複数人宛にTeams会議依頼を送信する場合、メールが有効なセキュリティグループやMicrosoft 365 グループ等のグループを使用して会議依頼を送信したことがある方も多いかと思います。
特に大人数にTeams会議依頼を送信する場合に便利なグループですが、150人を超えるユーザーを含むグループ宛に会議依頼を送信する場合は注意ポイントもあります。
今回はその注意ポイントと対処法についてご紹介します。
150人以上のグループにTeams会議依頼を送信した時の動作
個人または複数のユーザーや、少人数のグループ等へTeams会議依頼を送信・転送した場合、会議依頼を受信した組織内ユーザーであれば、承諾・辞退・会議当日の参加の有無にかかわらず、自動でTeams会議チャットに追加されます。
また、Teams会議中にレコーディングを行った場合、会議チャットに参加している組織内のユーザーは、レコーディングビデオへのアクセス権も自動で付与されます。
結果的に、会議依頼を受信したユーザーであれば、会議チャットへの追加とレコーディングビデオへのアクセス権の付与は自動で実施されます。
しかし、150人以上のユーザーを含むグループ宛にTeams会議依頼を送信した場合、会議依頼を受け取っているユーザーであっても自動的に会議チャットに追加されない事例があり、注意が必要です。同様に、レコーディングビデオ へのアクセス権も自動で付与されない事例もあります。
150人以上のグループにTeams会議依頼を送信する場合の対処法
本ケースに該当する会議にて、会議の前後にチャットにアクセスさせたい場合や、レコーディングビデオを閲覧させたい場合は、開催者が手動で会議チャットへの追加や、レコーディングビデオへのアクセス権の付与が必要になります。
会議依頼送信後に開催者が手動でアクセス権を付与する
本ケースに該当する会議にて、会議の前後にチャットにアクセスさせたい場合やレコーディングビデオを閲覧させたい場合は、開催者が手動で会議チャットへの追加やレコーディングビデオへのアクセス権付与をすることで対処可能です。
ただ、この方法は手間もかかりますので、次の方法をお勧めします。
セキュリティグループを展開して個々のユーザー宛に会議依頼を送信
Teams会議依頼の送信時に「グループを展開」することでも対処することが可能です。
「グループを展開」した場合、グループに含まれる個々のユーザーが宛先に指定された状態になります。
この方法であれば、150人以上のユーザーを含むグループを宛先として使用しつつ、会議チャットへの追加やレコーディングビデオへのアクセス権への自動付与も可能になります。
Teams会議依頼送信時に「グループを展開」する手順は下記の通りです。
- Outlook for Microsoft 365アプリの予定表を開き、Teams会議依頼を作成します。
- 必須・任意出席者の欄に、普段通りにセキュリティグループや個々のユーザーを参加者として追加します。
- 送信ボタンの上部に「受信者が約●●名登録されています。」と表示され、人数の合計が750名を超えないことを確認します。
※通常、メール1通で指定できるユーザーの宛先上限は500名ですが、OutlookからのTeams会議依頼のみ上限750名となっています。
※送信ボタンの上部に「受信者が約●●名登録されています。」の表示が無い場合は、出席者欄に追加されたグループ名にカーソルを合わせてメンバー数を確認します。 - セキュリティグループ名の左横の[+]をクリックし、「リストの展開」の確認メッセージで[OK]をクリックします。
- セキュリティグループに含まれるユーザーが展開されて指定されたことを確認します。
- 本文や場所、添付ファイル等を適宜入力して[送信]をクリックします。
まとめ
今回は150人以上のグループ宛にTeams会議依頼を送信する場合の注意ポイントと対処法についてご紹介しました。
Teams会議依頼送信時の「グループの展開」のひと手間で、Teams会議前後に多数のユーザーを手動で会議チャットに追加、レコーディングビデオへアクセス権を付与する手間を省くことができます。
大人数のグループ宛にTeams会議依頼を送信する場合は是非ご活用いただけますと幸いです。
参考
柳生 紗弥(日本ビジネスシステムズ株式会社)
プロフェッショナルサービス本部に所属。現在はサービスデスク業務にて、主にMicrosoft 365やPower Platformのユーザーサポートを行っています。趣味はキャンプです。
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