皆さんは、Nutanixという製品をご存じでしょうか?馴染みのない製品だと感じる人が多いと思います。
NutanixはHyper-Converged Infrastructure(以下、HCI)製品の一種となり、VMwareに馴染みのある方はvSANをイメージしていただければ大丈夫です。
本記事では、「Nutanixとは何か」についてご紹介します。
HCIとは
まずは、HCI製品について解説していきます。
HCIとは、仮想化基盤の一種です。従来の仮想化同様にハイパーバイザーがインストールされ、その上でゲストOSが稼働しますが、ローカルディスクをソフトウェアで制御し共有ストレージを作成する点が大きく異なります。
外部の共有ストレージが不要となるため、リソースのスケールアウトに特化していると言えます。
Nutanixとは
次に、Nutanix製品についてです。
Nutanixはサーバとストレージを1つのノードとしてアプライアンス統合しているソリューションとなります。
ユニット単位で拡張が可能であり、ハードウェアが統合されることで画面での管理や保守性に優れています。
Nutanixを理解するのに重要な3つの用語
Nutanixを理解する上で欠かせない3つの用語をご紹介します。
CVM
Nutanixの運用面やHCI面を取り持つ仮想マシンとなります。
各ノードに1台ずつ作成されます。
AOS
NutanixのHCIや運用管理機能を持つソフトウェアとなります。
CVMの上にインストールされます。
Prism
HCI基盤を管理するWebコンソールです。
CVMに標準で搭載されるものとなります。
クラスタのIPまたは各CVMのIPより、Webブラウザにてアクセスが可能です。
HCIとしてのNutanix
Nutanixのクラスタは、クラスタ内の各ノードに存在するCVMの機能で構成されます。
各ノードのローカルディスクは1つの共有ストレージとして見えるようになります。
作成された共有ストレージには、Nutanixクラスタを作成したタイミングでストレージプールが作成されます。
そのストレージプール内にストレージコンテナと呼ばれる論理的なストレージ領域を作成します。その領域にて仮想マシンの配置および管理が可能となります。
Nutanixを管理するPrism
Nutanixを管理する上でかかせないPrismについて、2種類から比較していきます。
PrismElement
前述したクラスタ毎に作成されるのはPrismElementとなります。Nutanixクラスタを作成すると、PrismElemetが標準で利用可能となります。
クラスタのIPおよび、クラスタ内の各CVMのIPよりブラウザにてアクセス可能です。
PrismCentral
PrismCentralでは、複数のNutanixクラスタを管理することができます。
PrismElementとは違い、デフォルトでは作成されません。必要に応じてデプロイします。
管理したいクラスタをPrismCentralに登録することで、複数のクラスタを統合管理することができます。
最後に
今回は、Nutanixの概要についてお伝えしました。
次回は、構築に向けた詳しい中身についてご紹介いたします。