Power Automate では「共有メールボックスに新しいメールが届いたとき」というトリガーが用意されています。ただ、このトリガーは、共有メールボックスに届いた会議依頼では動作せず、つまりメールとしての情報を取得する事が出来ません。
これは、会議依頼は単なるメールではなく、予定表(Calendar)のイベントとして扱われるためです。
本記事では、Power Automate の標準コネクタのみを用いて、共有メールボックスの「予定表」を直接参照して会議情報を取得する方法を紹介します。
なぜ「メール受信トリガー」では会議依頼を取得できないのか
Outlook 上では会議依頼はメールのように見えますが、内部的には以下の扱いになります。
- 会議依頼: 予定表イベント(Event)
- 承諾・仮承諾・辞退: イベントの状態更新
そのため、Outlookのトリガー「新しいメールが届いたとき」やアクション「メールの取得」では会議依頼が想定どおり取得できないことがあります。
よって、会議依頼の情報は、予定表(Calendar)からイベントとして取得する方法が確実です。
事前準備
共有メールボックス内の予定表の編集権限に自分のユーザーを追加します。これにより、Power Automateの自分のアカウントの接続で共有メールボックスの情報を取得できるようになります。
※手順1~4はすでにMicrosoft 365管理者からその共有メールボックスへのアクセス許可に自身が追加されている前提となります。
- ブラウザから自分のアカウントで Outlook on the web を開く
- 右上のアイコンから「他のメールボックスを開く」を選択し、共有メールボックスの表示に切り替える

- 「個人用の予定表」>「Calendar」>「・・・」>「共有とアクセス許可」を開く

- 自分のアカウントを追加して、「編集可(Can edit)」 の権限を付与

- 自分のアカウントのOutlookに表示を戻し、招待メールを受信したら、「承諾」 を押し、予定表を自分のOutlookに追加する

これで「自分のアカウントのOutlookから共有予定表が見える状態」になります。
フローで実装する
トリガーで「イベントが追加、更新、削除されたとき」を選択します。この時、「カレンダーID」には、先ほど共有された共有メールボックスを選択します。

トリガー後のアクションで、トリガーの出力(動的コンテンツ)から以下のような値が参照できます。
- 件名:Subject
- 本文:Body
- 開始日時:Start
- 終了日時:End
- 開催者:Organizer
これらを使って、SharePointリストに書き込む、Teams に通知、などといった処理を組めるようになります。
おわりに
共有メールボックス宛に届く会議依頼の扱いについて調べる中で、参考になる情報があまり多くないと感じたので、検証した内容をまとめてみました。
会議依頼は予定表イベントとして取得することで、共有メールボックスでも安定して扱えます。共有メールボックスはその名の通り複数人で共用する場面が多いため、こうした部分こそ自動化を進めていきたいところです。
本記事が、日々の業務改善のヒントになれば幸いです。