【Microsoft×生成AI連載】シリーズの記事です。
本記事では、Microsoft WordのCopilotについて、Microsoft Ignite 2024(以下、Ignite 2024)で発表された新機能を含めた紹介をしています。
これまでの連載
これまでの連載記事一覧はこちらの記事にまとめておりますので、過去の連載を確認されたい方はこちらの記載をご参照ください。
WordのCopilotの紹介
WordのCopilotは、Microsoft Wordに統合されたAIアシスタントで、文書作成をより効率的かつ効果的に行うための多くの機能を提供します。
ここからは主要な機能について、実行画面を見ながら紹介します。
下書き
ファイルやプロンプトから新しい文書の下書きを作成することができます。
以下のように、画面上部のプロンプト入力欄に、下書きを作成したい項目についてのプロンプトを入力します。
Copilotについてのレポートを作成してください
Copilotが下書きを生成します。

文末のバーから出力を保持したり、再生成や削除を行ったり、生成された文章の変更を行ったりすることができます。

スペルチェック
文法やスペルの誤りを自動的に検出し、修正提案を行います。
先ほど生成した文章の以下の部分にあえて誤字とスペルミスを設定しました。

この状態で、以下のようなプロンプトを入力します。
文章をチェックしてください
すると、Copilotがスペルミスをチェックして修正を提案します。

要約
長い文章を簡潔にまとめることができます。例えば、レポートや記事の要約を数秒で作成できます。
先ほど生成した文章に対して、以下のようなプロンプトを入力します。
要約してください以下のような要約を生成します。

以下のように、文字数を指定することも可能です。

翻訳
翻訳機能を活用して多言語対応の文書作成ができます。
対象とする範囲を選択し、以下のようにプロンプトを入力します。
英語に翻訳してください
翻訳結果が生成されます。

表の作成
テキスト情報を簡単に表に変換することができます。データを整理して視覚的にわかりやすく表示する際に便利です。
以下のような文章を追記しました。

表を作成するには、対象の範囲を選択しCopilotアイコンを押下します。

「テーブルとして視覚化」を押下します。

表が生成されます。

自動要約機能(ignite 2024で発表)
ここからは、ignite 2024で発表された機能を紹介します。
自動翻訳機能では、選択するのみでWord文章の上部に簡単な要約をプロンプトレスで生成します。
Wordのファイル選択画面で先ほど作成したファイルを選択します。

ファイルを開くと画面上部に要約が自動生成されます。

画像の生成(ignite 2024で発表)
WordのCopilotからDALL-E3を使用したカスタムイメージを作成することができます。

画像を選択して「挿入」を押下することで、ドキュメントに挿入することができます。

利用シーンとメリット、注意点
利用シーン
- ビジネスレポートの作成
- 会議の議事録やプロジェクトの進捗報告書を作成する際に、Copilotは迅速に内容を整理し、フォーマットを整える手助けをします。
- 例えば、売上データを表にまとめたり、要点を箇条書きにすることができます。
 
- マーケティング資料の作成
- マーケティングキャンペーンの企画書やプレゼンテーション資料を作成する際に、Copilotは効果的なキャッチフレーズやコンテンツのアイデアを提案します。
- 視覚的に魅力的な資料を作成するためのテンプレートも利用できます。
 
メリット
- 効率の向上
- Copilotは文書作成のプロセスを大幅に効率化します。自動生成や修正機能を活用することで、時間と労力を節約できます。
 
- 高品質な文書作成
- 文法チェックやスタイルの一貫性を保つ機能により、高品質な文書を作成できます。
 
- データの整理と可視化
- 表やグラフの作成をサポートし、データの視覚化を簡単に行えます。
- これにより、複雑なデータをわかりやすく整理し、効果的に伝えることができます。
 
注意点
- 文法とスタイルの確認
- Copilotの文法チェックやスタイル提案は非常に役立ちますが、最終的な確認はユーザー自身が行うことが重要です。
- 提案された修正が文脈に適しているかを確認してください。
 
- 最新の情報を確認
- Copilotの機能や提案は常に最新の情報に基づいているわけではありません。
- 特に法的文書や技術文書など、最新の情報が重要な場合は、必ず最新の情報を確認し、必要に応じて更新してください。
 
まとめ
本記事ではWordのCopilotを使って文書作成を行いました。
要約機能や下書き、スペルチェックなどの機能を活用することで高品質な資料を迅速に作成することができる便利な機能がたくさんあります。
今後追加されていく機能にも注目です!
おまけ(BizChatによる本記事の要約)
本記事のここまでの執筆内容をBizChatに転記し、記事内容の要約をしてもらいました。
この記事は、Microsoft WordのCopilotについて、Ignite 2024で発表された新機能を含めて紹介しています。以下は記事の要約です:
WordのCopilotの紹介
- 下書き: プロンプトから新しい文書の下書きを作成。
- スペルチェック: 文法やスペルの誤りを自動検出し、修正提案。
- 要約: 長い文章を簡潔にまとめる機能。
- 翻訳: 多言語対応の文書作成が可能。
- 表の作成: テキスト情報を簡単に表に変換。
Ignite 2024で発表された新機能
- 自動要約機能: 選択するだけでWord文章の上部に要約を自動生成。
- 画像の生成: DALL-E3を使用してカスタムイメージを作成し、ドキュメントに挿入。
利用シーンとメリット
- 利用シーン: ビジネスレポートやマーケティング資料の作成。
- メリット: 効率の向上、高品質な文書作成、データの整理と可視化。
注意点
- 文法とスタイルの確認: 最終確認はユーザー自身が行うことが重要。
- 最新の情報を確認: 特に法的文書や技術文書では最新情報の確認が必要。
この記事では、Copilotの多くの便利な機能を活用して高品質な資料を迅速に作成する方法を紹介しています。
末永 直也(日本ビジネスシステムズ株式会社)
Data&AI事業本部 AIソリューション1グループ所属。Copilot、Azure AIサービスの勉強をしてします。趣味はドラマ鑑賞、朝の散歩です。
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