SaaS版FLY プロジェクト設定

クラウド活用が進む中、Microsoftが提供するクラウド製品は広く利用されています。

とくにMicrosoft TeamsやExchange Onlineは、多くの企業で欠かせない存在となっています。

こうした Microsoft 製品のデータ移行をサポートするツールとして、AvePoint が提供している FLY があります。

従来はオンプレミス環境からクラウド環境へ移行するための Server 版 FLY が中心でしたが、近年ではクラウド間のデータ移行に対応した SaaS 版 FLY もリリースされました。

現在では、Microsoft Teams、Exchange Online、SharePoint Online など、さまざまなクラウドアプリのデータを、あるテナントから別のテナントへ移行する際に、この SaaS 版 FLY が利用されるケースが増えています。

そこで今回は、実際にSaaS版FLYを使用した移行に必要な設定の手順を紹介します。

※ 準備方法については下記の記事に記載していますので、必要に応じてご参照ください。

SaaS版FLYにて移行をするために必要な準備 - JBS Tech Blog

接続設定

FLYを使用した移行では、移行元のテナントおよび移行先のテナントの情報を紐づける接続先を設定する必要があります。

FLYでの接続設定の方法について記載します。

1.下記URLからFLYにログインします。

https://fly.avepointonlineservices.com/

※ FLYの契約、または無料試用版が必要です

2.ログイン後、[設定]>[接続]>[接続の作成]を選択します。

3.任意の接続名を入力します。

4.移行予定の接続タイプを選択します。

※今回はExchange Onlineを選択します。

5.AvePoint Online Services(以下AOS)に登録している移行元テナントを選択します。

6.テナント選択後、アプリプロファイルまたはサービスアカウントの選択が表示されます。

AOSに登録しているアプリプロファイルを選択します。

※サービスアカウントでも移行は出来ますが、Exchange Onlineの移行においてはスロットリングによる移行エラーが多発するため、アプリプロファイルを推奨しています。

7.保存を選択します。

8.接続の作成が問題なく完了していることを確認します。

9.同様の手順で移行先の接続先の作成も実施します。

移行ポリシー設定

移行対象とするオブジェクトやラベル設定など、詳細な条件は移行ポリシーにて定義します。移行ポリシーで設定した値に基づき、移行するオブジェクトと移行しないオブジェクトを選別します。

以下では、移行ポリシーの具体的な設定方法について説明します。

1.[設定]>[ポリシー]>[移行ポリシー]を選択します。

2.[Exchange Online to Exchange Online]>[移行ポリシーの作成]を選択します。

※今回はExchange Onlineで設定します。3.任意のポリシー名を入力します。4.移行対象のオブジェクトを選択します。

※アーカイブメールボックスも同時に移行したい場合は[アーカイブメールボックスを移行する]も選択してください。5.移行するフォルダの範囲を選択します。

※移行を除外したいフォルダがある場合は[排除する]を選択し、除外したいフォルダ名を入力します。6.メールの時間範囲を指定します。

※特定の期間だけのメールを移行したい場合に有効です。7.競合解決を選択します。

※[上書きする]の場合は移行を複数回繰り返す場合、メールの下書きの内容やファイルの中身などが移行する度に最新のものに上書きします。[スキップする]の場合は移行を複数回繰り返す場合、同じメッセージIDを持つメールは内容を上書きせずにスキップされるというものです。8.オプションを選択します。

※詳細な内容はここでは省略させていただきます。9.秘密度ラベルの管理方法について選択します。10.必要に応じて[ユーザーマッピング]や[カスタム機能]を設定します。

※ここでは紹介しきれないため以下のリンクのユーザーガイドから詳細をご確認ください。

Exchange Online への移行11.通知の設定をし、[保存]を選択します。

※移行が完了した際に通知が来るようにする設定になります。12.設定したポリシーが問題なく作成されていることを確認します。

プロジェクト設定

移行を実施するためには、これまで作成してきた接続先や移行ポリシーをまとめるための プロジェクト を作成する必要があります。

プロジェクト とは、接続先・移行ポリシー・マッピングをひとつにまとめた“大きな箱”のような役割を持つものです。

また、マッピング とは移行対象を指し、移行元と移行先のメールアドレスを登録することで、「どのメールアドレスからどのメールアドレスへデータを移行するか」を定義します。

以下では、プロジェクトの具体的な設定方法について説明します。

1.[プロジェクト]>[プロジェクトの作成]を選択します。

2.任意のプロジェクト名を入力し、[次へ]を選択します。

※タグについては今回は設定しませんが、タグ付けすることでフィルター機能を使ってプロジェクトを検索する際に、タグが付いているプロジェクトのみを表示させることも可能になります。

3.移行元の製品を選択します。

※今回はExchangeOnlineを選択します。

4.移行先の製品を選択します。

※今回はExchangeOnlineを選択します。

5.事前に作成した移行元の接続先を選択します。

6.事前に作成した移行先の接続先を選択します。

7.接続先が設定されていることを確認し、[次へ]を選択します。

8.事前に作成した移行ポリシーを選択します。

9.移行ポリシーが設定されていることを確認し、[保存]を選択します。

10.[プロジェクトに戻る]を選択します。

11.設定したプロジェクトが作成されていることを確認します。

まとめ

以上でプロジェクトの設定は終了になります。

今回設定した[接続設定],[移行ポリシー],[プロジェクト設定]は、FLYで移行するにあたって一番肝となる部分です。

FLYの一番大事な設定箇所になりますので、是非有効活用してください。

次回は今回紹介したプロジェクトを使用して、移行処理について紹介する予定です。

執筆担当者プロフィール
高橋 怜意

高橋 怜意(日本ビジネスシステムズ株式会社)

通信サービス本部に所属しています。主にMicrosoft製品の導入や移行の業務を行っています。

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