Formsで共同作業者を追加する場合の注意ポイント

Formsで個人のフォームやクイズを複数人で編集したい場合、共同作業者に追加して作業を行う人も多いのではないでしょうか。

今回は、Formsの個人のフォームやクイズで共同作業者を追加する場合の注意ポイントをご紹介します。

※Microsoft 365 E3以上のライセンス、FormsやOneDrive for Businessが利用可能なアカウントで検証しています。

Formsのフォームやクイズでは共同作業用のリンクを発行して共有することで、他のユーザーからも編集や回答の確認を行うことが可能です。

また、所有者が設定した種類のリンクであれば共同作業者からも共同作業用のリンクのコピーも可能なため、共同作業者からさらに共同作業者を追加することも可能になります。

そのため、フォームやクイズのメンテナンス等を複数人で行いたい場合に非常に便利です。

Formsで共同作業用のリンクを発行する手順です。

該当フォームもしくはクイズの編集画面を開きます。
画面右上の[…] - [共同作業または複製] をクリックします。
[リンクを共有して共同作業し、結果を表示する]をクリックします。
[Office 365の職場または学校のアカウントを持つ…]等の現時点で選択されているリンクの種類の右側の[ｖ]をクリックして展開し、必要に応じてリンクの種類を変更します。
※「リンクを知っている○○の特定のユーザーは、結果を編集および表示できます」を選択した場合、メールアドレス等で対象ユーザーを指定します。
表示されたリンク右横の[コピー]をクリックします。
コピーしたリンクを共同作業を行いたいユーザーに共有します。

上述のとおり、共同作業者に追加されたユーザーであれば、対象フォーム/クイズに回答された内容の確認が可能になります。

しかしながら、回答に添付されたファイルについては共同作業者には権限がつかず確認できないため、注意が必要です。

個人のフォームやクイズにファイルを添付させる設問がある場合、添付されたファイルは所有者（＝作成したユーザー）のOneDriveに保存される仕様です。

そのため、添付されたファイルを確認しようとした場合、所有者のOneDrive内に保存されたファイルにアクセスする動作となりますが、共同作業者のアクセス権は自動で付与されないため、アクセス権が無い旨のエラーが表示されます。

共同作業者からも添付ファイルを確認したい場合は、所有者にてOneDrive側から手動でアクセス権を付与する必要があります。

OneDriveでアクセス権を手動で付与する手順は下記の通りです。

※該当フォーム/クイズで添付されたファイルすべてにアクセス権を付与する手順です。特定の設問やファイルのみにアクセス権を付与したい場合は、手順３でさらに下の階層のフォルダーやファイルを選択してください。

共同作業者を追加している場合、フォームやクイズの編集や回答の確認等のメンテナンスは他のユーザーでも可能なため、所有者が管理しなくなってもそのまま使用し続けているケースはないでしょうか。

例）部で共有していたフォームの所有者が部署移動等で関与しなくなった場合等

上記のケースの場合は注意が必要です。

個人のフォームやクイズの場合、共同作業者を追加して共同作業を行うことは可能ですが、”所有者”自体の追加や変更はできません。

仮に退職等で所有者のアカウントが削除された場合、そのユーザーが所有者であったフォーム/クイズも削除されてしまいます。

※所有者のアカウントがテナントから削除されてから30日後にForms上のデータも削除されます。

せっかく収集した回答が、フォーム/クイズが削除された時点で確認できなくなる等の状況に陥ること避けるためにも、事前に何等かの対処を行っておく必要があります。

今回はおすすめの操作として「グループのフォームへの移動」をご紹介します。

これは、Microsoft 365グループまたはTeamsのチームに紐づいたMicrosoft 365グループにフォーム/クイズを移動させる操作です。該当フォーム/クイズの所有者がグループになるため、所有者のアカウントが削除される心配がなくおすすめです。

※フォーム所有者にて実施が必要な操作です。

一度グループに移動したフォーム/クイズは個人のフォーム/クイズに戻すことができません。
グループに移動したフォームの場合、回答に添付されたファイルはグループに紐づくSharePointサイトの[ドキュメント] - [アプリ] - [Microsoft Forms]内のフォルダーに保存されますが、移動前までに個人のOneDriveに保存されたファイルは上記SharePoint内のフォルダーには移動されないため、必要に応じて手動でファイルを移動させる必要があります。