【Secure Connect Gateway】dockerのIPアドレスを変更する方法

Secure Connect Gateway(以下SCG)は、Dellのハードウェア障害を検知、自動通報してくれる製品です。

SCGでは、内部で保持しているdockerのIPアドレスが登録対象のデバイスと重複すると、疎通が取れなくなる場合があります。

既存環境のIPアドレスを変更できない場合もあると思いますので、本記事ではSCGにデフォルトで設定されているdockerのIPアドレスを変更する方法と、実際にやってみた流れを写真付きでご紹介します。

SCGについての説明は割愛しますが、気になる方は下記の記事をご参照ください。

japancatalog.dell.com

前提

  • 本記事の対象はVirtual Eddition(バージョン:5.24.00.14)です
  • 手順については下記の資料を参考にしています

www.dell.com

変更手順

スナップショットの取得

手順を間違えたときや、変更後に正常に動作しなくなる場合に備えて、忘れずに取得しておきましょう。

SCG仮想マシンにログイン

ユーザー名はrootです。

コンソールからログインすると英字キーボードの場合があるため、TeratermなどでSSH接続することを推奨します。

現在のネットワーク設定を確認

下記のコマンドを実行します。

ifconfig docker0

デフォルトのDocker IPレンジは172.17.*.*ですので、その値が返ってきます。

dockerサービスの停止

下記のコマンドを実行します。

systemctl stop docker

docker0インターフェースの削除

下記のコマンドを実行します。

ip link del docker0

設定ファイルの確認

下記のコマンドを実行します。

cat /etc/docker/dockerdCfg.json

"bip”のアドレスを確認してください。同じIPアドレスが2つ記載されている場合もあります。

設定ファイルの編集

下記のコマンドを実行します。

vi /etc/docker/dockerdCfg.json

「i」を押下してINSERTモードに変更し、"bip"のIPアドレスを書き換えます。

同じIPアドレスが2つある場合は、両方変更してください。

修正が完了したら「Esc」キーを押下してINSERTモードを抜け、「:wq」で保存します。

設定の確認

下記のコマンドを実行します。値が変更されていることを確認してください。

cat /etc/docker/dockerdCfg.json

dockerサービスの開始

下記のコマンドを実行します。

systemctl start docker

起動したら下記のコマンドを実行して状態を確認します。

systemctl status docker

状態がアクティブであることを確認し、下記のコマンドを実行します。

systemctl restart docker

最終確認

下記のコマンドを実行し、docker0のIPアドレスが変更したとおりになっていることを確認します。

ifconfig docker0

以上で設定変更は完了です。問題が無ければスナップショットを削除します。

おわりに

今後のバージョンによっては手順が変わる可能性があるため、最新の情報はDell Technologysの公式サイトからご確認ください。

今回の記事がお役に立てれば幸いです。

執筆担当者プロフィール
繁野 竜介

繁野 竜介(日本ビジネスシステムズ株式会社)

仮想基盤を中心に、ITインフラの設計・構築に携わっています。

担当記事一覧