Copilot Studioでは、業務に合わせたエージェントを作成できますが、実際にどのような場面で活用できるのかイメージしづらい方もいるかもしれません。
今回は、JBS Tech Blogの【Microsoft×生成AI連載】連載企画チーム(以下、生成AI連載チーム)のメンバーに投稿スケジュールを周知するための、スケジュール管理エージェントを作成しました。
Copilot Studioで作成したエージェントの活用イメージを知りたい方は、ぜひご覧ください。
- これまでの連載
- Copilot Studioとは
- スケジュール管理エージェントの作成
- Copilot Studioの利用シーンとメリット、注意点
- まとめ
- おまけ(Copilot Chatによる本記事の要約)
これまでの連載
これまでの連載記事一覧はこちらの記事にまとめておりますので、過去の連載を確認されたい方はこちらの記載をご参照ください。
Copilot Studioとは
Copilot Studioとは、業務に合わせたエージェントをローコードで作成・管理できるMicrosoftのサービスです。
エージェントには、指示文やナレッジ、ツールを設定できます。たとえば、社内文書やWebサイト、Excelなどのデータを参照させたり、Microsoft 365や外部サービスと連携するツールを追加したりすることで、特定の業務に特化したエージェントを作成できます。
従来のチャットボットのように決められたシナリオに沿って応答するだけでなく、生成AIを活用してユーザーの質問意図をくみ取り、必要に応じてナレッジやツールを利用しながら回答できる点が特徴です。
今回の記事では、Copilot Studioを使って、JBS Tech Blogの連載記事投稿スケジュールを確認できる、スケジュール管理エージェントを作成してみます。
詳細を知りたい方は公式のMicrosoft learnをご覧ください。
スケジュール管理エージェントの作成
作成の経緯
生成AI連載チームでは、事前に担当者ごとの投稿日を決めて記事を執筆しています。
また、投稿日に関する以下のようなルールがあります。
- 投稿の14日前:アイデア収集・執筆開始
- 投稿の10日前:執筆・1次レビューを完了すること
- 投稿の9日前:チーム内レビューを依頼すること
- 投稿の7日前:社内の担当部署に2次レビューを依頼すること
これらのルールにより、メンバー間で日程を把握しきれないという問題がありました。
そこで、今回エージェント上にスケジュールに関するナレッジを追加し、スケジュールを管理するためのスケジュール管理エージェントを作成しようと考えました。
事前準備
エージェントの作成の事前準備として、投稿日と担当者をまとめたExcelファイルを準備し、OneDrive上にアップロードしました。
今回は担当者をマスキングしていますが、実際は担当者の名前が記載されています。エージェントにはこのスケジュール表をナレッジとして組み込みます。

エージェントの作成
新規作成
続いて、Copilot Studio上でエージェントを作成していきます。
まず、Copilot Studio上でエージェント作成画面を開きます。

ツールの追加
続いて、ツールを使用して2つのツールを追加します。
- ユーザーがエージェントを利用する際に自身の名前を入力しなくても、エージェント側でユーザー名を把握したうえでスケジュールを提示できるよう、「ユーザープロフィールの取得」を追加します。
- 事前に作成したExcelデータを参照するための「Excelのデータ取得」を追加します。
最初に、ユーザーのプロフィール取得に関するツールを追加します。
ツールタブを開き、[ツールを追加する]を選択します。

[ツールを追加する]にて、[Office 365 ユーザー]を選択します。

続いて、[マイ プロフィールの取得(V2)]を選択します。

[追加と構成]を選択し、ツールを追加します。

続いて、Excelを参照するためのツールを追加します。
まず、[ツールを追加する]画面で[Excel Online (Business)]を選択します。

[表内に存在する行を一覧表示]を選択し、先ほどと同様に追加と構成を選択します。

続いて、ツール内で使用するExcelを入力します。ツールの設定画面の[入力]にて、LocationとDocument Library、Fileをそれぞれ入力します。赤枠内を選択すると、プルダウン形式でファイルを選択することが可能です。今回は、事前準備で作成したOneDrive上のExcelファイルを選択しています。

入力後、保存を選択すればツールの準備は完了です。
(下記画像はマスキングを実施しているため白くなっていますが、実際にはドキュメントライブラリとFile、テーブルを入力しています。)

プロンプトの設定
続いて、エージェントのプロンプトとして、連載記事の投稿スケジュールを含んだプロンプトを入力します。プロンプト内には先ほど追加したツールも使用しています。指示文内でツールを使用する場合は、[指示文]右上の[追加]を選択します。
なお、指示文の詳細は長文のため割愛しますが、先ほどのスケジュールのルールと、アウトプットのフォーマットを指定しています。

エージェントのテスト
それでは、作成したエージェントをテストしてみます。
エージェント作成画面の右側[エージェントをテストする]にて、エージェントに質問をします。

指示通りツールが使用され、結果が返ってきていることがわかります。

これで、スケジュール管理エージェントは完成です。
Copilot Studioの利用シーンとメリット、注意点
最後に、Copilot Studioを利用して作成するエージェントの利用シーンとメリット、注意点をご紹介します。
エージェントの利用シーン例
- 社内ルールや手順を確認するための問い合わせ対応エージェント
- ExcelやSharePointなどにまとめた情報をもとに、担当者・期限・ステータスを確認するエージェント
メリット
- ローコードで作成できるため、専門的な開発知識がなくても業務に合わせたエージェントを作成しやすい
- Microsoft 365やExcelなど、普段利用している業務データと連携しやすい
- ナレッジやツールを組み合わせることで、単なるQ&Aではなく、業務文脈に沿った回答を返しやすい
注意点
- 参照させるデータの品質や更新状況によって回答精度が左右されるため、ナレッジの管理が重要
- ユーザー情報や業務データを扱う場合は、アクセス権限や取り扱う情報の範囲を事前に整理しておく必要がある
- 生成AIの回答は常に完全とは限らないため、重要な判断に使う場合は確認フローや注意書きを設けることが望ましい
まとめ
今回は、Copilot Studioを使って、JBS Tech Blogの連載記事投稿スケジュールを確認できる、スケジュール管理エージェントを作成しました。
Copilot Studioでは、指示文の設定だけでなく、ExcelやMicrosoft 365の情報をツールとして組み合わせることで、業務に合わせたエージェントを比較的簡単に作成できます。
今回の例では、投稿スケジュールや担当者情報をもとに、ユーザーが自分でExcelを確認しなくても、エージェントに質問することで必要なスケジュールを確認できるようにしました。
一方で、エージェントの回答精度は、参照するデータの正確性や指示文の書き方に大きく影響されます。そのため、業務利用する際は、ナレッジの更新ルールやアクセス権限、回答内容の確認方法もあわせて検討することが重要です。
Copilot Studioは、問い合わせ対応やスケジュール確認のような身近な業務から試しやすいサービスです。まずは小さな業務課題を題材にして、エージェント化できる業務を探してみるのがよいと感じました。
おまけ(Copilot Chatによる本記事の要約)
この記事では、Copilot Studioを使って、JBS Tech Blogの連載記事投稿スケジュールを確認できるスケジュール管理エージェントを作成しました。
Excelにまとめた投稿日や担当者情報をナレッジとして利用し、さらにユーザープロフィール取得のツールを組み合わせることで、ユーザーごとのスケジュールをエージェント上で確認できるようにしています。
Copilot Studioでは、指示文・ナレッジ・ツールを組み合わせることで、身近な業務課題に合わせたエージェントを比較的簡単に作成できます。まずは今回のようなスケジュール確認や問い合わせ対応など、小さな業務から活用を試してみるとよいと感じました。