FabricデータエージェントとCopilot Studioエージェントの接続により、データ収集や分析をするマルチエージェントを構築することができます。
本記事では、FabricデータエージェントとCopilot Studioエージェントの接続手順を、必要な前提条件まで含めて整理して解説します。
概要
本記事では、Microsoft Fabricデータエージェントを作成し、Copilot Studioエージェントへ追加する手順を解説します。
Fabricデータエージェントは、自然言語を使用してデータと対話するための対話型のエージェントです。現在、プレビュー機能としてCopilot StudioにFabricデータエージェントを追加することができ、直接データを参照・活用できます。
前提条件の整理
Fabric データエージェントの作成および Copilot Studio との接続には、環境・権限・技術要件が揃っている必要があります。 ここでは公式ドキュメントと実務経験をもとに、必要な前提条件を整理します。
Fabric データエージェントを作成するための前提条件
- Fabric容量
- ワークスペースにF2以上、またはPower BI Premium(P1以上)が紐づいていること
- テナント設定
- Fabricデータエージェント機能がテナントで有効化されていること
- AIのクロスgeo設定
- AIのクロスgeo処理、およびクロスgeo格納が有効であること
- 以下のデータソースが少なくとも1つ存在すること
- Warehouse
- Lakehouse
- Power BIセマンティックモデル
- KQLデータベース
- オントロジ
- Power BIセマンティックモデル利用時の追加要件
- XMLAエンドポイントのテナントスイッチが有効であること
FabricデータエージェントとCopilot Studioエージェントを接続するための前提条件
- Fabricデータエージェントの準備
- 作成・発行済みであること
- 動作確認済みであること
- テナント
- FabricデータエージェントとCopilot Studioエージェントが同一テナント内に存在すること
- 認証アカウントの一致
- 両サービスに同一アカウントでサインイン可能であること
- データエージェントへのアクセス権があること
- 必要なアクセス権の保有
- データエージェントへの読み取りアクセス権
- Copilot Studioでエージェントを作成・編集する権限
- データエージェントの参照元データソースへのアクセス権
Fabricデータエージェントの準備
本記事では、既にデータソースが存在する前提で、データエージェントの作成手順を記載いたします。
まず、ワークスペースの画面左上の[新しい項目]を開き、[データの分析とトレーニング] > [データエージェント(プレビュー)]を押下します。

Fabricデータエージェントの名前を指定し、[作成]を押下します。

データエージェントの作成完了後、画面左側の[データの追加] > [データソース]よりデータソースを設定します。

今回は、検証用に以下のMicrosoft Learn ドキュメントに公開されている、Excel形式の財務サンプルデータを用いて作成したLakehouseをデータソースに設定します。
参考:Power BI 用の財務サンプル Excel ブックをダウンロードする - Power BI | Microsoft Learn

その後、画面上部の[エージェントの指示]より、データエージェントの指示を記載します。指示の書き方については推奨の記述方法が公開されているため、下記リンクの方法を参考に記載することをお勧めいたします。
参考:データ エージェントの構成 - Microsoft Fabric | Microsoft Learn

ここで、データエージェントの動作確認のため、画面右側の[エージェントの応答をテストする]よりデータソースに関する質問をし、回答内容に問題がないことを確認します。

動作確認が取れたら、画面上部の[公開]を押下します。

その後、エージェント公開の確認画面が表示されるので、ここで[公開]を押下するとエージェントの公開が完了します。

以上で、Fabricデータエージェントの準備は完了です。
FabricデータエージェントとCopilot Studioエージェントの接続手順
次に、FabricデータエージェントとCopilot Studioエージェントの接続手順を説明していきます。ここでは、既に同一テナントにCopilot Studioエージェントを作成したところから手順を説明していきます。
まず、該当のCopilot Studioエージェントへアクセスし、画面上部から[エージェント]を開きます。

次に[追加]を押下します。

その後、[外部エージェントに接続する] > [Microsoft Fabric]を選択します。

ここで、Fabricデータエージェントへの接続を求められるため、Fabricデータエージェントへのアクセス権があるアカウントで接続し、[次へ]を押下します。

接続可能なFabricデータエージェントが一覧表示されます。先程作成したFabricデータエージェントを指定し、[次へ]を押下します。

最後に、[追加と構成]を押下すると、Fabricデータエージェントの追加が完了します。

エージェントをテスト実行すると、追加したFabricデータエージェントが動作し、先程のFabricデータエージェントと同様の内容で回答が返ってくることを確認できました。

以上で、FabricデータエージェントとCopilot Studioエージェントの接続手順は完了です。
まとめ
本記事では、Microsoft Fabricのデータエージェントを作成し、Copilot Studioエージェントへ接続するまでの一連の手順を解説しました。
Copilot Studioとの接続により、参照したデータを業務フローの中に組み込むことや外部システムと連携させることが可能になるため、組織のニーズに合わせたマルチエージェントの構築をすることができます。
本記事が、実践的なマルチエージェント設計の第一歩となれば幸いです。