Excel のエージェントモード(Agent mode)は、Excelブックを「作成・編集・分析」するための対話型モードです。
自然言語で「やりたいこと」を伝えるだけで、シート操作や下準備(整形、集計、可視化など)を行ってくれるので、分析や意思決定に集中できるようになります。
本記事は、エージェントモードのモデルで Claude Opus 4.5 が選択できるようになったことを受け、Claude Opus 4.5の機能を紹介する内容になります。
また、様々なタスクでのGPT-5.2 モデルの出力結果と比較しながら、Claude Opus 4.5 モデルが得意なことも深掘りしていきます。
※本記事の記載は 2026/02/13 時点の公開情報に基づきます。仕様・UI・提供条件は変更される可能性がございます。
- これまでの連載
- エージェントモードでClaude Opus 4.5を利用する
- Claude Opus 4.5 と GPT-5.2 の比較
- 利用シーンとメリット、注意点
- おまけ(Copilot Chatによる本記事の要約)
これまでの連載
これまでの連載記事一覧はこちらの記事にまとめておりますので、過去の連載を確認されたい方はこちらの記事をご参照ください。
エージェントモードでClaude Opus 4.5を利用する
まず、Claude Opus 4.5の利用条件やエンタープライズデータ保護の整理を行い、そのあと、Claude Opus 4.5の開き方について説明していきます。
利用の条件
Claude をエージェントモードで使うには、商用 Microsoft 365 Copilot、または Microsoft 365 Premiumサブスクリプションが必要です。
Excel のエージェント モード - Microsoft サポート
エンタープライズデータ保護(EDP)観点の整理
Claudeだとエンタープライズデータ保護(EDP)が適用されないと聞いた、という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
エンタープライズデータ保護とは、生成AIへの入力や出力を保護するための仕組みです。この保護が適用されていれば、入力と応答は基盤モデルの学習に使われないため、間接的なデータの流出を防ぐことができます。
一時期は、Claudeモデルを選択するとエンタープライズデータ保護が適用されませんでしたが、執筆時点ではClaudeモデルでもエンタープライズデータ保護が適用されるようになったため、安心してご利用いただけます。
詳しくは下記のURLをご覧ください。
Claude Opus 4.5の利用方法
Web版のExcelを開き、[ホーム]タブ > [Copilot]アイコン をクリックします。

[ツール]アイコンをクリックし、[エージェントモード]をクリックします。

[オート]もしくは、[GPT-5.2]となっている右上のボタンをクリックし、[Claude Opus 4.5]を選択します。

以上で、Claude Opus 4.5モデルを利用してExcelブックを操作できます。
Claude Opus 4.5の出力
次は、実際にデータを使って、Claude Opus 4.5でどのような出力になるのか試してみます。
以下のような3項目×50行程度の架空の製品の売り上げデータを用意しました。

「多方面から分析して、表とグラフで可視化してください」というプロンプトを入力し、データの分析と可視化を行わせてみると以下のような出力結果になりました。

とてもシンプルなプロンプトでしたが、7種類の表と4種類のグラフを作成してくれ、レイアウト面での視認性も確保されています。内部向けの資料であればほとんど手を加えずに分析に使えそうな出来栄えです。
続いて、フォントやメインカラー、アクセントカラーもJBSのWebサイトや資料で使用している配色を参考に指定してみました。

こちらも概ね要望通りで、グラフ内の文字色などに調整の余地はあるものの、内容・レイアウトともに良いと思いました。
Claude Opus 4.5 と GPT-5.2 の比較
検証1 分析と仮説
先ほどのClaude Opus 4.5の出力の確認でも使った、下記のシンプルなデータを使って分析を行い、仮説まで立ててもらいます。

評価観点
- 店舗ごとの稼ぎ方の違いへの着目
- 店舗ごとに根拠となる指標の明示
- 分析結果を根拠とした仮説の作成
Claude Opus 4.5
- 店舗ごとの稼ぎ方の違いへの着目:出来ている
- 店舗ごとに根拠となる指標の明示:複数明示されている
- 分析結果を根拠とした仮説の作成:作成している

GPT-5.2
- 店舗ごとの稼ぎ方の違いへの着目:出来ている
- 店舗ごとに根拠となる指標の明示:複数明示されている
- 分析結果を根拠とした仮説の作成:作成している

比較結果
分析と仮説のタスクにおいては、Claude Opus 4.5もGPT-5.2も3つの評価観点を満たし、分析や仮説はどちらも得意なタスクのようでした。
しかし、評価観点には含まれていませんでしたが、大きな違いが出たのがレイアウト面です。
GPT-5.2の出力は表の配置に工夫の余地がある一方、Claude Opus 4.5の方は表の配置が整っています。
検証2 エラーの修正
「#N/A」エラーが発生している架空の売り上げデータを用意しました。
「引継ぎで貰ったファイルのため、構成や仕組みが何も分からない」という想定で、「#N/Aのエラーの原因を突き止めて修正して」と、エージェントモードにお任せのプロンプトで検証します。

評価観点
- エラー発生要因の特定
- 不具合原因の指摘
- 修正内容の反映
Claude Opus 4.5
- エラー発生要因の特定:特定できている
- 不具合原因の指摘:エラーの原因を説明できている
- 修正内容の反映:エラーが修正されており、修正漏れもない

GPT-5.2
- エラー発生要因の特定:特定できている
- 不具合原因の指摘:エラーの原因を説明できている
- 修正内容の反映:エラーが修正されており、修正漏れもない

比較結果
エラーの修正においては、Claude Opus 4.5、GPT-5.2ともに3つの評価観点を満たしました。
エラーの理由への言及、修正をしっかり行っており、両者とも得意なタスクのようです。
検証3 ブック全体のバグの確認
4シートからなる架空の売り上げデータを用意しました。
このExcelブックには、意図していない挙動を起こすようなバグを複数含めています。
検証2と同じく「構成や仕組みが何も分からない人物が指示する」という想定で、「ブック全体を確認して、エラーや意図しない挙動となりそうな部分を探して」という指示を出しました。
評価観点
- 「200行までの表データしか集計されない」という致命的なエラーの指摘
- 「第一営業部」という部門名の表記ゆれの指摘

- エラーフラグがJ列のみしか見ておらず、他のエラーを取りこぼす設計の指摘

- 「VLOOKUP関数が参照する範囲が固定されており、将来項目が増えた場合に意図しない挙動につながること」の指摘

- グラフの項目名が「#REF!」エラーになっていることの指摘

Claude Opus 4.5
- 「200行までの表データしか集計されない」という致命的なエラーの指摘:指摘して推奨対応も記載
- 「第一営業部」という部門名の表記ゆれの指摘:指摘して推奨対応も記載
- エラーフラグがJ列のみしか見ておらず、他のエラーを取りこぼす設計の指摘:指摘漏れ
- 「VLOOKUP関数が参照する範囲が固定されており、将来項目が増えた場合に意図しない挙動につながること」の指摘:指摘して推奨対応も記載
- グラフの項目名が「#REF!」エラーになっていることの指摘:指摘漏れ

GPT-5.2
- 「200行までの表データしか集計されない」という致命的なエラーの指摘:指摘して推奨対応も記載
- 「第一営業部」という部門名の表記ゆれを指摘:指摘して推奨対応も記載
- エラーフラグがJ列のみしか見ておらず、他のエラーを取りこぼす設計の指摘:指摘漏れ
- 「VLOOKUP関数が参照する範囲が固定されており、将来項目が増えた場合に意図しない挙動につながること」の指摘:指摘して推奨対応も記載
- グラフの項目名が「#REF!」エラーになっていることの指摘:指摘して推奨対応も記載

比較結果
Claude Opus 4.5は3つの評価観点、GPT-5.2は4つの評価観点を満たし、ブック全体のエラーや意図しない挙動の抽出においては、GPT-5.2の方が精度が高そうなことが分かりました。
ただ、GPT-5.2の出力は縦長でスクロールが多く必要とされる表形式のため、1画面にまとまったClaude Opus 4.5の方がレイアウト面では良いと言えそうです。
検証4 データの多いダッシュボードの作成
14項目×600行の架空の売り上げデータを用意しました。このデータから次のアクションが分かるようなダッシュボードを作成してもらいます。
「ダッシュボードを作成して」とだけ指示すると、データを表やグラフで可視化しただけのものになってしまうので、「一目見て、次のアクションにつながるようにしてください」と指示を加えています。
評価観点
- 複数視点での分析
- 一目で把握しやすいダッシュボードの作成
- 次に取るべきアクションの明示
Claude Opus 4.5
- 複数視点での分析:出来ている
- 一目で把握しやすいダッシュボードの作成:一画面で収まっていて各項目が見やすい
- 次に取るべきアクションの明示:「推奨アクション」として記載されている

GPT-5.2
- 複数視点での分析:出来ている
- 一目で把握しやすいダッシュボードの作成:概ね一目で確認できるが、一部はスクロールして確認が必要
- 次に取るべきアクションの明示:「チャネル別」の項目で記載されている

比較結果
ダッシュボードの作成は、Claude Opus 4.5がすべての評価観点を満たしました。
GPT-5.2と比較しても、Claude Opus 4.5の方が適度な余白があり、一画面に収まっていて見やすいレイアウトでした。
GPT-5.2は、表のラベルが一部英語、縦長で一画面に収まっていない、などいくつかレイアウト面での改善の余地があるように感じました。
利用シーンとメリット、注意点
利用シーン
- データの可視化を一気に行いたいとき。
- 分析観点の洗い出しと仮説立てを素早く回したいとき。
- 引継ぎファイル等の中身を把握できていないExcelファイルを短時間で修正したいとき。
- ブック全体の品質チェックをしたいとき。
- ダッシュボードをまず作って叩き台にしたいとき。
メリット
- 利用者が分析や意思決定に集中しやすくなります。
- モデルを得意なタスクで使い分けることで、より高品質な出力になります。
- Claude Opus 4.5はレイアウト面の完成度が高い傾向があります。
- GPT-5.2はブック全体を横断する不具合・数式の不整合の抽出で優位になる場面があります。
注意点
生成AIの出力物は正確でないことがあります。必ず人の目で出力結果をご確認ください。
まとめ
最後に、各モデルの得意なタスクを整理します。
- Claude Opus 4.5 はレイアウト面で強みを持つため、データの可視化やダッシュボードの叩き台作成といったタスクが得意です。
- GPT-5.2 はブック全体を横断する不具合や数式の不整合の抽出などに強みを持つため、複雑なタスクが得意です。
Claude Opus 4.5は、想像以上にレイアウト面での完成度が高く、この面で優れていると感じました。
検証で様々なタスクを試しましたが、エージェントモードがブック全体のエラーの確認ができることに驚きました。エージェントモードはまだまだ可能性を秘めていそうなので、引き続き使っていきたいです。
ここまでご覧いただきありがとうございます。
おまけ(Copilot Chatによる本記事の要約)
本記事のここまでの執筆内容をCopilot Chatに記載し、記事内容の要約をしてもらいました。
Excelのエージェントモードは、自然言語で指示するだけでExcelブックの作成・編集・分析を横断的に支援する対話型機能で、利用者が分析や意思決定に集中しやすくなる点が特徴である。本記事では、エージェントモードでClaude Opus 4.5が選択可能になったことを受け、実際に複数のタスクを実行し、GPT‑5.2と比較検証した結果を整理している。分析や仮説立て、エラー修正といった基本的なタスクでは両モデルに大きな差は見られなかったが、表やグラフ、ダッシュボードのレイアウト面ではClaude Opus 4.5の完成度が高く、視認性に優れていた。一方で、ブック全体を横断した不具合や数式の不整合、隠れたエラーの検出ではGPT‑5.2がやや優位な結果となった。特に大量データを用いたダッシュボード作成では、Claude Opus 4.5が一画面で分かりやすく、次のアクションにつながる構成を作れる点が評価されている。総じて、可視化や叩き台作成にはClaude Opus 4.5、複雑な構造チェックや網羅的なエラー検出にはGPT‑5.2と、タスクに応じたモデル使い分けが有効であること、また生成結果は必ず人が確認する必要がある点が示されている。