2023年5月22~25日にアメリカのシアトルで行われた、Microsoft主催の開発者向けのイベント「Microsoft Build」に参加しました。
IT未経験、コードを書いたことがない2年目エンジニアの私が、実際に現地に行って参加した体験談を紹介したいと思います。
- Microsoft Buildとは
- フォーカスした項目
- Power BIとPower PagesにCopilotが導入
- Power Appsのアプリにチャットコントロールの追加
- Windows Copilot
- さいごに
Microsoft Buildとは
「Microsoft Build」とはMicrosoftが毎年開催している開発者向けイベントです。
※ 他にもパートナー向けのInspireやIT導入関係者向けのIgniteというイベントもあります。
フォーカスした項目
私は、Power Platformに触れる機会が多いので、Power Platformにフォーカスしてセッションを受講しました。
Power Platformは主に以下の五つの製品群のことを言い表す言葉です。(2023年5月時点)
- Power App:アプリの作成
- Power Automate:作業の自動化
- Power BI:データの可視化
- Power Virtual Agents:チャットボットの作成
- Power Pages:サイトの作成
そして、これらを「ローコード」で作成することができるのがPower Platformの強みだと私は感じています。
今回のイベントではPower Platformやそれ以外も含め、50以上のアップデートが発表されましたが、その中でも自分が気になったものを紹介したいと思います。
Power BIとPower PagesにCopilotが導入
今回のイベントではCopilotというワードが強調されており、Power Platformに対してもCopilotが初めて導入されたように受け取れる場面もありました。
ですが、実はPower AppsとPower AutomateとPower Virtual Agentsに関しては、裏でCopilotを使用していたそうです。
そのため、今回の発表におけるPower PlatformとCopilotについて正確には「Power BIとPower PagesにCopilotが導入される」という事になるようです。
この中でも特にPower BIへのCopilot導入は衝撃的でした。
自然言語で会話するだけで複数のビジュアルを一瞬で作成してくれるので、データ分析を手軽に行う事ができる画期的な機能だと思いました。
デモムービーは以下のリンクから閲覧できます。
Power Appsのアプリにチャットコントロールの追加
先ほど紹介したPower BIでのCopilot利用は、自然言語でデータを可視化するというものでした。また、Power AppsとPower Automateでも同様に自然言語を利用して、ある程度の形を作ることができます。
一方、ここで紹介するチャットコントロールは、AIの力を使うものの、形をつくるものではありません。
では何が出来るかというと、アプリ内にチャット画面を表示させることができます。このチャットはアプリ内でのみ機能し、アプリ内に関連する検索を行うことができます。
アプリ作成はCopilotで作成し、アプリ内の検索はチャットボットで行う、といった形にすれば、何から何まで対話型AIを活用する、ということができるようになっています。
Windows Copilot
最後に紹介するのは、今回のイベントの本題の1つでもある、Windows Copilotです。
Windows CopilotはPC画面に表示される対話型AIです。
Microsoftの公式の紹介ムービーは以下のリンクから閲覧できます。
動画を見て頂くとわかりますが、AIと会話するだけでいろんなことを実現してくれます。
動画の中では例えば、PDFファイルを読み込ませ、要約させていました。また、コーディングに集中するための推奨事項を提案してくれていました。
他にも、タイマーを表示させたり、背景色を変更したり、画面配置を変更したりしていました。
AIと自然言語で会話するだけで設定を変更できてしまうということに驚きました。
また、プラグインも準備されており、イラスト作成後、Teamsに共有なんてこともできてしまいます。
さいごに
今回、紹介したアップデート内容以外にもたくさんのことが発表されました。
ここで発表できたのはほんの一部です。
もし、もっと詳しく知りたい方がいましたら、以下のサイトで確認できますので参考にしてください。
Microsoft Build 2023 Book of News
私はIT未経験2年目という立場でこのイベントに参加しました。
振り返ると楽しかったですし、参加して良かったなと思いました。
理由として、技術面では最新の情報を知ることができること、プロの方々に教えて頂くことができること、交流面では、世界中のプロ開発者と交流できることが挙げられます。
全て英語という難しさはもちろんありますが、スマートフォンアプリに便利な翻訳機もありますので、日常会話程度が可能であれば積極的に参加すると良いと思いました。
有償のイベントで移動費・宿泊費もかかるので難しいケースもあると思いますが、特に若手の方、かなり刺激的な日々を体験することができますので、お勧めします。