Oracle Enterprise Manager Cloud Control (OEM CC) の紹介をしてきましたが、今回は監視を設定し、しきい値を超えた監視項目についてメールで通知する設定を紹介します。
これまでの OEM CC に関する記事はこちらを参照してください。
- Linux サーバーでの Oracle Enterprise Manager の導入方法 - JBS Tech Blog
- Oracle Enterprise Manager Cloud Control の運用 - JBS Tech Blog
- Oracle Enterprise Manager Cloud Control によるジョブの登録 - JBS Tech Blog
検証環境
今回の検証用に OEM CC サーバー1台、監視対象DBサーバー1台の構成で検証環境を構築しました。
サーバー種別 | ホスト名 | 監視対象データベース |
---|---|---|
OEMサーバー | srvoem01.sand.bx | (監視対象なし) |
監視対象DBサーバー | srvora01.sand.bx | orcl.sand.bx(コンテナデータベース) |
メトリック監視設定
OEM CC にはデータベース、ホスト、OS、ストレージなどを自動モニタリングするメトリックのセットが付属しています。
OEM CC では様々なタイプの条件を監視できますが、もっとも一般的な用途は、メトリック値で定義された許容可能なパフォーマンス境界の違反のモニターとなります。
ここでは、平均アクティブ・セッションにしきい値を設けて監視する設定を行います。
監視対象の orcl.sand.bx のホームから「モニタリング」-「メトリックと収集設定」を開きます。
表示を「すべてのメトリック」にします。 監視対象の「平均アクティブ・セッション」の右端の鉛筆マークをクリックします。 比較演算子を「>」、警告のしきい値を「3」、クリティカルのしきい値を「5」、発生数を「1」をします。ここではしきい値越えの検知を行いやすくするため値を小さくしています。 「続行」をクリックするとメトリックの一覧に戻り、さらに「OK」をクリックすると設定完了です。
インシデントルール作成
設定(歯車)タブから「インシデント」-「インシデント・ルール」を開きます。 「ルール・セットの作成」をクリックしてルールセットを作成します。 ターゲットは「特定のターゲット」選択して orcl.sand.bx を追加します。 ルールの「作成」クリックしルールを作成します。
イベントの選択では以下の通り設定し「次」をクリックします。
項目 | 設定値 |
---|---|
作成するルールのタイプ | 受信イベントおよびイベントの更新 |
メトリックの選択 | 平均アクティブ・セッション |
重大度 | すべて |
アクションの追加は、監視通知の場合は特に必要ないので、そのまま「次」をクリックします。 ルールの名前を指定して「次」をクリックします。 内容に問題なければ「続行」をクリックします。 最後に「保存」をクリックします。 これで、ルールの登録は完了です。
メールサーバー設定
メール通知を行うためのメールサーバーを設定します。 設定(歯車)タブから「通知」ー「メール・サーバー」を開きます。 送信者ID、メールアドレス、送信メール(SMTP)サーバーを指定します。
通知先メールアドレス設定
続いて、通知先のメールアドレスを指定します。ユーザー名(sysman)から「EnterpriseManagerのパスワードおよび電子メール」を開きます。 メールアドレスを登録します。 テストをクリックして、テストメールが送付されることを確認します。
通知確認
全ての設定が完了したので、セッションを多くして処理を実行してみます。 セッション数がしきい値を超えると、メールで通知が来ます。
おわりに
今回は平均アクティブ・セッション数の監視設定を行い、しきい値を超えた場合はメールで通知する設定を行いました。
OEM CC には多彩な監視項目が設定されているので、スクリプトを組まずとも監視、通知がを行う事が出来ます。