事前準備

仮想マシンを作成する前に、Hyper-Vのインストールと有効化を行います。

また、仮想マシンのインストールに利用するための、UbuntuデスクトップのISOイメージをダウンロードしておきます。

Hyper-Vの設定

1. [スタートボタン]をクリックし、メニューが表示されたら[設定]をクリックします。

2. システムが表示されたら[オプション機能]をクリックします。

3. オプション機能が表示されたら[Windowsのその他機能]をクリックします。

4. Windowsの機能が表示されたら、[Hyper-V]にチェックを入れ[OK]をクリックします。

※PCの再起動後にインストールが完了します。

Ubuntuデスクトップのダウンロード

Ubuntuの公式サイト(https://ubuntu.com/download/desktop)から、任意のUbuntuデスクトップのISOイメージをダウンロードします。

※ 今回はUbuntu デスクトップ24.04.2LTSをダウンロードします。(ubuntu-24.04.2-desktop-amd64.isoを使用します)

Ubuntuの仮想マシンを作成

Hyper-V上に、Ubuntuデスクトップを実行するための仮想マシンを作成する手順を説明します。

仮想マシンの新規作成

1. [スタートボタン]をクリックし、メニューが表示されたら[すべて]をクリックします。

2. [Windows ツール]をクリックします。

3. Windowsツールの画面が表示されたら、[Hyper-V マネージャー]をクリックします。

4. Hyper-V マネージャーが表示されたら、[新規]から[仮想マシン(M)]をクリックします。

5. 仮想マシンの新規作成ウィザードが表示されたら、[名前(M):]に[任意の名前]を入力し、[次へ(N)>]をクリックします。今回は[Ubuntuvm]としています。

6. ネットワークの構成の画面を表示したら[接続(C):]を[Defaul Switch]にし[次へ(N)>]をクリックします。

7. インストールオプションの画面を表示したら、[イメージファイル(.iso)(I):]に先ほどダウンロードしたUbuntuデスクトップのisoファイルを指定し、[次へ(N)>]をクリックします。

8. 仮想マシンの新規ウィザードの完了画面が表示されたら[完了(F)]をクリックします。

9. 設定が完了したら「Ubuntuデスクトップの仮想マシンの新規作成」の項で設定した名前が表示されます。

仮想マシンの設定

1. 作成した仮想マシンを右クリックし、[設定]をクリックします。

2. 設定画面が表示されたらセキュリティから[テンプレート(T):]を[Microsoft UEFI 証明書機関]に設定をします。

3 . [セキュアブートを有効にする(E)]のチェックを外したら[OK(O)]をクリックします。

4. 統合サービスから[ゲストサービス]のチェックを入れ、[OK(O)]をクリックします。

仮想マシンのインストール手順

作成した仮想マシンにUbuntuデスクトップをインストールする手順となります。

仮想マシンの起動

1. Hyper-V マネージャーを開いたら[接続...]をクリックします。

2. 起動後、Ubuntuのインストールメニューが表示されるので、[Install Ubuntu]を選択します。ここからインストールが始まります。

3. インストーラーでは、使用する言語やキーボードのレイアウトを設定をします。

4. 実際にUbuntuのインストールが始まります。インストール作業が完了するまで待ちます。

5. [再起動]を行います。

インストールの確認

1. Hyper-V マネージャーを開いたら[接続...]をクリックします。

2. 新しくインストールされたUbuntuデスクトップが起動します。

おわりに

Hyper-VにUbuntuデスクトップをインストールする手順をステップバイステップで解説しました。

仮想化技術を活用することで、開発やテスト環境の構築が非常に簡単になります。ぜひ、皆さまの環境でも試してみてください。

執筆担当者プロフィール
石黒 允規

石黒 允規(日本ビジネスシステムズ株式会社)

ネットワークインテグレーション部に所属しており、主にAzureに関する業務を行っています。 JBS野球部にも所属しており、週末を楽しく過ごしております

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