【Microsoft×生成AI連載】【やってみた】Copilot Chatのグラフ作成機能を使ってみた

【Microsoft×生成AI連載】シリーズの記事です。

本記事では、2025年2月4日にリリースされたCopilot Chatの新機能についてご紹介します。簡単にグラフ作成をしたい方や、Microsoft 365(以下、M365)サービスのデータを使ってグラフを作成したい方は是非ご覧ください。

これまでの連載

これまでの連載記事一覧はこちらの記事にまとめておりますので、過去の連載を確認されたい方はこちらの記載をご参照ください。

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Copilot Chatの概要

Copilot Chatは、M365の各種サービスやデータに連携し、自然言語でやり取りができるビジネス向け生成AIチャットサービスです。具体的な機能などは以前の記事にてご紹介していますのでこちらをご覧ください。

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新機能

グラフ作成機能の概要

2025年2月4日に更新されたMicrosoft 365 Copilotのリリースノートにて、Copilot Chatのグラフ作成機能のアップデートが発表されました。リリースノートには次のような記載があります。

Microsoft 365 用 Copilot のグラフ、グラフ、およびデータ分析 [Windows、Web]
自然言語を使用して、作業モードでグラフ、グラフ、データ分析Copilot Chat作成します。

つまり、Copilot Chatでチャットによってグラフの作成およびデータ分析が可能になったということです。

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やってみた

実際にグラフ作成機能を試してみます。

まずは、過去一週間の東京の気温をグラフ化してもらいました。自然な会話文をプロンプトとして使用できるため、「過去一週間の東京の気温をグラフ化してください」と入力しています。

過去一週間の東京の気温をグラフ化しました

簡単な指示を与えただけで、過去一週間の最高気温と最低気温を折れ線グラフで表してくれました。縦軸・横軸も適切に設定してグラフが作成されています。

次は、自身のOutlookを参照してメール受信数のグラフを作成してみます。こちらはプロンプトとして「過去一週間のメール受信数をグラフ化してください」と入力しています。

過去一週間のメール受信数をグラフ化しました

Copilot Chatの特長であるM365サービスとの連携を活用してグラフの作成ができました。

続いて、分析のためにグラフを書き換えてみます。追加の指示を与える際にも自然な会話文をプロンプトとして入力しています。今回は「各日付のメール受信数を時間帯ごとに細分化してください」と入力しています。

メール受信数を時間帯別に細分化しました

横軸は最下部にまとめて示されていました

一度作成したグラフに追加の指示を与えることで、より詳細なグラフに修正することも可能なようです。追加質問の提案も併せて表示されるため、これらを利用して簡単に分析することもできそうです。

最後に、メールの内容を参照することができるのか検証してみます。プロンプトとしては「会議依頼メールの受信数でグラフを作成しなおしてください」と入力しています。

会議依頼通知に限定してメール受信数グラフを作成しました

メール内容を読み取ってグラフを作成できましたが、横軸の日付が誤っていました。追加の指示文を入力し、プロンプトとして与えることで修正します。より正確に指示を与えるために、「このグラフのデータは2023年のものです。2025/2/7~2025/2/13のデータを用いてグラフを作成しなおしてください」と、具体的な日付をプロンプトに含めました。

日付を指定してグラフを書き換えました

想定していたグラフを作成できました。業務時間となる朝から夕方にかけての受信数が多くなっていることが分かります。

また、時間帯別に書き換えただけのグラフと比較して、一つの棒グラフを4色に塗り分けた構成となっているため見やすくなっています。こういった見やすいデザインなどは、指示の仕方を工夫することで調整できそうです。

利用シーンとメリット、注意点

利用シーン

  • 自然言語を使って簡単にグラフを作成したいとき
  • Microsoft 365の各種データを参照してグラフを作成したいとき

メリット

  • データ収集からCopilotが担ってくれるため、比較的短時間でグラフを作成できる
  • 軸やメモリの調整など、グラフ作成時に手間となる作業が省ける
  • 自然言語を用いた指示で作成できるため、知識を必要とせず容易にグラフを作成できる

注意点

  • 具体的な指示を与えないと思い通りにグラフが作成できない可能性がある
    • 作成時に指示の仕方を工夫することで調整できる
  • 参照するデータや軸の数値などが誤っている可能性がある
    • 追加の指示によって修正を加えることができる
  • データの信憑性に注意する
    • 生成AIの性質上信頼できるデータと照らし合わせることが有効
      • 追加質問をすることでデータソースを調べることができる

まとめ

Copilot Chat内の自然な会話によってグラフを作成する機能が利用できるようになりました。Copilot ChatはM365サービスと連携しているため、グラフの作成時にメールやスケジュールを自動で収集することができます。さらに、グラフ作成後には追加の指示を与えて修正することも可能です。

グラフの作成というとデータ収集から軸の設定、デザインの調整など作業が多くなってしまうこともあります。しかし、Copilot Chatで自然言語を用いるとグラフ作成のハードルが下がるので、誰でも使いやすく便利な機能になっていると思いました。私もグラフ作成機能を積極的に利用して、さらなる活用法を模索していきたいです。

おまけ(Copilot Chatによる本記事の要約)

本記事ここまでの執筆内容をCopilot Chatに転記し、記事内容の要約をしてもらいました。

この記事は、2025年2月4日にリリースされたCopilot Chatの新機能について紹介しています。特に、グラフ作成機能のアップデートに焦点を当てています。

**Copilot Chatの概要**:
Copilot Chatは、Microsoft 365の各種サービスやデータに連携し、自然言語でやり取りができるビジネス向け生成AIチャットサービスです。

**新機能の概要**:
2025年2月4日に更新されたMicrosoft 365 Copilotのリリースノートで、Copilot Chatのグラフ作成機能のアップデートが発表されました。これにより、自然言語を使用してグラフやデータ分析が可能になりました。

**実際の使用例**:
- 過去一週間の東京の気温をグラフ化。
- Outlookを参照してメール受信数のグラフを作成。
- グラフの詳細な分析や修正も可能。

**利用シーンとメリット、注意点**:
- 自然言語を使って簡単にグラフを作成したいときや、Microsoft 365のデータを参照してグラフを作成したいときに便利です。
- データ収集からグラフ作成までを短時間で行える、軸やメモリの調整が不要、知識を必要とせずにグラフを作成できるなどのメリットがあります。
- 具体的な指示が必要で、データの信憑性に注意する必要があります。

**まとめ**:
Copilot Chatを使うことで、自然な会話によってグラフを作成する機能が利用できるようになりました。M365サービスと連携しているため、メールやスケジュールを自動で収集し、追加の指示で修正も可能です。これにより、グラフ作成のハードルが下がり、便利な機能となっています。

執筆担当者プロフィール
宅見 健太朗

宅見 健太朗(日本ビジネスシステムズ株式会社)

Data&AI事業本部に所属。AzureをメインにAI関連サービスなどを勉強中です。

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