本記事では、スクラム開発の管理ツールとして活用できる、Azure DevOpsに実装されているBoards機能の活用方法について、概要をご紹介します。
Azure DevOpsとは
DevOpsとはDevelopment(開発)とOperations(運用)の頭文字から取った造語です。
Azure DevOpsはMicrosoftが提供している開発支援ツールで、開発チームと運用チームの橋渡しの役割を果たすための様々な機能が搭載されており、活用することで開発を円滑に進めることが可能になります。
Azure DevOpsに搭載されている主なツールは下記です。
- Boards
- バックログを作成しダッシュボード化することができます。プロジェクトの計画や、進行状況の確認などで使います。
- Repos
- Gitというリポジトリツールを利用して、コードの作成や編集ができます。CI/CDを使用して、ビルドやデプロイなどを自動で実行することができます。
- Pipelines
- テスト用の環境としてデプロイを実施することができる環境です。
- Test Plan
- 手動でのテストをサポートするためのサービスです。アプリケーションのテストをし、その品質を評価することができます。
- Artifacts
- プログラムのパッケージを追加できるようにして、コードを簡単に記述できるようにするためのサービスです。
Boardsの主な機能
ここからは、アジャイル(スクラム)開発の管理をしていく上で便利なツールであるBoardsの機能を主に紹介していきます。
BoardsではWorkItemと呼ばれるアイテムでバックログを登録をし、管理していきます。
WorkItemは以下の4種類が存在します。
- Epic
- チームが目指すゴール
- Feature
- Epic(ゴール)を達成するための大タスク
- User Story
- Featureを達成するための中タスク
- Task
- User Storyを達成するための小タスク
Epicはいわゆるプロダクトバックログ、つまりそのチームが目指すゴールを指します。
Epicを達成するためのWorkItemとして、Feature、User Story、Taskの3種類のWorkItemがツリー構造で存在しています。
プロジェクトでやるべきタスクをWorkItemとしてBoards上に登録することで、今誰がどのタスクに取り掛かっているのか、何が終わっていないのか等、プロジェクトの進捗を管理することができます。
以下が表示例です。
このように、タスクがまるで付箋のように表示されるためタスクが可視化でき、ステータスが一目瞭然になります。
それぞれのWorkItemには進捗状況を記入する欄もあるため、ざっくりとしたステータスだけでなく状況の詳細についても管理可能なのが嬉しいところです。
日々のデイリースクラムやスプリントプランニングといったイベントでBoardsを活用することによって、個人の進捗確認やタスクのアサイン・稼働調整をすることがぐっと楽になります。
おわりに
今回はAzure DevOpsの中でもプロジェクトの管理に最適なBoardsの機能について簡単にまとめました。Boardsには今回ご紹介した機能以外にも様々な機能があり、活用次第でExcel等のドキュメントを使った資料作成の必要がなくなるなど、様々なメリットを享受できます。
今後作成予定の記事にて、Boardsに搭載されている様々な機能の詳細についてまとめる予定です。