Copilot Studioで作成したエージェントでは、他のエージェントに接続してマルチエージェント構成を組むことが出来ます。
今回は、Copilot Studioで作成したエージェントを、Microsoft Foundryで作成した別のエージェントに接続する方法を紹介します。
おことわり
今回の記事では、記事執筆時の2026年3月時点ではプレビューである機能を利用しています。今後動作が変更される可能性があるため、注意が必要です。
また、本記事はCopilot Studioからの接続方法に焦点を当てて説明します。そのため、Microsoft Foundryについての説明や、Microsoft Foundryでエージェントを作成する方法は省略します。
Copilot Studioのエージェントに他のエージェントを追加する方法
記事執筆時の2026年3月現在、Copilot Studioで作成したエージェントに対して、以下の方法でエージェントを追加することが出来ます。
- エージェント内に子エージェントを作成
- 環境内の他のCopilot Studioのエージェントに接続
- 外部のエージェントに接続
- Microsoft Foundry エージェント
- Fabric Data エージェント
- Microsoft 365 Agent SDKで構築されたエージェント
- A2Aプロトコル経由で使用できるその他のエージェント
参照:他のエージェントの概要を追加 - Microsoft Copilot Studio | Microsoft Learn
エージェントを追加することで、既存のエージェントを有効活用したり、特定のタスクを他のエージェントに委任してエージェントの動作をより強化したりすることが出来ます。
Copilot StudioからMicrosoft Foundryのエージェントに接続する
ここからは実際に、Copilot StudioのエージェントからMicrosoft Foundryのエージェントに接続するよう実装していきます。
動作イメージ
以下の通り、ユーザーの質問内容に応じてCopilot Studio側で回答するか、Microsoft Foundryのエージェントに回答させるかハンドリングするよう実装します。
- 技術用語に関する内容等の簡単な質問:Copilot Studio側で回答する
- 設計判断等のより複雑な質問:Microsoft Foundryのエージェントが回答する
Microsoft Foundryでの事前準備
Microsoft Foundryのエージェントを用意し、Copilot Studioのエージェントから接続するために必要な情報を取得します。なお、Microsoft Foundryのエージェントは実装済みである前提とします。
用意したエージェント
上級アーキテクトとして振る舞い、複雑な技術課題に対して推奨案を提示するように指示しています。また、Copilot Studioのエージェントと差別化するために、モデルとしてGPT-5.4を設定しています。

実際の動作
Microsoft Foundry上でのエージェントの動作を確認します。設計に対する質問をすると、推奨案を提案します。

接続情報の取得
Copilot Studioのエージェントから接続するために必要となる情報を取得します。ここで取得した内容は、メモ帳などに貼り付けて後ほど参照できるようにします。
プロジェクトエンドポイント
[対象のMicrosoft Foundryプロジェクト] > [ホーム] > [プロジェクトエンドポイント]の値をコピーします。

エージェントID
[対象のMicrosoft Foundryプロジェクト] > [ビルド] > [エージェント]から対象のエージェントを選択し、エージェント名をコピーします。こちらの値がエージェントIDとなります。

エージェントの作成
Copilot Studioでエージェントを作成します。エージェント名は任意の値で更新します。

エージェントの接続
Copilot StudioのエージェントからMicrosoft Foundryのエージェントに接続します。
[エージェント] > [追加]をクリックします。

[外部エージェントに接続する] > [Microsoft Foundry]をクリックします。

[新しい接続を作成する]をクリックします。

[Azure AI Project Endpoint]に先ほど取得したMicrosoft Foundryのプロジェクトエンドポイントを入力し、[作成]をクリックします。

接続が作成されたことを確認し、[次へ]をクリックします。

追加したいエージェントに関する情報を入力し、[追加と構成]をクリックします。
- 名前:任意の値
- 説明:任意の値(ここでは、"エンタープライズIT領域の上級アーキテクトエージェントです。 複雑な技術課題を整理し、推奨案を提示することが出来ます。"と入力しています。)
- エージェントID:先ほど取得したMicrosoft Foundryのエージェント名

エージェントが追加されます。

指示文の記載
[概要] > [指示]を記載します。条件に当てはまる場合、Microsoft Foundryのエージェントを呼び出すように指示します。
あなたは社内向け技術相談エージェントです。
ユーザーの技術相談に対して適切な回答を行います。
ユーザーの質問を理解し、自分で回答すべき内容と、 {Senior Architect} に委譲すべき内容を判断します。
基本方針:
- 一般的な案内、用語説明、短い手順説明、社内導線の案内は自分で回答する。
- 次の条件に当てはまる場合は、 {Senior Architect} を利用して回答する。
- 複数の選択肢を比較し、推奨案を出す必要がある
- 設計判断や構成のトレードオフ整理が必要である
- 長文ドキュメント、複数資料、提案書、設計書の比較やレビューが必要である
- コード生成、表データ分析、ファイル分析が必要である
- 高度な推論を要する技術相談である
- 自分で回答する場合でも、結論を先に述べる。
- 不確実な内容は断定せず、前提条件や不明点を明示する。
回答スタイル:
- 最初に結論
- 次に理由
- 必要に応じて手順、比較、次のアクション
- 冗長な説明は避け、業務利用しやすい密度でまとめる

接続の設定
Microsoft Foundryのエージェントに対する接続を設定します。
[設定]をクリックします。

[接続設定] > [Azure AI Foundry Agent Service] > [接続]をクリックします。

[送信する]をクリックします。

[接続済み]となっていることを確認します。

動作確認
それでは、エージェントの動作を確認します。質問内容に応じてCopilot Studio側で回答するか判断し、複雑な質問についてはMicrosoft Foundryのエージェントが呼び出されることを期待します。
Copilot Studio側で処理させるパターン
まずは、Copilot Studio側で処理させるよう、製品知識レベルの簡単な質問をします。
以下の通りエージェントに質問します。
Copilot Studio と Microsoft Foundry の違いを教えてください。
Microsoft Foundryのモデルは呼び出されず、Copilot Studio側で回答を作成します。

Microsoft Foundryのエージェントに処理させるパターン
次に、Microsoft Foundryのエージェントで処理させるよう、設計の絡んだより複雑な質問をします。
以下の通りエージェントに質問します。
Copilot Studio と Microsoft Foundry を組み合わせて社内技術相談エージェントを作りたいです。 どこまでを Copilot Studio で処理し、どこからを Foundry に委任すべきか、判断基準と推奨構成を示してください。
Microsoft Foundryのエージェントを呼び出して回答を作成します。

Microsoft Foundry側を確認すると、エージェントの実行履歴として記録されていることが分かります。

詳細を確認すると、Copilot Studio側で送信した質問と、Microsoft Foundryのエージェントからの回答がそれぞれ記録されています。

おわりに
今回は、Copilot StudioのエージェントからMicrosoft Foundryのエージェントに接続する方法を紹介しました。
Copilot Studioは、ローコードで誰でもエージェントを構築でき、TeamsやMicrosoft 365 Copilotといった日常業務で利用するチャネルへすばやく展開することが出来ます。一方で、Microsoft Foundryは、多様なモデルの選択が可能であるなど、より柔軟性の高いエージェントを構築することが出来るメリットがあります。
Copilot StudioからMicrosoft Foundryのエージェントに接続することで、Copilot Studioの展開の容易さと、Microsoft Foundryの柔軟さを両立することが出来ると考えます。
今回の内容が、ぜひ皆さんの参考になれば幸いです。