本番環境でWindows Serverを利用する場合、ライセンス認証は絶対に必要な作業です。
通常、ライセンス認証はオンラインで行われますが、状況によっては、オフラインでライセンス認証を行う必要がある場合があります。
今回は、評価版で構築したWindows Server 2022に対して、製品版ライセンスの認証をオフラインで行う方法を紹介します。
※ セットアップ時に製品版のメディアが手元にない、メディアやDVDドライブの不良などで製品版のメディアを利用出来ない、といったケースを想定しています
前提
- 本記事の内容はWindows Server 2022で確認した手順です
- 使用可能な製品版ライセンスキーが手元に準備されていることを前提とします
- 製品版ライセンスとしてOEMライセンスで動作を確認しています*1
KMSクライアントプロダクトキーの確認
バージョンおよびエディション毎にMicrosoftが公開しているプロダクトキーです。
正式名称は Microsoft Generic Volume License Key (GVLK) です。
詳細やキーについては下記よりご確認ください。
評価版から製品版への変換
管理者権限でコマンドプロンプトを起動し、下記のコマンドを実行します。
※ KMSクライアントプロダクトキーは、前述のMicrosoftが公開しているものを利用します
Standardエディションの場合
DISM /online /Set-Edition:ServerStandard /ProductKey:<KMSクライアントプロダクトキー> /AcceptEula
Datacenterエディションの場合
DISM /online /Set-Edition:ServerDatacenter /ProductKey:<KMSクライアントプロダクトキー> /AcceptEula
完了したらOSを再起動してください。
製品版ライセンスキーの登録
OS再起動後、管理者権限でコマンドプロンプトを起動し、下記のコマンドを実行します。
slmgr /ipk <製品版ライセンスキー>
「正常にインストールしました」と表示されたら「OK」をクリックします。
製品版ライセンスキーの電話認証
下記のコマンドを実行します。
slui 4
国または地域の選択
現在地の場所を選択して「次へ」をクリックします。
インストールIDの入力
電話番号および9つのブロックに分かれた数桁のインストールIDが表示されることを確認します。
電話をかけ、自動音声案内に従って表示されているインストールIDを読み上げてください。
以前まではキーパッドに入力していましたが、2024年6月現在は音声認識になっています。
なお、インストールIDの入力以外も全て音声認識でのやり取りとなっています。
(例)「表示されたIDは"0000000"で間違いないですか?」⇒「はい」等
音声案内の指示がありましたら「確認IDを入力」をクリックします。
確認IDの入力
確認IDの連携方法は「通話中の携帯電話へのショートメッセージ」か「音声案内の継続」から選択できます。
お急ぎの場合はショートメッセージが推奨です。
全てのブロックに確認IDを入力したら、「Windowsライセンス認証」をクリックします。
問題なければライセンス認証が完了します。
おわりに
データセンターでの構築など、オフラインでの作業が必要となる場合もあると思います。
そのような時に、今回の記事がお役に立てれば幸いです。
*1:他の製品ライセンスも同じ手順で可能と思われますが、確認出来ているものはOEMライセンスのみとなります