【Microsoft×生成AI連載】【やってみた】4つのCopilot関連サービスの特徴を比較してみた

【Microsoft×生成AI連載】久保田です。今回は、以下の4つのCopilot関連サービスに対し同じ質問をした際の、それぞれの特徴を比較してみました。

  1. Microsoft 365 Copilot Chat
  2. エージェントビルダー
  3. リサーチツール
  4. アナリスト

エージェントビルダーやリサーチツール、アナリストに興味がある方など、様々な方に読んでいただきたい記事となっておりますので、ぜひご覧ください。

※この記事の情報は2025/8/13時点のものです。

これまでの連載

これまでの連載記事一覧はこちらの記事にまとめておりますので、過去の連載を確認されたい方はこちらの記載をご参照ください。

blog.jbs.co.jp

各サービスの概要

Microsoft 365 Copilot Chat

業務や教育向けのAIチャットサービスで、エンタープライズデータ保護により会話は保存されずAI学習にも利用されません。

Web情報に基づく最新回答を提供し、エージェント機能で高度なタスクも実行可能です。

Copilotページやファイルアップロード、画像生成などの機能を備え、Microsoft TeamsやOutlookから安全に利用でき、業務効率化を支援します。

learn.microsoft.com

エージェントビルダー

エージェントビルダーは、ノーコード・ローコードで業務特化型のAIエージェントを構築できるツールです。

自然言語での対話を通じてエージェントの設定が可能で、Microsoft TeamsやSharePointなどと連携し、社内外の問い合わせ対応や業務自動化を支援します。

生成AIを活用し、ユーザーの入力に応じて最適なアクションやナレッジを自律的に選択・実行できるのが特徴です。

learn.microsoft.com

リサーチツール

Microsoft 365に統合されたAIエージェントで、複雑な情報収集や調査業務を効率化します。

ユーザーが自然な言葉でテーマを指示するだけで、情報を横断的に検索し、要約・整理したレポートを生成します。Bing検索やMicrosoft Graphと連携し、信頼性の高い情報を提供することができます。

techcommunity.microsoft.com

アナリスト

アナリストは、業務データの分析に特化したAIエージェントです。

自然言語での質問に対し、ExcelやSharePoint、Dataverseなどの社内データをもとにインサイトを抽出し、グラフや要因分析を自動生成します。

専門知識がなくても、直感的な操作で高度な分析が可能となり、意思決定の迅速化と業務効率化を支援します。

support.microsoft.com

回答の確認とそれぞれの特徴について

今回は、以下の質問を利用して検証します。

以下2つのCopilot Studioのコネクタについて、何を許可して何をブロックするのかを決定する材料が欲しい。
(1)「Copilot StudioのApplication Insights」のブロック解除
上記のコネクタをブロック解除した際に具体的にどの設定値が変わるのか。どういった挙動になるのか
(2)「Copilot Studio で Microsoft Entra ID 認証なしでチャットする」のブロック
上記コネクタをブロックした際に、具体的に何ができなくなるのか(どの設定値に影響するかも含めて)

それぞれの回答結果を確認します。

Microsoft 365 Copilot Chat

シンプルな回答を得ることができました。応答時間が短いため、即座性が求められる場合に向いていると感じました。

Microsoft 365 Copilot Chat(GPT-4o)の回答画面です。

また、2025/8/8よりMicrosoft 365 Copilot ChatでGPT-5を利用可能となったため、同じ質問をしてみました。

GPT-4oと比較して、GPT-5では比較表や実装チェックリストなど、意思決定をサポートするための情報がより充実している印象です。

※GPT-5を利用したMicrosoft 365 Copilot Chatの詳細記事は、今後の連載内で記載予定です。

Microsoft 365 Copilot Chat(GPT-5)の回答画面です。

エージェントビルダー

Copilot Studio関連のQAを受け付けているMicrosoft Teamsチャネルをナレッジソースとしたエージェントを作成して検証します。

※ 作成方法については以下をご参照ください。

blog.jbs.co.jp

あらかじめエージェントに与えたルールに沿って回答を得ることができるため、回答の一貫性や再現性が高いと感じました。

また、Microsoft 365 Copilot Chatと同様に応答時間が短く、即座性もあります。

CopilotStudio エージェントビルダーの回答内容です。

リサーチツール

調査・整理・レポート化までの流れをを自動で実施するため、応答時間は長いですが、他サービスと比較して詳細な結果を得ることができます。

リサーチツールの回答内容です。

リサーチツールの回答内容です。

アナリスト

グラフを伴う説明や要点まとめ・分析が得意なツールのため、詳細な回答までは得られませんでした。

単純なQAや調査系の対応には、あまり適していないように感じました。

アナリストの回答内容です。

特徴と利用シーン

それぞれの特徴・強みと利用シーンを以下の表にまとめました。

サービス名 特徴・強み 利用シーン
Microsoft 365 Copilot Chat

即時性が高く、社内文脈やMicrosoft365データを活用した要約・回答が得意。スピードと柔軟性に優れている。GPT-5を利用した場合、回答精度がさらに向上する。

日常業務の軽量Q&A

メールやドキュメントの要約、簡単な下書き作成

エージェントビルダー ノーコードでカスタムエージェントを構築可能。指定サイトやルールに忠実で再現性が高く、業務ルールに沿った安定した回答を提供。

定型業務の自動化

FAQ対応

リサーチツール 出典付きでレポートを生成。外部情報の網羅性と信頼性の高い調査レポート作成が強み。

市場調査

外部情報を根拠付きでまとめる場合

アナリスト 社内データを横断分析し、要点やグラフを提示。KPIやトレンドを可視化する分析力が強み。

KPIやトレンドの可視化

注意点

エージェントビルダーはナレッジソースの指定が必須となっており、範囲外からは情報を取得することが不可能です。

今回のようにエージェントがQAスレッドをナレッジソースとして利用する場合、過去に同じ質問と回答が登録されていないと、情報を返せないため、一般的な内容や初めての質問には対応できないことがあります。

※ 一般的な内容を確認したい場合は、ナレッジベースをご活用ください。

まとめ

4つのサービスに同じ質問を行う事で、それぞれの“得意分野”がくっきり見えてきました。次の4つの軸で選ぶと、業務がよりスムーズになると感じました。

  • 即時Q&A:Microsoft 365 Copilot Chat
  • ルール準拠:エージェントビルダー
  • 根拠重視:リサーチツール
  • 経営判断:アナリスト

今後も、一つのサービスに縛られず、状況や目的から逆算して最適なツールを組み合わせていきたいと思います。

おまけ(Copilot Chatによる本記事の要約)

【Microsoft×生成AI連載】では、Microsoft 365 Copilot Chat、エージェントビルダー、リサーチツール、アナリストの4つのAIサービスに同じ質問を投げかけ、それぞれの特徴を比較しました。Copilot Chatは即時性に優れ、軽量な業務支援に最適。GPT-5では比較表やチェックリストなど意思決定支援が強化されています。エージェントビルダーはルールに基づいた一貫性のある回答が得られ、定型業務の自動化に向いています。リサーチツールは社内外の情報を根拠付きで整理・要約し、調査業務に最適。アナリストは社内データの分析に特化し、KPIやトレンドの可視化に強みがあります。各ツールは得意分野が異なるため、目的に応じて使い分けることで業務効率化が図れます。今後も状況に応じて最適なツールを組み合わせて活用していきたいと考えています。

執筆担当者プロフィール
久保田 有紀

久保田 有紀(日本ビジネスシステムズ株式会社)

Data&AI事業本部 AIソリューション2グループ所属。AzureやMicrosoft 365周りの構築・運用を担当してきました。現在はCopilot、AIサービスの勉強をしてします。

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