はじめに
Microsoft Power Platform Center of Excellence (CoE) スターター キット(以下、「CoEスターターキット」と略して記載)とはPower Platformを管理・監視することができる、Microsoft提供の無料のツールです。
Microsoft Power Platform Center of Excellence キット - Power Platform | Microsoft Learn
具体的にはアプリやフローの一覧を確認できたり、どのアプリが誰が使用したといったこと、どのフローが何回実行され何回失敗したかなど、全体の利用状況の確認などができます。
さらにアプリ作成後のガバナンスプロセス(アプリ申請やコネクタやアプリの使用状況)を支援するための機能もあり、その一つとしてデータを可視化する機能があります。
今回、このCoEスターターキットを使用すると、どのようにデータを可視化するのか紹介したいと思います。
使用例
今回は、アプリとフロー、およびアプリやフローの作成者が、どのように可視化されるのかについて紹介します。
アプリ
まずはアプリについてですが以下の画像のように見ることができます。
アプリに関する情報を様々な形で可視化しているのがわかります。
例えば、左上のグラフではどれくらいの期間にどれだけのアプリが作成されたのかを表しています。
左下の表はどのアプリ名やアプリ毎の作成者や何人に共有されているのか、アプリの最終更新日などアプリについての情報を見ることができます。
また、右側のフィルター機能を使用すれば誰がどれだけのアプリを作成したか、どの環境にどれだけのアプリが存在するのかなども見ることができます。
フロー
次にフローについては以下のように見えます。
こちらもアプリと同様な形でみることができます。
左上のグラフはどれくらいの期間にどれくらいのフローが作成されたのかについて表しています。
左下の表はフロー名や作成者やどの環境のフローなのかなどフローについての情報を見ることができます。
また、アプリと同様にフィルター機能を利用することで、より詳細な見方をすることもできます。
アプリやフローの作成者
最後にアプリやフローの作成者については、以下のように見えます。
こちらの画像では人数が少ないため、1人しかいませんが、ここでは誰がアプリやフローを何個作成したのか、その作成者の情報(所在地や部署名など)を見ることができます。
CoEスターターキットを使用する上での注意点
CoEスターターキットを使用する上で、問題点が1つあります。
それは更新が1ヶ月に1度のペースである事です。
実際に私が検証で構築している最中にアップデートがあり、旧CoEスターターキットでは構築を完了することができませんでした。
実際にMicrosoftのサイトでも3ヶ月に1回は更新しなければ使用できなくなるほどの影響がでる可能性があると言及されています。
運用していく上で月1回の更新作業が必要なのは少し不便なことかもしれません。
まとめ
CoEスターターキットには上記の例のように、可視化したものを見ることができるシートが約40個あります。(2022/12時点)
そのため、Power Platformの管理・監視をしたい人にとってCoEスターターキットは大いに役立つツールであると言えると思います。