Windows Server デスクトップエクスペリエンスとServer Core比較してみた (3)

Windows Serverには「デスクトップエクスペリエンス(以下、デスクトップ版)」と「Server Core(以下、Core版)」の2つのインストールオプションがあります。

前回記事では、Core版においてサーバー構成ツール (SConfig)を使用して設定が可能な項目について紹介しました。

本記事では続編として、Core版においてSConfig以外のPowerShell等でコマンドを使用して設定する項目について比較紹介します。

前回記事はこちら

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概要

Windows Serverの2つのインストールオプション、デスクトップ版とCore版の概要からインストール手順の比較、今回の検証環境については初回記事に記載しています。

以下を参照のうえ本記事をご確認ください。

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基本項目の設定~PowerShell等のコマンドで設定する項目~

Windows Serverの構築作業における基本的な設定項目について、デスクトップ版とCore版における設定方法を比較するためにそれぞれ紹介します。

ここでは、Core版の設定の際にPowerShell等でコマンドを使用して設定が可能な項目について、両者の設定方法をそれぞれ紹介していきます。

なお、本記事でのコマンド操作の前に、SConfig画面でオプション番号:15を入力し[Enter]キーを押して、PowerShellに移動しておく必要があります。

ファイアウォール無効設定

ここでは、ファイアウォール設定を無効とする手順を比較紹介します。

デスクトップ版の手順
  1. サーバーマネージャーより、[ツール]>[セキュリティが強化されたWindows Defender ファイアウォール]をクリックします。

  2. [Windows Defender ファイアウォールのプロパティ]をクリックします。

  3. 無効とするプロファイルの[ファイアウォールの状態]を「無効」に変更して[適用]と[OK]をクリックします。

  4. 対象のファイアウォールプロファイルがオフとなったことを確認します。

Core版の手順
  1. 以下コマンドを実行しファイアウォールの設定状況を確認します。
    Get-NetFirewallProfile -Profile Domain,Public,Private
  2. 以下コマンドを入力し各ファイアウォールを無効化します。
    ※個別に設定する場合は-Profileの指定対象を任意のものだけに変更してください。
    Set-NetFirewallProfile -Profile Domain,Public,Private -Enabled False
    
  3. 再度手順1の確認コマンドを実行して設定されたことを確認します。

  4. PowerShellではなくコマンドプロンプトで設定することも可能です。その場合は、以下コマンドを参照してください。
    ・確認
    netsh advfirewall show allprofiles
    
    ・一括設定
    netsh advfirewall set allprofiles state off
    
    ・個別設定
    netsh advfirewall set domainprofile state off
    netsh advfirewall set privateprofile state off
    netsh advfirewall set publicprofile state off
    

Windows Defender無効設定

ここではWindows Defender ウイルス対策の「リアルタイム保護」「クラウド提供の保護」「サンプルの自動送信」をオフにする設定手順を比較紹介します。

デスクトップ版の手順
  1. サーバーマネージャーより、Windows Defender ウイルス対策の青文字をクリックします。

  2. 対象の設定値をオンからオフに変更します。

Core版の手順
  1. 以下コマンドを実行して設定状況を確認します。
    Get-MpPreference | Select DisableRealtimeMonitoring
    Get-MpPreference | Select MAPSReporting
    Get-MpPreference | Select SubmitSamplesConsent

    オンの時は、DisableRealtimeMonitoring=False, MAPSReporting=2, SubmitSamplesConsent=1が出力されます。

  2. 以下コマンドを実行してオフに変更します。
    Set-MpPreference -DisableRealtimeMonitoring $true
    Set-MpPreference -MAPSReporting Disabled
    Set-MpPreference -SubmitSamplesConsent 2
    
  3. 再度手順1の確認コマンドを実行して設定されたことを確認します。

電源プラン:高パフォーマンス設定

デスクトップ版の手順
  1. コントロールパネルを開き、[ハードウェア]>[電源オプション]をクリックします。

  2. 電源プランを「高パフォーマンス」に変更します。

Core版の手順
  1. 以下コマンドを実行して設定状況を確認します。
    powercfg -LIST
  2. 以下コマンドを入力して「高パフォーマンス」に変更します。
    powercfg -setactive SCHEME_MIN
  3. 再度手順1の確認コマンドを実行して設定されたことを確認します。

ディスク設定

ここでは新規パーティション作成(ディスク0のCドライブを除いた残り領域に対して、ドライブ文字Dのパーティションを作成)の手順を比較紹介します。

デスクトップ版の手順
  1. Windowsアイコンを右クリックして[ディスクの管理]を開きます。
  2. パーティション作成を行う領域を右クリックして[新しいシンプルボリューム]をクリックします。

  3. [次へ]をクリックします。

  4. 必要容量を指定して、[次へ]をクリックします。

  5. 割り当てるドライブ文字を指定して、[次へ]をクリックします。

  6. ボリュームのフォーマット設定を指定して、[次へ]をクリックします。

  7. 設定内容が問題ないことを確認して、[完了]をクリックします。

  8. 設定したパーティションが作成されたことを確認します。

Core版の手順
  1. 以下コマンドを実行して設定状況を確認できます。
    diskpart
    list disk
    list volume

  2. 以下コマンドを実行して新規パーティションを作成します。
    select disk 0
    create partition primary     //サイズ指定がある場合はsize=XX(MB指定)を追記します
    format fs=ntfs quick
    assign letter=D
  3. 再度手順1の確認コマンドを実行して設定されたことを確認します。

ネットワークインターフェースカード(NIC)の設定

ここではリンクスピードをオートネゴシエーション設定にする手順を比較紹介します。

デスクトップ版の手順
  1. Windowsアイコンを右クリックして、[ファイル名を指定して実行]で「ncpa.cpl」と入力し[OK]をクリックします。
  2. 設定対象のNICを右クリックして[プロパティ]>[構成]>[詳細設定]をクリックします。

  3. [Speed & Duplex]の設定値を「Auto Negotiation」に設定します。

Core版の手順
  1. 以下コマンドを実行してオートネゴシエーション設定をします。
    Set-NetAdapterAdvancedProperty -Name "NIC名" -DisplayName "Speed & Duplex" -DisplayValue "Auto Negotiation"
  2. 以下コマンドを実行して「Speed & Duplex」の設定値を確認します。
    Get-NetAdapterAdvancedProperty -Name "NIC名"

役割と機能インストール

デスクトップ版の手順
  1. サーバーマネージャーより、[管理]>[役割と機能の追加]をクリックします。

  2. 役割と機能の追加ウィザードに従い、必要な役割と機能をインストールします。

  3. インストールが完了したら再度手順1から再試行して、現在の役割と機能のインストール状況を確認することが可能です。
Core版の手順
  1. 以下コマンドを実行して、現在の役割と機能のインストール状況を確認することが可能です。
    Get-WindowsFeature
  2. 追加でインストールが必要な場合は以下コマンドを実行し、再度手順1を実行してインストールされたことを確認します。
    Install-WindowsFeature -Name 役割と機能名

おわりに

本記事では、Windows Serverの基本設定項目の中でも、Core版においてPowerShell等でコマンドを使用して設定が可能な項目について、両オプションでの設定手順を比較紹介しました。

前回のSConfigによる設定と比較すると、入力するコマンド量が増えるため難易度はやや高くなりますが、本記事等を参考にして事前準備を行うことで問題なく対応できるのではないかと思います。

両オプションを比較してみて、視覚的な分かりやすさがあるデスクトップ版のほうが扱いやすく感じました。一方で、Core版のやり方を理解しておくことはコマンドによる設定方法の理解が深まり、デスクトップ版の作業にも活かすことができます。そのため、両方扱えるようになることは有用だと感じました。

今回で3回にわたるWindows Server デスクトップエクスペリエンスとServer Coreの比較記事は終了となります。Core版での導入が必要となった際に参考としていただければ幸いです。

ご覧いただきありがとうございました!

執筆担当者プロフィール
清田 一輝

清田 一輝(日本ビジネスシステムズ株式会社)

ハイブリッドクラウド部に所属しています。主にサーバ・ネットワークスイッチなどオンプレミス環境の導入作業に携わっています。

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