現代のビジネス環境では、効率的なコミュニケーションが企業の成功に不可欠です。そして、そのコミュニケーションを支えるものの一つがメールシステムです。
Exchange Onlineは、クラウドベースのメールソリューションとして、多くの企業で利用されています。
このシステムには、メールボックスだけでなくたくさんの機能が組み込まれていますが、その中の一つがアドレス帳ポリシー(Address Book Policy、以下ABP)です。
アドレス帳ポリシーとは
ABPは、Exchange Online内でユーザーがアクセス可能なアドレス帳を制御する機能です。
大規模な組織では、すべてのユーザーがすべての連絡先にアクセスするのは必ずしも好ましくありません。ABPを使用することで、特定のユーザーグループがアクセスできるアドレス帳を制限し、必要な情報だけにアクセスすることが可能になります。
これにより、内部情報が漏れるリスクを低減し、会社のセキュリティを向上させることができます。
アドレス帳ポリシーの設定方法
ABPの設定は、 Exchange管理センターからは不可のため、PowerShellから設定します。以下に、設定手順を記載します。
※カスタムアドレス帳が作成されていることを前提とします
- PowerShellを実行します。
- 以下のコマンドを実行し、接続を行います。
Connect-ExchangeOnline - サインインを求められるため、管理者アカウントを入力します。

- パスワードを入力します。

- 以下のコマンドを作成し、アドレス帳ポリシーの作成を行います。
New-AddressBookPolicy -Name "任意のポリシー名" -AddressLists "カスタムアドレス帳名" -GlobalAddressList "任意のGAL名" -OfflineAddressBook "任意のOAB名" -RoomList "任意のRoomList名"- -GlobalAddressList:ABPを割り当てられたユーザーが参照するグローバル アドレス一覧を指定します。
- -OfflineAddressBook:ABPのユーザーが利用するオフライン アドレス帳を指定します。
- -AddressLists:ABPのユーザーに表示させるアドレス一覧を指定します。
- -RoomList:ABPのユーザーが参照する会議室一覧を指定します。
- 以下のコマンドを作成し、アドレス帳ポリシーが作成できているか確認します。
Get-AddressBookPolicy "任意のポリシー名" |Format-List Name,GlobalAddressList,OfflineAddressBook,AddressLists,RoomList - 以下のコマンドを実行し、対象者へポリシーを割り当てます。
Set-Mailbox -Identity "対象のメールアドレス" -AddressBookPolicy "任意のポリシー名" - 以下のコマンドを実行し、対象者へポリシーが割り当てられているか確認します。
Get-Mailbox "対象者メールアドレス” | Select Name, AddressBookPolicy
アドレス帳の見え方
以下にアドレス帳の見え方を記載します。
アドレス帳ポリシーを適用していない場合は、既定のグローバルアドレス帳とカスタムアドレス帳が表示されるようになります。

アドレス帳ポリシーを適用した場合は、カスタムアドレス帳のみ表示されるようになります。

まとめ
Exchange Onlineのアドレス帳ポリシーは、企業の情報セキュリティを強化しつつ、業務効率化を図るための強力なツールです。
適切に利用することで、組織内の機密性を維持しつつ、必要な情報へのアクセスをスマートに制御できます。
導入を検討されている方は、この機能を最大限に活用してみてください。