Secure Access Service Edge/Security Service Edge ソリューション比較 -2.各ソリューションの特徴-2

リモートワークの増加やマルウェア感染への対策が必要になってきている現代において、Secure Access Service Edge(以下、SASE)/Security Service Edge(以下、SSE)のニーズが増えてきています。

SASE/SSEの代表的なソリューションとして、Zscaler / Microsoft Entra / Cato / Cisco Secure Connect の4つのソリューションがあります。各ソリューションの特徴を踏まえ、機能面の比較について、前回に引き続きご紹介していきます。

  1. 境界型ネットワークからゼロトラストネットワークへの変革
  2. 各ソリューションの特徴
    1. Zscaler / Microsoft Entra
    2. Cato / Cisco Secure Connect(本記事)
  3. 各ソリューションの機能比較
  4. SASE/SSE 導入ユースケース

今回は、「2.各ソリューションの特徴」のうち、CatoとCisco Secure Connectについてご説明します。

Cato

Catoの提供するSASE製品であるCatoの特徴は、すべての通信をGlobalPrivateBackboneに流すことで高いセキュリティを提供することと、自動で通信経路を最適化することです。

管理コンソールがCatoで統一され、シンプルで見やすいデザイン性もほかの製品にはない強みとなっています。

Catoには、All in Oneという特徴があります。

Cato All in one

ソケットといわれる専用エッジか既存のFWを利用し、拠点からGlobal Private Backboneに接続することで、拠点の通信をシンプルにセキュアすることができます。

SaaS製品のクラウド化対応、テレワーク用のリモートアクセスの拡充、拠点ルータのSD-WAN化、専用線の廃止などの複数のコストをCatoで圧縮・統合することが可能になります。

グローバルに展開している70以上のPoP(Point of Presence)拠点から最適な経路を自動で導き出し、エンドツーエンドでのネットワーク最適化を実現します。

このGlobal Private BackboneがCato最大の強みです。

Cisco Secure Connet

Ciscoの提供するSASE製品であるCiscoSecureConnectは、Meraki SD-WANやCatalystSD-WANなど、Ciscoが展開しているSD-WAN製品とCisco Secure Clientなどを組み合わせることで、Ciscoで統一されたCiscoSASEを提供することが可能です。

Ciscoがもともと提供しているCiscoUmbrellaとMerakiを融合した製品になり、ネットワークとセキュリティを単一の管理ダッシュボードで統合管理することができます。

Catoと同様、複数のコストをCicsoSASEで圧縮・統合することが可能になります。

Cisco Secure Connect

社内外問わずCiscoで統一されたセキュリティポリシーを適用し、安心安全の通信を実現します。

また、CiscoはCiscoTalosという世界最大規模の民間セキュリティ研究機関を保有しており、そこには約600名規模の分析官が所属しています。これにより、いち早く新しい脅威を検知し、対策を立てることが可能となっております。

CicsoSecureConnectの強みをまとめると、以下が挙げられます。

  • Ciscoで統合されたSASEを提供できること
  • ゼロトラストネットワーク実現に向けてどのSASEの要素からも無駄なく投資できること
  • 実績に支えられた確かな機能性を有すること
  • CiscoTalosに支えられた高いセキュリティ性能
  • 高いコストパフォーマンス

まとめ

CatoとCisco Secure ConnectはSASEの代表的なソリューションで、どちらも提供するSASE製品のみでゼロトラストネットワークのネットワーク部分を完結することができます。

本記事ではSASEソリューションであるCatoとCisco Secure Connectについて概要を説明しました。

次回以降、SSEとSASEソリューションについて、製品別に機能を比較していきます。

執筆担当者プロフィール
高橋 花子

高橋 花子(日本ビジネスシステムズ株式会社)

セキュリティ&ネットワーク部署に所属。 ネットワークシステムの設計・構築に携わっています。

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