Teams Phone通話キューの新機能「コールバック」を使ってみる

Teams Phoneの通話キューへ「コールバック」という新しい項目が追加されました。

今回は、このコールバック機能を実際に設定して動作を確認してみました!

「コールバック」の設定方法

設定方法

通話キューの基本的な作成方法については、以下のMicrosoftの公開情報を参照してください。

learn.microsoft.com

新項目「コールバック」は通話キュー作成画面の5ページ目にあります。

「コールバックを有効にする」をオンにすると、以下のようにコールバックに関する設定値が表示されます。

コールバックをオンにした時に設定できる項目は以下の通りです。

設定項目 設定内容
コールバックの適格性条件*1 キュー内の時間(以下より長い待機時間) ここで指定した時間よりも呼び出し時間が長くなった場合、コールバックを利用できる
キュー内の通話(次の値より多い) ここで指定した数よりも着信している場合、コールバックを利用できる
オプトインまたはサインインしたエージェントが不足しています(キュー内の通話数が超過しています) ここで指定した数よりも通話キューから呼び出せるユーザーが少ない場合、コールバックを利用できる
あいさつ コールバックを求める人に流すアナウンス(音声ファイルをアップロードするか、テキストを指定して機械読み上げ)
押すキー コールバックを受信するには コールバックを求める場合に押してもらうキー(0~9,*,#のいずれかのキーを選択)
コールバックを完了できなかった場合 メールの送信先 コールバックが通話キューからタイムアウト、または他の理由で完了できない場合、電子メール通知が送信される

今回は以下のように設定しました。

※ 検証のため、「コールバックの適格性条件」は小さい値に設定しています。

設定項目 設定値
コールバックの適格性条件*2 キュー内の時間(以下より長い待機時間) 5秒
キュー内の通話(次の値より多い) 1
オプトインまたはサインインしたエージェントが不足しています(キュー内の通話数が超過しています) 1
あいさつ 以下のテキストを指定
"すべてのスタッフが別の電話に出ております。コールバックを受けたい場合は1を押してください。"
押すキー コールバックを受信するには 1
コールバックを完了できなかった場合 メールの送信先 (必須のため適当なメールアドレスを指定)

注意点

Microsoftの公開情報に、コールバックに関しての以下記載があります。

対象となる呼び出しをコールバックに提供するには、呼び出しタイムアウト値を十分に高く設定して、呼び出しがコールバックの対象になり、通話が適格になった後に音楽の再生を完了できるようにする必要があります。

次の呼び出しキューの構成を検討してください。

キュー内のコールバック待機時間: 60 秒
通話キューのタイムアウト: 120 秒
通話キューの音楽: 既定
呼び出し元がキューで 60 秒間待機すると、コールバックの対象になります。 ただし、既定の音楽は 2 分の長さであるため、最初に呼び出しキューのタイムアウトが発生し、コールバックは提供されません。

引用元:Microsoft Teamsで通話キューを作成する - Microsoft Teams | Microsoft Learn

この説明文を一度読んだだけでは意図するところがあまり分からなかったのですが、動作検証を行っていく中で、以下のようなことを言っているのではないかと自分なりに理解しました。

  • 通話キューの既定の呼び出し音楽は2分あるため、それよりもコールバックまでの待機時間が短いと、コールバックをオンにしていても、コールバック機能は働かない
  • コールバックを利用するかを発信者に確認する際、アナウンスを聞いてもらったりキーを押してもらったりと操作に時間を要するため、コールバック待機時間から通話キューのタイムアウト時間までが短すぎると、その操作時間を確保できないため、コールバック機能は働かない

このため、今回は以下のような設定値で検証しました。

設定項目 今回の設定値 公式情報の設定値
キュー内のコールバック待機時間 5 秒 60 秒
通話キューのタイムアウト
※ 図1
120 秒 120 秒

通話キューの音楽

※ 図2

5秒の呼び出し音をアップロード
(既定から変更)
既定

(図1)「通話キューのタイムアウト時間」の設定箇所

(図2)「通話キューの音楽」の設定箇所

公開情報に書いてある設定値だとうまくコールバック機能が働かず、コールバックではなくタイムアウトの動作になってしまったため、うまくいかない場合は上記のように各項目の秒数を調整してみてください。

コールバックを利用した時の動作

では実際に通話キューへ発信し、コールバックを利用した時の動作をご紹介します。

登場人物

  1. 発信者1(通話中の人)
  2. 発信者2(コールバックが欲しい人)
  3. 通話キューのエージェント(通話キューから呼び出されるユーザー、コールバックする人)

動作

通話キューのエージェントと発信者1が既に通話中の状態で、そこへ発信者2が通話キューに電話をかけた場合の動作、すなわち今回のコールバック機能が適用される状況を再現して確認しました。

発信者2(コールバックが欲しい人)での動作

まずは、発信者2(コールバックが欲しい人)での動作になります。

  1. 発信者2が通話キューへ発信
  2. 20秒ほど通話キューの呼び出し音が流れたのち、以下のアナウンスが流れる
    ”すべてのスタッフが別の電話に出ております。コールバックを受けたい場合は1を押してください”
    ※通話キューの設定「あいさつ」で指定した音声が流れる
  3. ダイヤルパッドで1を押す
  4. 以下のアナウンスが流れる
    ”発信音の後に、こちらから電話をかける相手方のお名前をお聞かせください
  5. コールバックが欲しい人の名前(今回は自身の名前)、『きむらです』と吹き込む
    ※ここで吹き込んだ音声は、エージェントがコールバックする際にアナウンスと一緒に流れる
  6. 以下のアナウンスが流れる
    "ありがとうございました。エージェントが使用可能になると、コールバックを受け取ります。通話を確実に受け取るために、回線を使用可能な状態にしておいてください。20分以内にコールバックを受信しない場合は、もう一度お試しください"
  7. 電話が自動で切れる

ここまでが、発信者2(コールバックが欲しい人)での動作でした。

通話キューのエージェント側(コールバックする人)の動作

続いて、通話キューのエージェント側(コールバックする人)の動作になります。

  1. 発信者1と通話中に、定期的に発信者2からの着信通知が表示される
    ※途切れなく着信しているわけではなく、数秒程度の間隔で着信と切断を繰り返す

  2. 発信者1との通話を終了した後、発信者2からの着信通知に応答する

    ※ なお、発信者1との通話を切断せずに着信通知に応答することも可能で、その場合は発信者1との通話は保留になる。
  3. 通話画面に遷移し、以下アナウンスが流れる
    ”これはコールバックです。次の方にお問い合わせください。『きむらです』”
    ※『』部分は、発信者2の動作5で吹き込んだ音声が流れる
    ※この時点では、通話相手は以下画面のように通話キューになっている
  4. 発信者2に電話がかかる

上記のように、仕組みとしては、通話キューのエージェントが手動でコールバックをしているわけではありません。

コールバックを求めた発信者が電話を切った後、エージェント側には発信者からの着信通知が継続的に表示され、それに応答するとコールバックを求めている人に電話がかかる、というものになります。

終わりに

今回追加されたコールバック機能・動作を検証してみると、アナウンスの内容や設定値などしっかり作りこまれた印象がありました。

また手動でのコールバックであると、発信先を誤ったりコールバックまでに時間がかかってしまったり、またそもそも相手がコールバックを求めていなかったり、ということがあるかと思います。

本記事でご紹介した自動でコールバックする仕組みは、上記のようなケースを自動でカバーするようにできており、通話キューの利便性を大きく高めるようなものと感じています。

*1:※右の条件いずれかを満たすと、発信者にてコールバックが選択できるようになる

*2:※右の条件いずれかを満たすと、発信者にてコールバックが選択できるようになる

執筆担当者プロフィール
Hiroko, Kimura

Hiroko, Kimura(日本ビジネスシステムズ株式会社)

Microsoft 365製品の提案~運用が担当領域、特にTeams/Teams Phone多めです。趣味は音楽とテレビと映画。趣味にしたいのは筋トレ(エンジニアには筋肉が必要)。

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