今回はPower Appsのドロップダウンに長文を表示させる方法について紹介したいと思います。
ドロップダウンは特定の選択肢を選択できる便利なツールです。
ですが、Power Appsでは少し使い勝手が悪い状況もあります。
例えば、ドロップダウンの選択肢が長文だった時です。
ドロップダウンから選択している時は、長文でも全文表示されますが、選択後にドロップダウンコントロール内に長文が全文表示されることはありません。
今回は、このような状況になった場合の回避策を紹介します。
既定の挙動確認
実際にPower Appsでドロップダウンの選択肢を長文にした場合の挙動について確認してみます。
まず、ドロップダウンを配置し、選択肢に最低でも1つの長文を含むように設定します。
画像では、「本日もお疲れ様でした。明日も頑張りましょう!」という長文を設定しています。
プレビュー機能を利用して、ドロップダウンから適当な選択肢を選びます。
選んだ後のドロップダウンに着目してください。
このように長文であると。見切れてしまいます。
なので、見切れないような回避策を実施します。
回避策:テキストラベルをドロップダウンの上に配置する
回避策はドロップダウンの上にテキストラベルを配置し、そのテキストラベルにドロップダウンで選択したものを表示させる方法です。
テキストラベルなら改行することができるので、ドロップダウンよりも長文を表示させることができます。
では、実際にテキストラベルを配置し、期待通りの挙動になるか確認しましょう。
回避策設定と挙動の確認
回避策設定作業
ドロップダウンコントロールの選択肢が表示される個所(画像の赤枠部分)にサイズを合わせてテキストラベルを配置します。
次にテキストラベルのTextプロパティを次のように変更します。
ドロップダウンコントロールの名前.Selected.Value
(画像の場合、Dropdown6.Selected.Value)
このように書き換えることで、ドロップダウンで選択されたものをテキストラベルに表示することができます。
テキストラベルを塗りつぶしでドロップダウンの配置した場所と同じ色に変更します。
(画像の場合、白色で塗りつぶします。)
このようにすることで、ドロップダウンの上にテキストラベルが配置されていないような見え方にすることができます。
回避策の挙動確認
プレビュー機能を利用して、ドロップダウンから適当な選択肢を選びます。
選んだ後のドロップダウンに着目してください。
先ほどと違って、長文全体が表示されていることが確認できたと思います。
注意点
上記のようにドロップダウンコントロールだけでは表示できない長さの分を全文表示させることができました。しかし、注意点があります。それは、この方法による長文表示にも限界があるという事です。
以下の画像では、見切れていることがわかります。
このように、限界があります。
既定の設定では35文字以内なら、今回紹介した方法で回避することができますが、36文字以上になると全文表示することができません。
フォントサイズを小さくすることで限界の文字数を増やすことができますが、長文でない選択肢のフォントサイズも小さくなるため、見にくいという別問題が発生するため、おすすめできません。
まとめ
今回は、Power Appsのドロップダウンに長文を表示させる方法について紹介しました。
標準機能で実現不可能であっても、仮想的に同じ挙動に見せることができる良い例だと思います。
みなさんも。標準機能で不可能であっても。何か別の方法がないか探ってみると面白い方法がみつかるかもしれません。ぜひチャレンジしてみてください。