Microsoft Fabric リアルタイムダッシュボードを触ってみた

Microsoft が提供しているSaaS型のサービスである Microsoft Fabric (以下、Fabric)の機能であるリアルタイムダッシュボードを触ってみました。

なお、リアルタイムダッシュボードで接続するKQLデータベースについては、前回の記事で作成したイベントハウスのものを使用しています。

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リアルタイムダッシュボードの概要

リアルタイムダッシュボードは、各ページが複数のタイルで構成されており、各タイルには基になるKQLクエリとビジュアルがあります。

前提として、データソースにはKQLデータベースが必要です。

データはデフォルトではページにアクセス(もしくは更新)したタイミングのものが表示され、設定によりページの自動更新なども可能です。

リアルタイムダッシュボードの追加

ワークスペースの「新しい項目」からリアルタイムダッシュボードを選択します。

名前を入力して「create」を選択します。

作成されると以下のような初期画面が表示されます。

「新しいデータソース」から「OneLake data hub」を選択します。

前回作成したイベントハウスを指定して、「接続」を選択します。

追加の設定が表示されますが、特に変更せず「Add」を選択します。

タイルの作成

「タイルの追加」もしくはメニューの「新しいタイル」を選択します。

  • 「タイルの追加」の場合
  • 「新しいタイル」の場合

どちらかを選択すると、以下のようなクエリ画面が表示されます。

簡単なクエリを追加し、レコード数を取得します。

test
| count

クエリ部分に追加したら「変更の適用」を選択します。

タイルが追加されます。

同じ流れで以下の3つのクエリのパネルも追加していきます。

テーブルスキーマを取得します。

test
| getschema

前回のインジェスト時間を取得します。

test
| summarize LastIngestionTime = max(ingestion_time())

24時間以内に取り込まれたレコードを取得します。

test
| where ingestion_time() between (now(-1d) .. now())

以下のようにそれぞれタイル状に取得した結果が表示されます。

その他

ビジュアルなどの変更

タイルの名前やビジュアルの変更は、各タイルの「タイルの編集」から行えます。

変更後に右上の「変更の適用」を選択します。

変更が適用されたことが確認できます。

KQLデータベースからのタイルの追加

KQLデータベースにてクエリを実行した結果から、直接タイルを追加できます。

「ダッシュボードにピン留めする」を選択します。

ダッシュボード名、タイル名などを指定して「Create」を選択します。

ダッシュボード側でタイルが追加されたことが確認できます。

ダッシュボードの自動更新

Manageタブの自動更新を選択します。

表示された画面で有効にし、既定のリフレッシュレートを指定し「Apply」を選択することで自動更新が有効になります。

最小時間間隔は、許可される最速のリフレッシュ レートとなる管理者用のパラメータです。システムに負荷がかかってしまうことを避けるため、最短となる間隔を最小時間間隔で設定できます。

上記の画像の例だと、1分以下の設定ができなくなります。

まとめ

リアルタイムダッシュボードを初めて触ってみましたが、KQLクエリに癖はあるもののダッシュボードの作成自体はスムーズに行えました。

クエリの結果を直接ビジュアル化できるので、ちょっとした確認などが必要な場合は使えそうだなと感じました。

また、今回は自分で作成したKQLデータベースを使用しましたが、サンプルとして公開されているものがあり、簡単な確認はすぐにできそうです。

リアルタイム ダッシュボードを作成する - Microsoft Fabric | Microsoft Learn

この記事が参考になれば幸いです。

執筆担当者プロフィール
白谷 恭一

白谷 恭一(日本ビジネスシステムズ株式会社)

2010年中途入社。得意な技術領域はLinux/Hadoopで、現在はデータ分析基盤の運用を担当。趣味はゲーム、温泉巡り。

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