【Microsoft×生成AI連載】シリーズの記事です。
本記事ではアンケート、投票、クイズなどの方法で必要な情報を簡単に収集するときに使う「Microsoft Forms」(以下、Forms)で利用可能な、Copilotの機能についてご紹介します。
「なんでもCopilot」のAdvent Calendar 12/14分の投稿となります。
これまでの連載
これまでの連載記事一覧はこちらの記事にまとめておりますので、過去の連載を確認されたい方はこちらの記載をご参照ください。
FormsのCopilot紹介
Formsには代表的な機能として、以下の2種類があります。
- アンケートなどに利用できる「フォーム」の生成
- クイズやテストに利用できる「クイズ」の生成
フォームとクイズのそれぞれでCopilot機能が利用できますので、ご紹介します。
Copilotを使ったフォームの生成と修正
FormsでCopilotを使用すると、フォームの作成、各質問の修正、デザインの編集などができます。
フォームの生成
まず、新しいフォームを作成するために、Formsのメインページから「新しいフォーム」をクリックします。
Copilotで生成したいフォームの内容を含むプロンプトを入力します。プロンプトとして以下の内容を入力しました。
従業員の職務満足度を評価し、改善すべき点を見つけるために人事部門の従業員フィードバック調査を作成する。調査には、個人情報に関する質問(部門、職務、年齢など)、キャリア開発、企業のリーダーシップ、報酬、今後の改善に関する推奨事項を含みます。
プロンプトを入力したら、「生成」をクリックします。
クリックすると、Copilotがプロンプトに合わせてフォームの下書きを自動生成します。
ここで「保持」をクリックしてCopilotが生成したフォームを保存することも可能ですが、追加でプロンプトを入力してフォームの内容を追加したり、修正したりすることも可能です。今回は、自宅勤務について2つの質問を追加してみます。
以下のように、自宅勤務について8、9番の質問が追加されたことを確認できます。
「保持」をクリックすると、以下のように下書きからフォームを作成します。
フォームの編集
もちろん、フォームが作成されてからも、Copilotを使ってフォームや各質問の編集ができます。今回は、質問を書き換えてみます。
以下のようにCopilotがいくつかの書き換えた文章を提案してくれます。変更するときは「書き換え」をクリックして、文章を変更します。
番号を指定し、質問を追加することも可能です。質問4の後に質問を追加してみます。
以下のように5番の質問が6番になって、新しく5番の質問が作成されたことを確認できます。
フォームの改善
質問の編集だけではなく、Copilotはフォームを改善する方法に対しても提案してくれます。
「フォームを改善するための提案がCopilotにあります。」の右の「表示」をクリックして、Copilotからの提案を確認します。
まず、以下のように、フォームのデザイン変更についてCopilotからの提案がありました。
変更したいデザインを選択し、「保存」をクリックすると、以下のようにフォームのデザインが変更されます。
その後は、Copilotからフォームを使いやすくするための、フォーム設定の提案がありました。
また、フォームの応答をブーストする(回答率を高める)方法の提案もありました。
フォームに対する提案が特にない場合は、以下のようなメッセージが表示されます。
なお、フォームの完成後、回答の収集のためにメールを送信する際にも、Copilotが適切なメールの本文を提案してくれます。
メールの本文もCopilotを使用して書き換えることができます。
Copilotを使ったクイズ生成
フォームの生成だけではなく、クイズの作成や編集にもCopilotが利用可能です。
クイズの生成
新しいクイズを作成するために、フォームのメインから「新しいクイズ」をクリックします。
Copilotで生成したいクイズの主題、問題数、含めたい問題の内容などを記載して、プロンプトを作成します。その後、「生成」をクリックしてクイズを生成します。プロンプトとして以下の内容を入力しました。
コンプライアンスと倫理教育のための10の質問でクイズを生成します。職場での行動、個人情報保護、ハラスメント防止政策、倫理的な意思決定などのテーマで生成する。
以下のように、プロンプト内容に合わせてCopilotがクイズを生成してくれます。
一番下にある「このテストの回答の説明を含める」にチェックを入れて「保持」をクリックすると、以下のように各問題の回答について説明までCopilotが作成してくれます。
以下のように各クイズに「回答の説明」がついています。
クイズの編集・改善
フォームと同じく、クイズを作成してからCopilotを使って問題の追加、各問題の修正、クイズの改善などを行うことも可能です。
操作方法はフォームとほぼ同じなので、詳細は割愛します。
利用シーンとメリット、注意点
利用シーン
FormsでのCopilot機能は、顧客サービスや人事などの領域で、以下のように利用可能かと思います。
- 顧客からのフィードバックを収集する
- Copilotに「顧客体験調査を作成して」とプロンプトを入力して、フィードバックを収集するためのアンケートを簡単に作成できます
- 研修などの後のクイズを作成して理解度を確認する
- Copilotに「情報保護の研修の後に理解度を確認するクイズを10問作成して」とプロンプトを入力して、研修の後に理解度を確認するためにクイズを簡単に作成できます
- 説明会などの参加登録フォームを作成する
- Copilotに「説明会の参加登録フォームを作成して」とプロンプトを入力して、名前、メールアドレス、参加希望日、人数などを含める参加登録フォームを簡単に作成できます
メリット
FormsでCopilot機能を使用することで、業務の「効率化」と「生産性向上」にメリットがあるかと思います。
- 効率化
- 初稿作成の迅速化
- メールやドキュメントの初稿を迅速に作成し、修正や仕上げにかかる時間を短縮します
- 初稿作成の迅速化
- 生産性向上
- 自動作成
- 自然言語入力を基に、適切な質問や回答形式を自動生成します
- デザインの最適化
- フォームのデザインを改善する提案を行い、より効果的なアンケートや調査を作成する手助けをします
- 自動作成
注意点
まず、生成AIを利用する際に共通する注意点ではありますが、Copilotが正しい質問、問題を生成したかどうかを、きちんと確認してから回答の収集を始める必要があります。
また、FormsのCopilot特有の注意点として、各質問に対してプロンプトを入力する際に、回答方法(☆評価、テキストなど)を修正することができないこともありました。
例えば、☆評価ではなく、テキストで回答するように修正するためのプロンプトを入力しました。
ですが、回答方法の変更ではなく、質問の書き換えしかできませんでした。
参考情報
Microsoft Ignite 2024で発表されたFormsのCopilotの新しい機能紹介も併せてご参照ください。
まとめ
本記事では、Microsoft Formsで使用できるCopilot機能について紹介しました。
Copilotが質問・問題やその文章まで生成してくれたことで結構時間短縮ができたので、ぜひ使用してみてください。
おまけ(BizChatによる本記事の要約)
本記事ここまでの執筆内容をBizChatに転記し、記事内容の要約をしてもらいました。
この記事では、アンケート、投票、クイズなどの情報収集に使う「Microsoft Forms」で利用できるCopilot機能について紹介しています。
- 対象製品と機能:
- Microsoft Forms: フォーム作成とクイズ作成で使えるCopilot機能を紹介。
- 参照先URL: Microsoft Ignite 2024での新機能紹介も参照可能。
- Copilotを使ったフォーム生成:
- フォームの作成、各質問の修正、デザインの編集が可能。
- プロンプトを入力してフォームの下書きを自動生成し、追加や修正も可能。
- フォーム完成後もCopilotで編集や改善提案ができる。
- Copilotを使ったクイズ生成:
- フォーム作成と同様に、クイズの主題や問題数を指定して生成可能。
- 各問題の回答説明も自動生成可能。
- 利用シーン:
- 顧客フィードバックの収集、研修後の理解度確認、説明会の参加登録フォーム作成などに利用可能。
- メリット:
- 効率化: 初稿作成の迅速化。
- 生産性向上: 自動作成とデザインの最適化。
- 注意点:
- Copilotが生成した質問や問題を確認してから回答収集を始める必要がある。
- 各質問の回答方法の修正ができない点。