Cisco ENCOR 350-401 受験記

本記事では、Cisco ENCOR 350-401資格の受験を検討している方に向けて、試験対策に役立つ情報を整理し、わかりやすく紹介します。

試験の概要、出題範囲や形式、注意事項に加え、学習時間や使用する資料についても触れ、受験準備の参考となることを目的としています。

試験概要

Cisco ENCOR 350-401(正式名称:Implementing and Operating Cisco Enterprise Network Core Technologies)は、アメリカのネットワーク機器メーカーであるCiscoが運営する認定試験です。

位置づけ

この試験は、エンタープライズネットワークのコア技術の実装に関する知識とスキルを問う内容で、設計・構築・運用に携わるネットワークエンジニアや、関連技術の習得を目指す方を対象としています。

以下の4つの認定試験において、Cisco ENCORは必須科目となっています。

  • CCNP Enterprise
  • CCIE Enterprise Infrastructure
  • CCIE Enterprise Wireless
  • Cisco Certified Specialist – Enterprise Core

試験範囲

出題範囲は非常に広くなっています。下記リンクからも詳細が確認できます。

公式サイトに基づく内容ですが、主に以下のコア エンタープライズ ネットワーク技術に関する理解度が評価されます。

  • デュアルスタック(IPv4 と IPv6)アーキテクチャ:15%
    • エンタープライズネットワークの設計原則、Cisco Catalyst SD-WAN ソリューションおよびCisco SD-Access ソリューションの動作原理説明
  • 仮想化:10%
    • 仮想化テクノロジーの説明、設定および確認、ネットワーク仮想化の概念の説明
  • インフラストラクチャ:30%
    • レイヤー2、レイヤー3およびIPサービス
  • ネットワークアシュアランス:10%
    • 各種技術やプロトコルを用いたネットワークの設定、監視、管理
  • セキュリティ:20%
    • AAA、ACL、セキュリティポリシー、次世代ファイアウォールの説明および運用
  • 自動化などのコア エンタープライズ ネットワーク テクノロジー:15%
    • Python、NETCONF、RESTCONFなAPI活用を含めた各種プログラミング

試験形式

試験は複数の形式で出題されます。詳細や最新情報は、Cisco公式サイトで公開されているデモ動画をご確認ください。

Cisco Certification Exam Tutorial Videos

この動画では、実際の試験画面や操作手順を事前に確認できるので、試験当日に慌てないためにも、事前に公式デモ動画を視聴し、画面操作に見慣れておくことが重要です。

以下に、動画のポイントをまとめました。

開始画面

受験開始時には、まずPC画面上にWelcomeメッセージが表示され、試験に関する重要なガイダンスが記載されています。

この画面では、以下の情報を事前に確認できます。

  • シミュレーション問題数
  • シミュレーション以外の問題数
  • 合格点
  • 今回の試験時間

出題形式

  • 選択問題(シングルアンサー)
    • 通常の形式で、1つの正解を選択します。
  • 複数選択問題(マルチアンサー)
    • 問題文に「2つ選択」などと明記されている場合があります。必ず指示を確認し、選択数を間違えないよう注意が必要です。
  • シミュレーション問題
    • 画面上に以下の3つの要素が表示されます。
      • ガイダンス:回答方法や注意事項(全シミュレーション共通)
      • トポロジー:構成環境の図。機器アイコンをクリックするとCLI画面が開きます
      • タスク:構成要件。指示に従い、機器に設定を投入して要件を満たします
    • CLI画面は右上の設定ボタンからサイズ変更が可能です。見やすいように適宜調整することができます。
  • Drag & Drop問題
    • 要素を正しい位置にドラッグして配置します。

注意事項

設定の保存を忘れないようにする

シミュレーション問題を回答後、保存せず次の問題に進むと、設定が反映されず採点対象外になります。

次の問題に移動前に必ず回答を確認する

次の問題に進むと戻ることが出来ません。

後から回答変更や再確認することができないようになっていますので、次の問題に移動前に必ず回答を確認してください。

試験の機密保持契約(NDA)に同意する

試験開始前に NDA(秘密保持契約)への同意が求められます。

テストセンターで受験する場合、スタッフからもリマインドされますが、ここで誤って 「同意しない」 を選択すると、パソコン画面が閉じられ、試験終了扱いとなります。必ず「同意する」を選択してください。

万が一、誤って選択してしまった場合は、すぐにテストセンターのスタッフに相談してください。

試験時間

日本語か英語で受験可能ですが、言語によって受験時間が異なります。

※ 試験時間は試験申し込み時でも確認可能です。

日本語受験の場合

試験時間は 120分です。

英語受験の場合

さらに 30分追加されます。(ただし、英語圏出身ではない方に限ります)

英語受験予約した場合のメール一例

図上に表示されている 170分 は、試験当日に想定される全体の所要時間を示しています。この時間には、ガイダンス確認や同意書(NDA)への同意などの準備時間も含まれています。実質回答時間は150分になります。

学習方法

書籍教材

シミュレーション環境

  • Cisco Modeling Labs - Cisco
    • 基本的には有料サービスですが、4時間の無料トライアルセッションを利用できます。
    • 無料版では、Cisco IOS on Linux(IOL)やIOS XEなどのOSに対応しており、基本的なL2/L3機能の動作確認が可能です。

より深く学習し、多機能を活用したい場合は、個人版の購入をおすすめします。

ただし、ラボをローカル環境で利用する場合は、PCの性能が重要になるため、事前に必要なスペックを確認したうえで購入を検討することを推奨します。

座学

セッションは、丁寧に細かく解説される分、内容が長時間にわたります。

そのため、受講を検討する際には、受験日までのスケジュールを考慮した受講計画を立てることを強く推奨します。

学習時間

  • 平日は毎日1時間の座学
  • 週末は4時間程度ラボで検証
  • 3か月で合計約108時間

本番受検

申し込み

Pearson VUEからオンラインで申し込み可能です。事前にCiscoアカウントを作成する必要があります。

ピアソンVUEによるシスコ認定試験

受験結果

テストセンターで受験する場合、試験終了後すぐに画面上で合否が表示されます。

点数は非公開ですが、受験レポートが手渡され、各パートのスコア割合を確認することができます。

受験感想

時間配分に注意が必要

シミュレーション問題は、要件文を丁寧に読み、正確に設定を投入する必要があるため、時間を多く消費しがちです。

そのため、試験全体を通して効率的に進めるためには、あらかじめ時間配分を想定しておくことが重要です。

学習計画の立て方が重要

学習計画を立てる際は、まずCisco公式の試験範囲を確認し、試験の全体像を把握した上で、自身の強みと弱みに合わせて学習の優先順位をつけることをおすすめします。

そうすることで、自分に適した効率的な学習計画を作成でき、試験対策をより効果的に進めることができます

最後に

Cisco ENCORは、ネットワークエンジニアとして一度は挑戦する価値のある試験です。

本記事で紹介した試験概要、出題範囲、試験形式、学習計画のポイントが、これから受験される方の参考になれば幸いです。

執筆担当者プロフィール
鄭 秋怡

鄭 秋怡(日本ビジネスシステムズ株式会社)

CTS本部 SNIに所属の鄭です。エンタープライズのお客さまに向けて、ネットワークの設計、構築、検証などを経験してきました。現在はネットワーク機器メーカーのお客さま先に常駐し、技術支援を担当しています。

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