2023年10月5日から従来のMicrosoft Teamsデスクトップアプリ(以下、クラシックTeams)に代わる「新しいMicrosoft Teams」(以下、新しいTeams)がロールアウトされました。
すでにご利用されている方も多いと思いますが、クラシックTeamsのサポート期間が通常版の場合2024年3月、VDI版の場合2024年6月までとなっているため、改めて導入における注意点などを説明します。
新しいTeamsとは?
新しいTeamsとは、速さとパフォーマンスを重視して再構築された、最新版のTeamsアプリです。
クラシックTeamsと比べアプリの速度が2倍になり、消費するリソースが最大50%削減されています。洗練されたUIが特徴です。
新しいTeamsを導入するための前提条件および導入方法
新しいTeamsを導入する方法については下記Microsoft 公開ページを参照し、各環境にあった展開方法を選択してください。
- 通常版
- VDI版
新しいTeams導入における注意やよくある疑問
新しいTeamsのインストールには約130~140MBのネットワークトラフィックが発生する
VDI版を導入する場合は、マスタにTeamsをインストールし展開するパターンが多いと思います。
しかし、FAT端末に導入する際は、通常利用ユーザが好きなタイミングでインストールできます。
例えば、新しいTeamsを利用できるように環境設定した翌営業日の勤務開始時間に、ユーザーが一斉に新しいTeamsをインストールした場合、ネットワーク帯域のひっ迫が懸念されます。そのためひっ迫しない程度に段階的な導入を推奨します。
新しいTeamsの導入を段階的に行うには、Teams管理センターの更新ポリシーを利用します。
「保存する」機能が提供されていない
クラシックTeamsではチャットを保存する機能があります。
とても便利な機能で私自身もよく利用しておりましたが、新しいTeamsでは本機能は提供されておりません。
利用しているユーザーも多いと思いますので、事前にアナウンスすることを推奨します。
新しいTeamsがすでに社内でどの程度配信されているか分からない
Teams管理センター上で確認することができます。確認手順は以下になります。
- Teams 管理センターで、[分析] & [レポートの使用状況レポート> ページに移動します。
- [レポート]で、[Teams デスクトップ クライアント使用状況レポート]を選択し、任意の期間を選択し、[レポートを実行]をクリックします。
- 実行すると以下のようにクラシックTeamsと新しいTeamsの利用比率を確認することができます。
Teamsキャッシュの保存先がクラシックTeamsと異なる
新しいTeamsではクラシックTeamsと異なる場所にキャッシュが格納されます。
新しいTeamsでは以下のファイルにユーザー設定と構成情報が保存されているため、クリアせずに保持する必要があります。
- %LOCALAPPDATA%\Packages\MSTeams_8wekyb3d8bbwe\LocalCache\Microsoft\MSTeams
- %LOCALAPPDATA%\Packages\Publishers\8wekyb3d8bbwe\TeamsSharedConfig\app_switcher_settings.json
- %LOCALAPPDATA%\Packages\Publishers\8wekyb3d8bbwe\TeamsSharedConfig\tma_settings.json
なお、クラシックTeamsの場合は以下のファイルにユーザー設定と構成情報が保存されておりました。
- %LocalAppData%\Microsoft\IdentityCache
- %AppData%\Roaming\Microsoft\Teams
以下のフォルダに関しては、キャッシュ容量が肥大化するため、クリアする構成にすることを推奨します。※構成方法はプロファイル管理ツールに応じて異なるため、サービス提供元にご確認ください。
- %LOCALAPPDATA%\Packages\MSTeams_8wekyb3d8bbwe\LocalCache\Microsoft\MSTeams\Logs
- %LOCALAPPDATA%\Packages\MSTeams_8wekyb3d8bbwe\LocalCache\Microsoft\MSTeams\PerfLogs
- %LOCALAPPDATA%\Packages\Packages\MSTeams_8wekyb3d8bbwe\LocalCache\Microsoft\MSTeams\EBWebView\WV2Profile_tfw\WebStorage
終わりに
今回は新しいTeams導入における注意点をまとめました。サポート期限も迫っているためぜひ参考にしていただければ幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。