通常業務の中でSharePointリストを利用されている場合、既存のリストを別のSharePointに複製したい、または既存のリストの設定を元に新しいリストを作成したいといった機会があるかと思います。
SharePointリストの列への設定が多い場合には、手動で設定を反映させるには結構な時間と労力がかかるかと思います。
実際にそういった場面に遭遇した際に、私自身がリストの作成方法に苦戦したので、実施した方法についてご紹介したいと思います。
今回は、冒頭に記載した以下2つの方法について記載したいと思います。
- 既存のリストのデータを元に別のSharePointにリストを複製したい
- 既存のリストの設定を元に新しいリストを作成したい
※ 記載の内容は執筆時点の公開情報を元にしております。
既存のリストのデータを元に別のSharePointにリストを複製
ユースケース
SharePointの棚卸をしたい、複数リストを1つのSharePointに配置させたい、などの理由で、現在利用しているリストを別のSharePointに複製させたいことがあります。
ですが、レコード数が多い場合、手動で複製すると時間がかかってしまう場面があるかと思います。
そういった際に、既存のリストを別のSharePointにそのまま複製する手順を紹介します。
実施手順
今回、設定を反映させたい既存リストは以下です。
※ 既にレコードがあるリストからデータを複製する手順の確認として、事前にテスト用のデータを作成しています

1. Microsoft Listsにアクセスし、「履歴」または「マイリスト」から複製したい既存リストをクリックします。
※ 「履歴」または「マイリスト」に表示されない場合は、上部の検索バーよりリスト名を検索してください。

2. リスト上部の「エクスポート」-「スキーマを含むCSVにエクスポート」をクリックし、csvファイルがダウンロードされることを確認します。

※ダウンロードしたcsvファイルの内容

3. Microsoft Listsのトップページに戻り、「新規作成」をクリックします。

4. 「開始する方法」にて、「インポート先」-「CSV」をクリックします。

5. 「CSVから」にて、「このデバイスからアップロード」-「ファイルのアップロード」をクリックし、手順2でダウンロードしたファイルを選択します。

6. 「カスタマイズ」にて、既存リストの内容が表示されることを確認し、「次へ」をクリックします。

7. 新しく作成するリスト名を入力し、「作成場所」でリストを作成するSharePointを選択して「作成」をクリックします。
※今回は作成場所にマイリストを選択していますが、自分が利用可能なSharePoint一覧から選択可能です。

既存のリストの設定を元に新しいリストの作成
ユースケース
既に部署や社内で利用しているSharePointリストと同じ設定の新しいリストを作りたいという事もあります。
先ほどのケースと異なりアイテム自体の移行は不要でも、列やそれぞれの列に対する設定が多く、すべて反映させるには時間がかかってしまう、といった機会があるかと思います。
※ SharePointリストには、それぞれの列に以下のような細かい設定があります

そういった場合に、既存のリストの設定を元に新しいリストを作成する手順を紹介します。
実施手順
複製手順と同じく、今回設定を反映させたい既存リストは以下です。
※ 先ほど同様、事前にテスト用のデータを作成しています

1. Microsoft Listsにアクセスし、「新規作成」をクリックします。

2. 「開始する方法」にて、「インポート先」-「既存のリスト」をクリックします。

3. 「既存のリストを選択」から、設定を反映したい既存のリストを選択し、「次へ」をクリックします。
※今回はマイリストから選択していますが、自分が利用可能なSharePoint一覧から選択可能です。

4. 新しく作成するリスト名を入力し、「作成場所」でリストを作成するSharePointを選択して「作成」をクリックします。
※今回は作成場所にマイリストを選択していますが、手順3同様に自分が利用可能なSharePoint一覧から選択可能です。

5. リストが作成され、列の名前や順番が引き継がれていることを確認します。

6. 右上の歯車マークをクリックして、「リストの設定」をクリックします。

7. リストの設定が開き、列の設定(種類/必須)が引き継がれていることを確認します。

おわりに
今回は、既存のSharePointリストを元にSharePointリストの作成する2つの方法について紹介させていただきました。
SharePointのリストは、Teamsを経由して利用する事も多いツールですが、活用方法については細かく知らないことがあるかと思います。
今回紹介した内容は手順自体は難しくないですが、実際に必要なときにすぐに手順が浮かばない部分でもあるかと思うので、お役に立てればと思います。
ご覧いただきありがとうございました!
山﨑 日南子(日本ビジネスシステムズ株式会社)
ハイブリッドクラウド部門に所属。主にAzure(IaaS)製品、VDIソリューション(Azure Virtual Desktop)の設計、構築に携わっています。
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