SharePoint agentsは、質問者がアクセス許可を持つ SharePoint サイトまたはドキュメント ライブラリ上のコンテンツに関する質問に回答することができます。
ただし、エージェントでサポートされていないファイルの種類もあるため、今回はサポートされていないxmlファイルを参照できるのかどうかを検証してみました。
※この記事の情報は2025/8/27時点のものです。
SharePoint agentsの種類
SharePoint agentsには次の2種類のエージェントがあります。
今回は2種類のエージェントで検証を行いました。
- 既製エージェント
- カスタム構築エージェント
参考:SharePoint エージェントの概要 - Microsoft サポート
検証
ナレッジのスコープについては、サイト、ドキュメントライブラリ、フォルダ、ファイルそれぞれで検証を行いました。
検索するファイルについてはドキュメントライブラリ配下に「books.xml」、ドキュメントライブラリのxml検証用フォルダ配下に「employees.xml」を配置しています。
それぞれのxmlファイルの内容は以下のようになっています。
books.xml
employees.xml
既製エージェント
まずは、SharePointサイトで初めから利用できる既製エージェントで検証を行います。
サイト
SharePointサイトにアクセスし、上部リボン右側にあるCopilotアイコンをクリックし、既製エージェントを開きます。
右下の「このサイトについて質問する」のテキストボックスからドキュメントライブラリ配下とそのフォルダ配下のxmlファイルについて質問します。
回答としてxmlファイルのデータが返ってきたので、スコープがサイトの場合はxmlファイルを参照することができました。
ドキュメントライブラリ
SharePointサイトのドキュメントライブラリを開き、上部リボン右側にあるCopilotアイコンをクリックし、既製エージェントを開きます。
先ほどと同様に「このサイトについて質問する」のテキストボックスから質問します。
回答としてxmlファイルのデータが返ってきたので、スコープがドキュメントライブラリの場合もxmlファイルを参照することができました。
フォルダ
SharePointサイトのドキュメントライブラリから対象フォルダを開き、上部リボン右側にあるCopilotアイコンをクリックし、既製エージェントを開きます。
「このサイトについて質問する」のテキストボックスから質問します。
books.xmlはフォルダ配下のファイルではないので検索はできませんでした。
フォルダ配下のemployees.xmlは結果が返ってきたので、スコープがフォルダの場合もxmlファイルを参照することができました。
ファイル
SharePointサイトのドキュメントライブラリから対象フォルダを開き、対象ファイルを選択します。
上部リボン右側にあるCopilotアイコンをクリックし、既製エージェントを開きます。
「このサイトについて質問する」のテキストボックスから質問します。
検索対象外であるbooks.xmlと検索対象のemployees.xmlで「申し訳ございません。このファイルの種類をまだ使用できません。」という同じ回答が返ってきました。
サポート対象外のファイルはこのような結果になったので、ファイルをスコープとして検索した場合はファイルの拡張子を見ている可能性があります。
結果は、スコープがファイルの場合はxmlファイルを参照できませんでした。
カスタム構築エージェント
続いて、SharePointサイトの編集者が自由に設定できるカスタム構築エージェントで検証を行います。
サイト
SharePointサイトにアクセスし、新規→エージェントをクリックします。
「エージェントを開く」をクリックし、作成したエージェントを開きます。
既製エージェントと同様にエージェントのテキストボックスから質問します。
回答としてxmlファイルのデータが返ってきたので、スコープがサイトの場合はxmlファイルを参照することができました。
ドキュメントライブラリ
SharePointサイトのドキュメントライブラリを開き、新規→エージェント の作成をクリックします。
「エージェントを開く」をクリックし、作成したエージェントを開きます。
エージェントのテキストボックスから質問します。
回答としてxmlファイルのデータが返ってきたので、スコープがドキュメントライブラリの場合はxmlファイルを参照することができました。
フォルダ
SharePointサイトのドキュメントライブラリを開き、対象フォルダを選択後、新規→エージェント の作成をクリックします。
「エージェントを開く」をクリックし、作成したエージェントを開きます。
エージェントのテキストボックスから質問します。
books.xmlはフォルダ配下のファイルではないので検索はできませんでした。
フォルダ配下のemployees.xmlは結果が返ってきたので、スコープがフォルダの場合もxmlファイルを参照することができました。
ファイル
SharePointサイトのドキュメントライブラリから対象フォルダを開き、対象ファイルを選択します。
新規→エージェント の作成をクリックします。
「一部のソースを追加できませんでした 1個のファイルはサポートされておらず、追加されませんでした。」というメッセージが表示され、エージェントにナレッジとして追加できませんでした。
サポート対象のファイルも同時に選択した場合はサポート対象ファイルのみナレッジとして追加されます。
ファイルをスコープとしてエージェントを作成した場合は既製エージェントと同様にファイルの拡張子を見ている可能性があります。
結果は、スコープがファイルの場合はナレッジ追加・xmlファイル参照ができませんでした。
まとめ
既製エージェントとカスタム構築エージェントではxmlファイル参照の可否について違いはなく、どちらもスコープがファイルである場合は参照ができないということがわかりました。
スコープがサイト、ドキュメントライブラリ、フォルダの場合はどちらのエージェントでもxmlファイルを参照することができます。
本記事が参考になれば幸いです。