本記事では、SQL Server Management Studio(以下、SSMS)を使用した、データベース(以下、DB)バックアップによるSQL Serverの移行をご紹介します。
移行元サーバーでの実施手順
まず、移行元となるサーバーでバックアップを行います。
※SSMSでの操作は、SQL管理者ユーザーでの操作を想定しています。
1. 任意のサーバーに、バックアップファイル保存用の共有フォルダを作成します。作成の際に、共有フォルダに対するフルコントロール権限をSQL管理者ユーザーへ付与します。
2. 移行元サーバーのSSMSを起動して、[データベース名]を右クリック>[タスク]>[バックアップ]をクリックします。
3. 以下の項目を設定して、[追加]をクリックします。
- バックアップの種類:完全
- バックアップコンポーネント:データベース
- バックアップ先:ディスク
4. [手順1で作成した共有フォルダのパス¥バックアップファイル名.bak]を入力して、[OK]をクリックします。
5. バックアップ先が追加されたことを確認して、[OK]をクリックします。
6. [バックアップが正常に完了しました]と表示されることを確認して、[OK]をクリックします。
7. データベースに対する必要なログイン情報がある場合、以下の方法でエクスポートし、データベース移行後にインポートすることが可能です。[ログイン名]を右クリック>[ログインをスクリプト化]>[新規作成]>[ファイル]でログイン情報のファイルを保存しておきます。
移行先サーバーでの実施手順
続いて、移行先サーバーで、バックアップしたデータを復元していきます。
8. 移行先サーバーにSQL ServerとSSMSをインストールして、SSMSを起動します。[データベース]を右クリック>[データベースの復元]をクリックします。
9. [デバイス]を選択して[...]をクリックし、バックアップメディアの種類を[ファイル]にして[追加]をクリックします。
10. 手順4で保存したバックアップファイルを選択して、[OK]をクリックします。
11. バックアップファイルが追加されていることを確認して、[OK]をクリックします。
12. [復元するバックアップセット]に追加されていることを確認して、[OK]をクリックします。
13. [データベース'xxxx'の復元に成功しました。]という表示が出るので、[OK]をクリックします。オブジェクトエクスプローラーのデータベース配下に、移行されたデータベースが表示されるようになります。
14. データベース自体の移行ができたので、手順7でエクスポートしたログイン情報をインポートします。SSMS左上の[ファイル]>[開く]>[ファイル]をクリックします。
15. エクスポートしていたログイン情報のファイルを選択して、[開く]をクリックします。
16. [実行]をクリックします。
17. [コマンドが正常に実行しました。]と表示されると、オブジェクトエクスプローラーのログイン配下にインポートしたログイン情報が追加されます。
これで、DBの移行が完了です。SQL Server内に複数のDBが存在する場合、手順1~17をそれぞれのDBで実施します。
さいごに
本記事では「DBバックアップによるSQL Serverの移行」、言い換えると「DBバックアップから、DBを新SQL Serverに復元する方法」をご紹介しました。
実際に移行する際は、DB移行後にSQL Serverを使用しているサービスのDB向き先変更が必要になるかと思います。
SQL Serverの移行を試してみたい方のご参考になれば幸いです。