はじめに
Power BIには「列の作成」と「メジャーの作成」という機能があります。これらを実際に使ってみると、何が違うんだ?と疑問に思う方が多いと思います。私も思いました。
今回、このような悩みを持っている方や、これからPower BIを利活用する方向けに列とメジャーの違いについて紹介したいと思います。
列とメジャーの違い
列とメジャーは新しいデータを生成するという点で似ていますが、実際は別物です。
集計という言葉を用いて説明すると、列は集計に用いる値、メジャーは集計値です。
例えば、3つのフルーツの単価が300円と200円と100円でした。
このときの単価の合計値を求めてみましょう。
合計値の計算は300+200+100=600なので、単価の合計値は600円だと分かると思います。
この合計値(集計値)がメジャーに相当し、合計値を求める際に使用したフルーツの単価300,200,100が列に相当します。
言葉ではどうしてもイメージしにくいと思うので、実際に作成しながら確認してみましょう。
列
列はデータテーブルでいう縦列のことをいいます。
以下の例で説明します。
Power BIには品名、単価、販売数が記載されたデータテーブルが読み込まれています。
ここから、「販売額」という新しい列を作成してみます。
新しい列をクリックします。
計算ボックスに作成する列の式を入力します。
今回は販売額なので、元データに存在する単価と販売数を利用してます。
式を正しく入力すると、データテーブルに新しい列が作成されます。
また、画面右側のデータ欄に作成した「販売額」というデータが生成されていることが確認できます。
このように列は、データテーブルの縦列のことを指しています。
メジャー
メジャーは"集計値"のことをいいます。
集計値とは、合計値や平均値などのことです。
こちらも作成例を見ながら確認してみましょう。
販売額の合計値を出します。
新しいメジャーをクリックします。
計算ボックスに集計値の式を入力します。
式を正しく入力すると、メジャーが作成されます。
この時、列と違う点はデータテーブルに作成したメジャーの「総販売額」という列が作成されないことです。
これはメジャーが集計値であるためです。
画面右側のデータ欄に関しては列と同様に「総販売額」という新しいデータが生成されていることが確認できます。
メジャーの使用例:平均値を求める
では、フルーツの総販売額から、フルーツ1つあたりの平均単価を求めてみます。
平均値の求め方は、総販売額をフルーツの数で割れば求まります。
この時、使用するのはメジャーです。
式の書き方は複数ありますが、平均単価を求めることができました。
このように、集計値を求める場合はメジャーを使用しましょう。
さいごに
今回はPower BIの列とメジャーの違いについて紹介しました。
Power BIを実際に使用してみると「どちらを使うんだ?」と思う場面も増えてくると思いますが、そういった際に、こちらの記事が理解の助けになれば幸いです。