Azure OpenAIの回答にインターネット検索の結果を組み込みたいと考えていました。
調べてみたところ、Azure AI Agent Serviceでそれが実現できることを発見し、実際にAzureポータル上で検証してみました。
今回は、その手順やポイントを紹介します。
前提条件
本記事は、Azureを利用する環境があることを前提としています。
作成手順
Bing Searchのリソースを作成
まずはじめに、検索するためのリソースを作成しておきます。
Azureポータルにログインし、「Grounding with Bing Search」を選択して作成します。
AI Foundaryでエージェントを作成
Azure AI Foundryにアクセスして、「エージェントを作成する」をクリックします。
モーダルが表示されるので、必要事項を入力してプロジェクトを作成します。
プロジェクトが作成されたら、左側メニューの「エージェント」をクリックします。右側に出てきた画面の「新しいエージェント」を選択してエージェントを作成します。
エージェントが作成されたら「プレイグラウンドで試す」を選択します。
プレイグランドに移動したら、インターネット検索ができるように設定を行います。まず右側のメニューのナレッジの「追加」ボタンを選択します。
次の画面で「Bing検索を使用したグラウンド」を選択します。
「接続の作成」をクリックします。
最初に作成したBing Searchのリソースが表示されるので「接続を追加する」を選択します。
接続済みになったら「次へ」を選択します。
検索のためのパラメータ設定の画面が表示されます。 今回は日本語で検索しようと考えたので、画像の通りに設定してみました。
動作確認
以下のようなチャットを送ります。
エージェントが以下のような回答を生成しました。最新の情報が反映されていることが分かります。
利用する際の注意点
以下のドキュメントに利用する際の利用規約("TOU")が記載されています。
公式ドキュメントにも記載があります。フロントエンドにURLと検索クエリを表示する必要があるとのことです。
Bing を使用したグラウンディングの使用条件と利用と表示の要件によると、 カスタム インターフェイスに Web サイトの URL と Bing 検索クエリ URL の両方を表示する必要があります。 Web サイトの URL は API 応答の annotations パラメーターを通じて検索でき、Bing 検索クエリ URL は runstep の詳細を通じて検索できます。 Web ページをレンダリングするには、Bing 検索クエリ URL のエンドポイントを www.bing.com に置き換えることをお勧めします。Bing 検索クエリ URL は "https://www.bing.com/search?q={search クエリ" のように表示されます。
まとめ
今回はAIからの回答にインターネット検索の結果を含める方法とその注意点を紹介しました。
規約の確認は必要ですが、手軽に設定できるのがいいと思いました。
Grounding with Bing Searchを試す際のヒントになれば幸いです。