Data&AIプラットフォーム部の稲留です。
2026年6月1日~6月4日にアメリカ サンフランシスコで行われてるSnowflake Summit 26の現地レポートを発信します。
JBSでは4年連続の参加になります!今年の来場者は約20,000名のようです!
サミットの熱気とともに最も注目されるPlatform Keynoteの内容を中心にお伝えしていきます!
- 初日について
- Platform Keynote
- おまけ
初日について
初日の様子についてもレポートしておりますので、下記リンクからご確認ください。
Platform Keynote
今回のオープニングは、Cortex CodeによるコーディングとDJのコラボレーションサウンドでした!
(コーディング画面にときどきエラーが出ててヒヤッとしました)

席が埋まる前に早めに行きましたが、すでに長蛇の列でした。
今年のプラットフォーム戦略
今年掲げられたSnowflakeのビジョンは、「エージェント型エンタープライズ(Agentic Enterprise)」です。
登壇したのは共同創業者のBenoit Dageville氏で、主に以下の内容について話をされました。
- 創業当時に基盤とした3つの原則
- エージェント型エンタープライズ時代に必要な2つの要素
基盤とした3つの原則
基盤とした3つの原則は、すべての「データ」「コンピュート」「ユーザ」です。
当時課題となっていた、データのサイロ化とセキュリティ、カバナンスに対する問題を解決するために、原則に対して以下の内容を1つのプラットフォームで扱える仕組みを構築したという内容でした。
- データ:構造化データと半構造化データをシームレスに扱える設計
- コンピュート:コンピュートとストレージを分離するアーキテクチャ
- ユーザ:メンテナンス不要の完全マネージドサービス
少しだけHadoopの話も出ました。私はHadoopエンジニアとしてキャリアをスタートさせたため、懐かしさを感じました。
エージェント型エンタープライズ時代に必要な2つの要素
AIエージェント時代に必要な2つの要素は、「基盤」と「統合アーキテクチャ」です。
- 基盤:最高のAIエージェントは最高のデータ基盤に支えられる必要がある
- 統合アーキテクチャ:AIとデータを1つのプラットフォーム上に統合することでデータがAIを賢くしてAIがデータ活用を簡単にするいい循環が生まれる
このような理想的な基盤を生み出す技術を「魔法」を表現していましたが、今年の技術発表ではまさにこの2つの要素を実現する新機能が発表されましたので、いくつかご紹介します!
発表ハイライト
登壇者はEVP of ProductのChristian Kleinerman氏でした。
発表では大きく以下の4つのACTで構成されており、本記事もその流れに沿って、それぞれのテーマと中心となる技術/製品についてご紹介します。
- ACT1:THE ERASURE OF FRICTION
- ACT2:THE BASTION OF TRUST
- ACT3:THE LIBERATION OF DATA
- ACT4:THE OMNIPRESENCE OF INTELLIGENCE
また、2つの主力AI製品がリブランドされました。
- Snowflake Intelligence → Snowflake CoWork(ナレッジワーカー向けパーソナルエージェント)
- Snowflake Cortex Code → Snowflake CoCo(ビルダー/技術者向けコーディングエージェント)
ACT1:THE ERASURE OF FRICTION
最初のACTでは、データの取り込みから開発、運用までの一連の作業をどれだけ簡単にできるかテーマとなっていました。
中心となったのは、AI開発エージェント Snowflake CoCoとストリーミング基盤 Snowflake DataStreamです。
Snowflake CoCo
もともとネイティブAIコーディングエージェントだったCortex Codeが自律型開発エージェントへ進化しました。
定期タスクをスケジュールで自動実行することや、Cloud Agentとしてデータの変化やイベントをきっかけに勝手に反応して通知するといった処理を、自分のPCやアプリを開いていなくても実行してくれるようになります。
また、CLIやSnowsightだけでなくCoCo DesktopによってWindows/macOS のネイティブアプリで動作したり、Excel/VSCodeの拡張、Claude Code連携、モバイルアプリ/Slackbotなど、いろいろな場所で利用できるようになります。
つまり、Snowflakeのデータに詳しい自律型開発エージェントが、いろいろな場所で利用できるようになった、ということができます。
Snowflake DataStream
Kafkaなどの外部ストリーミング基盤で扱われていたリアルタイムデータ処理を、Snowflakeの中で完結できるようにするフルマネージドのストリーミングサービスです。
これにより、イベントデータを外部のストリーミング基盤に蓄積してからSnowflakeに連携するのではなく、最初からSnowflake上に直接ストリーミングできるようになります。
また、Kafkaと互換性を持っているため、既存のクライアントやアプリケーションからは大きな変更なしに接続でき、ストレージとコンピュートの分離やゼロコピーアーキテクチャといったSnowflakeの特性をそのまま活かした形でリアルタイム処理が可能になります。サブ秒レイテンシでのデータ取り込み・分析も実現されます。
これまで外部に依存していたストリーミング基盤をSnowflakeに内包し、リアルタイムデータの取り込みから分析・活用までを単一のプラットフォームで完結できるようになりました。
ACT2:THE BASTION OF TRUST
2つ目のACTでは、AIエージェントを企業全体で安心して動かすために欠かせない、セキュリティとガバナンスがテーマとなっていました。
自律的に動くエージェントが増えるほど「誰が・どのデータに・何をしてよいか」を一元的に管理する必要がある、という問題意識が背景にあります。
中心となったのは、データのガバナンス基盤 Snowflake HorizonCatalogです。
Snowflake HorizonCatalog
データの分類・アクセス制御・監査といったガバナンスを、Snowflakeの中で一元的に管理できる仕組みです。
今回のアップデートで、ルールを細かく手作業で設定するのではなく、「やりたいこと」を伝えるだけで必要な設定が自動で適用されるようになりました。
たとえば「すべての個人情報(PII)を保護したい」と指定すると、対象データの分類からマスキングなどのポリシー適用までを自動でやってくれます。
さらに、AIエージェント向けの新しい守りも加わりました。
- Horizon AI Guardrails:プロンプトインジェクションやジェイルブレイク(不正にAIを操作する攻撃)からエージェントを守る
- Agent Identity:操作しているのが「人」か「AIエージェント」かを見分け、相手に応じてマスキングや行レベルのアクセス制御を切り替える
- Data Movement Policies:データに付けたタグをもとに、許可されていないデータの持ち出し(外部流出)をブロック
ACT3:THE LIBERATION OF DATA
3つ目のACTでは、データを特定のプラットフォームに閉じ込めず、どこからでも自由に使えるようにする「オープン性・相互運用性」がテーマとなっていました。
中心となったのは、オープンテーブルフォーマットのApache Iceberg v3対応と組織をまたいだ共有を可能にするSHARED DATA TO AGENTです。
Apache Iceberg v3 対応
Iceberg v3が正式提供(GA)となり、あわせて Snowflake が管理するIcebergストレージ(AWS/Azure)も提供されました。
これにより、データを Snowflake 用にコピー・複製して持つ必要がなくなり、1つの管理されたデータをSnowflakeからも外部エンジンからもそのまま使えるようになります。
Horizon Catalogには、オープンソースのカタログApache Polarisが組み込まれているため、Snowflakeが管理するデータと外部のエンジンとの間で双方向(読み書き両方)の相互運用が可能になります。
SHARED DATA TO AGENT
組織をまたいでデータを安全に共有・コラボレーションするための仕組みがいくつか発表されました。
- Open Sharing(public preview):Snowflakeを使っていない相手やプラットフォームにもデータを共有できるようにする機能。Apache IcebergとIceberg RESTカタログAPIを活用し、Snowflake ユーザーでなくてもそのデータを利用することができます。
- Multi-party Collaboration(GA):複数の企業が、それぞれの生データを互いに見せ合うことなく、安全に突き合わせて分析できる仕組み。いわゆるクリーンルームにあたり、プライバシーを守りながら共同分析ができます。
- Resharing(GA):受け取った共有データをさらに別の相手へ再共有できるようになりました。
- Zero Copy Sharing:Workday/IBM/SAP などのパートナーとデータをコピーせずにそのまま連携できる提携が可能となりました。
ACT4:THE OMNIPRESENCE OF INTELLIGENCE
最後のACTでは、AIを一部の専門家だけのものにせず、すべての働く人の手元に行き渡らせる「インテリジェンスの遍在」がテーマとなっていました。
中心となったのは、知識労働者向けのAIエージェント Snowflake CoWorkとその精度を支える文脈エンジン Cortex Senseです。
Snowflake CoWork
もともとSnowflake Intelligenceと呼ばれていたものがSnowflake CoWorkに名前を変え、エンジニアでなくても、自然な言葉で社内データに質問し、答えを得て、実際の業務アクションまで実行できます。
Deep Researchやユーザーの好みや文脈を覚えたり、定期タスクを自動実行したり、調べた結果をダッシュボードとしてまとめなど、できることが増えました。
iOSアプリやSlackbot/Excel 拡張に加え、Salesforce/Atlassian/GitHub/Google/SlackなどとつながるMCPコネクタも提供され、Slack/Gmail/Jira/Salesforce 上で実際に作業も可能です。
Cortex Sense
Snowflake CoWorkが賢く答えられる裏側を支えているのがCortex Senseです。社内に散らばる大量のデータ資産からビジネスの文脈(意味やつながり)を自動で組み立てる仕組みになります。
データの意味をAIが正しく理解できるようになることで、回答の精度が大きく向上し、Claude CodeとMCPを組み合わせた場合と比べて精度が約3.5倍になったとしています。
個人的に気になった技術
Postgres Data Mirroring
PostgresのデータをSnowflakeの分析基盤へ自動的かつ継続的にレプリケートするマネージドサービスがpublic previewになったようです。
業務でPostgresデータをCDCで同期をかけているのですが、この機能によってかなり運用と管理の手間が省けるのでは、と思いました。
Keynoteでは以下のことを話していました。
- ミラーリングを「オンにする」だけで設定が完了する
- CDCもSnowflake側への同期もすべてSnowflakeが自動でやってくれる
- 非常に低遅延で反映される
早速検証してみたいなと思います。
おまけ
Japanレセプションに参加して景品をいただきました。
Snowflakeのことやデータ活用、AI活用についていろいろな会社の人と意見交換ができてとても有意義な時間でした。
資格取得者はキャップなどももらえるようなので、明日もらいに行こうと思います。

稻留 敬太(日本ビジネスシステムズ株式会社)
新卒からHadoopなどビッグデータ基盤周りの業務に着手。現在は、データエンジニアとしてSnowflakeを中心にETLなどの開発業務やデータパイプラインの運用業務を担当。趣味はスニーカー収集。
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